言葉の力を信じよう
先週、ファンが多い認知科学者・今井むつみさんの講演「英語の先生に伝えたい学びのしくみ」を大教大天王寺キャンパスでお聴きしました。
今井さんの多くの著書をお読みの方はよくご存知の内容が多かったと思いますが、今回は中学校の英語の先生向けということで英語の学びも意識してお話しされていました。母語(日本語)習得の際には間違いもしながら使いながら覚えていくので生きた知識になりますが、第二言語(英語)習得の際には教え込まれるものを覚えるだけなので死んだ知識になりがちだということです。
確かに教員はつい教え込んでしまいがちなので、私自身は意識して自分で考えさせるように手立てを工夫してきました。インプットでは辞書を使い、外来語をヒントにし、読解ではまわりから意味を類推する習慣をつけ、筆者の気持ちを考えるなどを重視させてきました。また、アウトプットではプレゼンやメール、ポスターセッションなどで、自ら一から考えて英語を話したり、書いてみたりさせましたが、それが通じたり、理解されたりすると生徒たちはとても喜びました。
今井講演は私自身がこれまでに考え、実践的に取り組んできたことと重なって共感することが多く、英語の授業でも生徒たちが学んだことを生きた知識にするように、自ら学び、使い、考えるような取り組みを多く取り入れ、さらに論理の飛躍を伴う推論力を育てるべきだと強く感じました。



