声出しはステップを踏みながら雰囲気づくりを心がけましょう。

谷浦健司

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テーマ:英語教育

よく若い先生方から、音声指導の際に生徒たちが声を出してくれないと相談を受けます。怒ったり、頼んだりするだけではなかなかうまくいかない場合もあります。そんな際には、年度当初に力を入れて時間をとって、段階的に指導するアドバイスをしています。

まずアクセントやイントネーションに注意しながら一度コーラス・リーディングをします。この時にはあまり声が出なくても気にせず、音が耳や頭に入るようにします。次に会話文などはペアをつくらせて、立たせて会話練習が終わったペアから座らせます。この間、机間巡視で音を指導したり滑らかに会話できるようにアドバイスしたりしながら、うまくできているペアを見つけます。全員が終わったら、うまくできているペアをいくつか指名して、褒めてみんなに拍手を促します。最後にもう一度コーラス・リーディングをすると、びっくりするほど声が出るようになります。会話文でなくても色々応用できます。

今の生徒は英語になかなか自信を持てない人が多く、少し励ましたり褒めたりアドバイスするだけで力を発揮するようになります。そして一番大切なのは、失敗しても大丈夫という民主的な雰囲気をクラスでつくることだと思います。声出しはステップを踏みながら、さらに雰囲気づくりを心がけましょう。

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谷浦健司
専門家

谷浦健司(教育アドバイザー)

高校教諭40年、大学生指導の経験をもとに教育講演や教育アドバイスを行います。英語教育では、映画「火垂るの墓」を英訳した独自教材が全国で評判に。思春期の子どもに寄り添う指導法や子育てのヒントを伝えます。

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