中教審 外国語WGに傍聴参加〜指導要領 議論の過程がよくわかりました〜

谷浦健司

谷浦健司

テーマ:英語教育

昨日午前中、中教審初等中等教育分科会教育課程部会外国語ワーキンググループにオンラインで傍聴参加しました。

文科省事務方に加えて、大学の先生方、現場の先生方が委員となり、現行の学習指導要領をベースにして、小学校・中学校・高校の外国語(英語)教育を取り巻く現状を分析して議論し、新しい学習指導要領を作成していく過程がよくわかりました。近年はSNSの影響があり、発信と同時に受信・受容の捉え方やメディアリテラシー、コミュニケーションをうまく進める手立てを取り入れることが今まで以上に必要という趣旨の発言がありました。言語や心理学などに関する様々な学問的知見が生かされ、児童生徒の心の動きも考慮されているようです。また、学習指導要領を電子データで検索・比較しやすくすることが検討されています。

しかし、音声重視の委員や論調も多く、ともすれば基礎文法軽視になりかねない危惧も感じました。確かに文法で英語が嫌いになる生徒いますが、基礎段階でうまく乗り越えさせてルールをしっかり教えることは重要な気がします。簡単な日常会話はできても、議論ができない大人ばかりでは世界で活躍できないかもしれません。

学習指導要領は参考にして教科書・副教材を使いつつも、やはり現場の先生方が目の前の児童・生徒たちを見ながら必要な様々な要素をバランスよく教えることの重要性を再確認しました。


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谷浦健司
専門家

谷浦健司(教育アドバイザー)

高校教諭40年、大学生指導の経験をもとに教育講演や教育アドバイスを行います。英語教育では、映画「火垂るの墓」を英訳した独自教材が全国で評判に。思春期の子どもに寄り添う指導法や子育てのヒントを伝えます。

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