学生負担軽減について〜文科省案教職単位削減へ〜

谷浦健司

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テーマ:子育て・教育

昨日の新聞によると、文部科学省が教員免許取得に必要な単位数を大幅削減する方向で案をまとめたようです。専攻分野の研究などで日々忙しい学生の負担軽減になるので賛成したいと思います。

今の普通免許取得には以前よりかなり多い中学校・高校とも59単位が必要で、学生たちは専攻分野や一般教養の講義・授業に加えて教職科目を履修しています。私の勤務大学でも多くの学生は平日5限6限(午後8時まで)や土曜午前、夏冬の集中講義などで履修して頑張っています。これが今回の文部科学省原案では中学校31単位、高校29単位になり、専門分野を免許状に明記するようです。これ以外にも教育実習や介護実習(中学)もあり学生の負担は大きいので、講義・授業での必要単位を精選して軽減することの意義は大きいと思います。

教員を希望する学生数が減少し現場では教員の不足が叫ばれる面でも、今回の学生負担軽減の方向で検討が進められることは望ましいと考えます。

せっかく教職に魅力を感じてくれたとしても、教職免許へのハードルが高くて断念する学生がいることもよく聞きます。できるだけ多くの学生の人生における職業選択において、学校の先生を候補に入れてほしいものです。

(参考)「教職単位大幅削減へ〜文科省案学生負担や専門性考慮〜」(朝日新聞2025/12/18朝刊3面)


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谷浦健司
専門家

谷浦健司(教育アドバイザー)

高校教諭40年、大学生指導の経験をもとに教育講演や教育アドバイスを行います。英語教育では、映画「火垂るの墓」を英訳した独自教材が全国で評判に。思春期の子どもに寄り添う指導法や子育てのヒントを伝えます。

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