海外の方を日本式のお葬儀で取り扱っているの?
【質問の内容】
主人側の家の風習で、お通夜や告別式(お葬式)、回忌の法事の時に、必ず写真を撮ります。
これが私にはとても不思議、というか違和感を感じていまして。
お葬式の時に葬儀社の方が記録として写真を撮られるのは違和感はないのですが、親族の誰かがカメラマンになって、参列者や葬儀の風景等をスナップ写真をバシバシ撮っていくのです。
私の家の方ではまったくこの慣習はなく。。
これは地域ごとに違うのでしょうか。。?
【回答いたします】
「告別式」を「お葬式」と書かれていたり、「葬儀屋」ではなく「葬儀社」と表記されているあたり、葬儀に関してよくご存じの方でいらっしゃるのではないかと拝察いたします。どうぞ今後もお気軽にご質問ください。
さて、「記録写真」に地域的な差があるかという点については、あまり顕著な違いはないように感じています。 葬儀の演出がきわめて華やかだった時代を私は直接経験しておりませんが、丁寧に装丁された写真集を拝見する機会はあります。当時は出棺の際に白鳩を飛ばすような演出もあったそうで、ご家族が葬儀社の担当者に勧められるまま、さまざまなサービスをご利用になっていたのでしょう。
弊社でもご希望があれば記録写真を作成することは可能ですが、こちらから積極的にお勧めすることはしておりません。集合写真を撮るのは、「親族が一堂に会する貴重な機会なので、記念に残しておこう」というお気持ちが多いように思います。経験則では、年配の男性から式前に突然「集合写真を撮ろう」と提案されることが多く、おそらくかつての葬儀で集合写真を撮った記憶がよみがえっておられるのだと感じます。
スマートフォンの普及によって、あらゆる場面を記録する習慣が一般化し、葬儀においてもその傾向が顕著になっているように思います。しかし、撮影することに気持ちが向きすぎて、お別れそのものに心を寄せる時間が少なくなるのは残念なことです。街中で事故を目撃しても救助より撮影を優先してしまうような風潮と重なり、なんとも切ない気持ちになります。
「記録よりも、記憶に残る葬儀式であってほしい。」と日々の現場で強く感じています。
【撮影における注意点】
①撮影やSNS投稿の可否は、必ず喪主に確認する。
②個人名や参列者が特定できるような撮影は避ける。
③SNS投稿では、位置情報など個人が特定される情報を載せない。
④宗派によっては本尊の撮影を禁じていることがあるため、事前に宗教者や担当者に確認する。
⑤故人のお姿の撮影は好ましくない。自分が逆の立場で不快に感じる可能性のあることは控える。
⑥集合写真を撮る場合は開式1時間前が望ましい。
理由:それ以降は進行が分刻みであり、それ以前は着付け・ヘアメイク中の方の準備が整っていない場合があるため。
⑦火葬場内は原則撮影禁止である。



