通夜はなんのためにあるの?ー若い世代から見た”集まり”の意味と違和感ー

藤井俊平

藤井俊平

テーマ:QアンドA

【質問の内容】
通夜って必要なんでしょうか?あまりよく分かってないです。昔は今とは違うような儀式かなにかが存在していたんでしょうか?身内内で集まって昔話とか、私はまだ若いので、そういう話に入れないので集まってもあまり楽しくありません。

【回答いたします】
通夜は必要なものと考えております。
そもそも通夜とは、儀式ではなく「故人と最期の夜を共に過ごす時間」のことをさします。葬儀の前に、親族や親しい方、近隣の方々が集い、宗教者からお経をいただくこともありますが、本来は夜を通して故人に寄り添い、静かに見送るひとときをさします。

ご質問のとおり、通夜では弔問者が集まり、故人の人生や思い出を語り合うことで、遺族だけでなく参列者自身の弔いの気持ちも形になっていきます。

たとえお身内の昔話に興味が持てなくても、その中で語られる故人のお人柄を覚えておくことは、何よりの供養です。故人の生きた証を記憶に留めてくれる人がいることは、とても素晴らしいことだと思います。

お若くて会話に入りにくいようであれば、ご参集の皆様が話しやすいようにお茶を出したり、食事の配膳やお部屋の温度調整をしたり、あるいは慌ただしく動いておられる喪主様のお手伝いをするのもよいでしょう。

今はまだ関心が湧かないかもしれませんが、いつかご自身が喪主に近い立場となった時、通夜に集まってくださる方々の想いに救われる気持ちになるかもしれません。そしてその時には、今回のご質問者様のように少し居心地の悪そうにしている方がいたら、ぜひ話の輪の中に誘って、故人がどんな方だったのかを伝えてあげてください。それこそが、通夜という場の本質であり、優しい供養のかたちだと思います。

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藤井俊平
専門家

藤井俊平(葬儀業)

株式会社せれもに

「ライフエンディングサポート」サービスにより、高齢者が抱えるさまざまな悩みをまとめて解決に導く。信頼関係を築き、葬儀について元気なうちから備えていただくことで、安心してお別れに臨んでいただく。

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