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パズル・食品・触媒の3本柱で、暮らしに役立つ製品を研究開発

ユニークな発想で、役立つ製品を生み出す商品開発のプロ

髙橋勝則

髙橋勝則 たかはしかつのり
髙橋勝則 たかはしかつのり

#chapter1

ユニークなジグソーパズルを次々に生み出し、累計販売数は42万個超

 「いろいろな事業に取り組んでいるので、よく『何屋さんですか?』と聞かれるんですよ」と、「オフィス・タカハシ」の代表取締役社長、髙橋勝則さんは開口一番、笑顔で話します。

 同社は1993年にオリジナルジグソーパズルの製造・販売からスタートし、実績を積む中、さらなるビジネスの進展を目指して食品事業部と触媒事業部を設立。加工食品や菓子、光触媒を使った塗布剤など、幅広い商品を取り扱ってきました。

 「私どもの会社を一言で表すと、研究開発型の販売会社です。みなさまの暮らしに寄り添う製品を追求し、お届けしています」

 同社の礎を築いたジグソーパズルは、お気に入りの写真やイラストをプリントし、世界で一つだけの作品が作れるのが魅力。添付のQRコードを読み取ると似顔絵がおしゃべりする動画メッセージ付きや、ブラックライトを当てると暗闇で光るタイプ、集中力や忍耐力を養ってくれるホワイト無地など、多彩な品ぞろえが強みです。

 「バリエーションの多さだけでなく、プリントの美しさでも喜ばれています。高画質プリンターを導入し、提出していただいた素材やデータと限りなく近い色味を再現。さらに、表面に『グロスコート』という特殊なコーティングを施し、まるでポスターのような光沢を出すことも可能です」

 高品質のパズルがリーズナブルな価格で手に入るということで、「結婚やお子さんの誕生、卒業など、人生の節目に繰り返し注文してくださるお客さまも多いです」と髙橋さん。2021年11月末までの累計販売数は42万個にも上るそうです。

#chapter2

自社のもうけではなく、顧客の立場になって商品を開発

 髙橋さんは常々「自分たちのもうけではなく、お客さまのことを考え、行動してほしい」と従業員に伝えてきました。その結果、顧客目線に立ったサービスの創出につながっています。

 例えば、同社の製品はA3やB4など、汎用性のあるサイズを採用しているので、既製品の中から好きなフレームを選ぶことができます。

 また、コロナ禍では在宅時間が増えたことで、手軽に楽しめるジグソーパズルの人気が高まり、「ピース数の多い難しいパターンに挑戦したい」という人も少なくないそうです。

 「しかし、ピース数が多いと完成品も大きくなり、『作ったり、飾ったりするのに場所をとってしまう』といったご意見もあります。そんな声にお応えすべく、ピースのサイズを半分にすることで、ピース数が倍になっても、完成した時のサイズは変わらない新商品を準備中です」

 顧客の声を拾い上げ、対応する髙橋さん。こうしたフットワークの軽さは、他の事業にも生かされています。特に食品の企画販売においては、さまざまな団体や研究機関などとタッグを組み、地域色のある製品を生み出してきました。

 「例えば、漁業協同組合と一緒に、地元の有明海でアサリやタイラギなどを食べ尽くし、漁師たちの悩みの種となっていたナルトビエイを使って、シューマイを作りました。地元の特産品として広く知られるようになり、佐賀県ふるさと応援商品にもなっている、当社の看板商品の一つです」

髙橋勝則 たかはしかつのり

#chapter3

創業30年を迎えても、商品化のアイデアは尽きることがない

 2003年にスタートした触媒事業は、光が当たると臭いや汚れの元となる物質を分解する「光触媒酸化チタン」と出合ったことがきっかけでした。

 「それまで光触媒という言葉すら知りませんでしたが、『こんな優れたものなら、きっと多くの方のお役に立つはず』と直感しました。メーカーと販売代理契約を結び、防汚機能のある外壁塗料をはじめ、室内の消臭、抗菌対策などに有用な製品を展開しています」

 創業時から、懸命に走り続けてきた髙橋さん。「紆余曲折ありましたが、お客さまの喜ぶ顔を見たくて、ここまでやってきました」と語ります。

 「20年以上前に、『結婚の記念に』とジグソーパズルを注文してくださったご夫婦から、家族5人の写真で再び注文を頂いたんです。お話を聞いてみると、娘さんが成人式を迎えられたとのことでした。パズルを通して、一つの家族の歩みを実感することができ、社員一同で感激しました」

 60代に入ってからも、精力的に活動してきた髙橋さん。目下の課題は、事業にSDGs(持続可能な開発目標)の視点をとり入れることといいます。その一つとして、社屋に太陽光パネルを設置し、クリーンエネルギーを使って、パズルの製造を始めたそうです。

 「AR(拡張現実)などの技術を使ったジグソーパズルも手がけたいですし、高画質プリンターを使って、オリジナルグッズも作っていきたい。実現したいアイデアが山のようにあります。徐々に後進に事業継承をしながら、私自身、120歳まで現役で働くつもりですよ」

(取材年月:2022年4月)

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専門家プロフィール

髙橋勝則

ユニークな発想で、役立つ製品を生み出す商品開発のプロ

髙橋勝則プロ

製造・卸売業

株式会社オフィス・タカハシ

ジグソーパズルと食品、触媒の3つの事業を軸に、ユニークな発想で、暮らしに役立つ多彩な製品を研究開発し、販売。「こんなものが欲しい」という消費者の声をとり入れ、顧客目線に立ったサービスで喜ばれている。

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