教職員の過労死をなくそう

谷浦健司

谷浦健司

テーマ:子育て・教育

今朝の新聞によると、2015~2024年度10年間に全国の公立小中学校教職員38人の過労死が認定されていることがわかったそうで、過労死ラインを超える働き方がまだ多いと考えられます。

私の経験した職場でも、教職員は真面目で前向きな人がほとんどで、生徒たちのために休む間や寝る間も惜しんで頑張る人ばかりでした。平日は授業やクラス活動の準備で遅くまで残り、休日は部活動の練習や試合引率で忙しくしています。最近はさすがに、教委・管理職や労働安全衛生委・労働組合が呼びかけて、定時に帰る日を設定し、休日には部活動オフの日をつくるようになってきています。

文部科学省は働き方改革ガイドライン(2019)をつくり、時間外勤務の上限を「月45時間、年360時間」としていますが、OECDの国際調査結果(2024)によると日本の教員の勤務時間は参加55か国・地域でまだ最長だったようです。

過労死をなくし、教職員が安心して働けるようにするために、国・地方公共団体がもっと危機感を持って教職員を増やし、報酬を手厚くし、働きやすい環境整備を進めてほしいものです。

(参考)「教職員過労死10年で38人」(朝日新聞2025/11/16朝刊1面)


リンクをコピーしました

Mybestpro Members

谷浦健司
専門家

谷浦健司(教育アドバイザー)

高校教諭40年、大学生指導の経験をもとに教育講演や教育アドバイスを行います。英語教育では、映画「火垂るの墓」を英訳した独自教材が全国で評判に。思春期の子どもに寄り添う指導法や子育てのヒントを伝えます。

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

英語教育や学校現場を知り尽くす教育アドバイザー

谷浦健司プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼