PROFESSIONAL
STORIES

Mybestpro Interview

プロジェクトのマネジメントから人材育成まで、実践的にサポート

人材教育に力を入れるプロジェクトマネジメントコンサルタント

西平慎司

西平慎司 にしひらしんじ
西平慎司 にしひらしんじ

#chapter1

プロジェクトマネージャーとして約25年、幅広い案件で豊富な実績

 ITをはじめ人材の不足が叫ばれる中、プロジェクトの主導・管理を担う中堅層の育成に悩む企業は多いでしょう。プロジェクトマネージャーとして約25年の実績を誇る「EaC」の西平慎司さんは、開発案件のマネジメントに関するコンサルティングを提供しています。

 「見据えるゴールは、期日までにシステムを作ることではなく、実務者が適切に使えるようにすることです。実現するためには、リスクを予測して回避しながら、周囲を巻き込んで推し進める力が必要です。特に30代、40代のリーダー層には、プロジェクトマネージャーに求められるヒューマンスキルを育むことを心掛けています」

 一つ一つのチームに入り込んでリードしながら、メンバーそれぞれに寄り添う西平さん。クライアントからは「社員を教育してもらえて良かった」との声が寄せられるそうです。
 「ゆくゆくは自分たちでプロジェクトを実行できるようになることを目標に、先生役として伴走します。単に進捗管理の手法を教えるのではなく、メンバーとビジョンを共有して方向性や志を同じくしたり、システムをユーザー企業に浸透させたり、実践を通じてマネージャー気質を養います」

 これまで金融や食品、貿易、製造、医療など、業種も規模もさまざまなプロジェクトに携わってきた西平さん。
 「積み重ねてきたノウハウの引き出しをさらけ出し、そのチームに合ったやり方を取り入れます。『この場合はこうする』と感覚的にやってきたことを体系化してみると、資料が150ページ以上に及び、自分でも驚きました」と笑います。

#chapter2

業務の流れをつかみ、改善につなげる業務設計システムを独自に開発

 西平さんは、コンサルティングの一環として活用するため、業務設計システム「Wava(ウァヴァ)」を独自に開発しました。システムの導入・刷新において重要なプロセスである、現行の業務フローを把握し、目指す姿を導くためのツールです。
 「同じ業種であっても、企業それぞれで作業の工程や情報の流れは異なり、さらに部門ごとに独自の動きをするケースは少なくありません。コンサルタントが現状を整理するため、Excelなどで業務フローを作成することが主流ですが、自社の業務内容をよく知るユーザー企業の社員が直接入力できるシステムがあればいいのでは、と考えました」

 2年の開発期間を経て、2023年にリリース。現在担当している食品卸業のシステム刷新プロジェクトで取り入れるなど、ツールを広めていく計画です。
 「システムのみの販売は行っておらず、あくまで業務改善のコンサルティングの質を高めるためと考えています」

 基幹システムなどの入れ替えでは、一つのシステムを刷新したいだけなのに、すべて作り直しとなるケースも多く、コスト面からためらう企業も多いそう。
 「例えば受注システムが社内ネットワークの中心にあり、生産管理や購買など各システムがひもづけられているような場合は、部分的な入れ替えができず、何十億とコストが膨らむことも珍しくありません。Wavaでは、企業が人と人とのネットワークにより成り立っている点に着目し、各業務と関連するシステムを切り分け、部分的な変更にも対応できる仕組みづくりをかなえます」

#chapter3

プロジェクトのトラブル対応やオフショア開発など、豊富な経験知を未来につなぐ

 西平さんは、システムエンジニアを経て、プロジェクトマネージャーに。これまでのキャリアの中で数多くの企画を遂行してきました。
 「納期のめどが立たなくなった炎上案件の立て直しを次々任され、〝ファイヤーマン〟と呼ばれました。『このままでは損害賠償を請求される』と泣きつかれたケースでは、2カ月でプロジェクトを完了させました」と振り返ります。

 大規模案件では、海外企業に業務を委託するオフショア開発の旗振り役を担ったことも。中国・大連に2年滞在し、中国人エンジニアらをまとめ、生産管理システムの刷新を推進。その実績を買われてヘッドハンティングされた防衛機器を扱うシステム会社では、全国四つの工場の生産管理システムを統一しました。

 「中国に赴いた際、現地のエンジニアのパワーに圧倒され、このままでは日本は負けてしまうと危機感を覚えました。自分の経験をもとに、若い人材を支えたいと思うようになったのが、独立した理由の一つです。各国がしのぎを削り、競争が激しいIT業界を背負っていくリーダーを育て、日本の力にしていきます」と意欲を見せます。

 「コンサルタントとして現場に入ると、最初はどこでもよそよそしい雰囲気なんです。それでも時間を共にするうちに、『これはどうでしょう?』などと頼ってもらえるように。プロジェクトを完遂して喜ぶメンバーの笑顔を見るのは何よりうれしい瞬間。これからも『ありがとう』と言われる仕事を大事にしたいですね」

(取材年月:2023年4月)

リンクをコピーしました

Profile

専門家プロフィール

西平慎司

人材教育に力を入れるプロジェクトマネジメントコンサルタント

西平慎司プロ

プロジェクトマネジメントコンサルタント

株式会社EaC

プロジェクトマネージャー(PM)として約25年の経験をもとに、各種プロジェクトのマネジメントやPM育成をサポートします。独自に開発した業務設計システム「Wava」を活用した業務改善支援も。

\ 詳しいプロフィールやコラムをチェック /

掲載専門家について

マイベストプロ大阪に掲載されている専門家は、新聞社・放送局の広告審査基準に基づいた一定の基準を満たした方たちです。 審査基準は、業界における専門的な知識・技術を有していること、プロフェッショナルとして活動していること、適切な資格や許認可を取得していること、消費者に安心してご利用いただけるよう一定の信頼性・実績を有していること、 プロとしての倫理観・社会的責任を理解し、適切な行動ができることとし、人となり、仕事への考え方、取り組み方などをお聞きした上で、基準を満たした方のみを掲載しています。 インタビュー記事は、株式会社ファーストブランド・マイベストプロ事務局、または朝日新聞が取材しています。[→審査基準

MYBESTPRO