体調不良で葬儀は中止になるの?
【質問の内容】
くだらない質問かもしれませんが、心の中でモヤモヤが収まらない為、質問失礼します。先日私の祖母が亡くなって葬儀がありました。
そのときに、夫の事務所から秘書が2人手伝いに来てくれました。
叔父の会社の人と一緒に、お通夜と葬儀の受付や会計をお願いしました。
その後、夫から「秘書にお礼はしてくれたのか」と聞かれました。
私が叔父(喪主)に確認すると、「お礼の電話はしたけれど、特に何も渡していない」とのこと。
夫から、何も渡さないなんて非常識だ、せめて2万円はお礼を渡すべきだと言われました。
私も秘書の方には、いずれ何かお礼をしたいと思っていたのですが、食事をご馳走する程度かなと思っていたので、金額の大きさにびっくりしてしまいました。
私も何度か、職場で葬儀のお手伝いをしたことがありますが、何かいただいた記憶がありません。逆にボランティアだと思っていたくらいです。
ただ、夫が言うには、雇用主として手伝いを共用している以上、報いなければならず、秘書の方が手伝いのために本来の仕事が終わらず、残業しなければならなかったので、2万円を渡すのは妥当だと言うのです。
私は叔父に2万円のお礼を渡して欲しいというべきでしょうか。
【回答いたします】
①叔父様に「秘書に2万円を渡してほしい」とお伝えするのは避けるべきです。
②旦那様が経営者でいらっしゃるのであれば、経費として処理するか、あるいはご自身のポケットマネーから支払うのが望ましいと考えます。
③質問者様および叔父様の「お礼の考え方」は、妥当であり、自然なものと受け止めます。
①の理由:
葬儀の根底にあるのは「相互扶助」の精神です。
誰にでもいつか訪れる大切な人との別れに際し、人は「明日は我が身」と感じながら、互いに支え合うのが本来の姿です。
そのような文脈において、秘書の方もおそらく「対価」を意識してお手伝いされたわけではないでしょう。
「秘書に2万円を渡してほしい」と叔父様に伝えることは、質問者様、叔父様、旦那様、そして秘書の方、誰にとっても喜ばしいことではなく、かえって複雑な感情を生む可能性があります。
②の理由:
旦那様の立場からすれば、身内の葬儀を手伝ってくれた秘書にお礼をしたいというお気持ちは理解できます。
しかし、葬儀のお手伝いが通常業務時間内に行われた結果として残業が発生し、その分の残業代が支払われているのであれば、さらに2万円を渡す必要はないと考えます。
このような申し出は、「会社が葬儀のために残業させたのだから、その分の費用を負担してほしい」と受け取られかねず、誤解を生む恐れがあります。
どうしても感謝の気持ちを形にしたいのであれば、旦那様のご自身の判断で、対価ではなく心ばかりのお礼として、返礼品を贈るなどの方法が適切ではないでしょうか。
③の理由:
①でも述べたように、葬儀におけるお手伝いは、原則として「対価を求める性質のもの」ではありません。
皆様のご厚意に対しては、素直に感謝の気持ちを伝えることが大切です。
その上で、悲しみを乗り越え、日常を取り戻すことができたことの報告も兼ねて、四十九日の法要の頃を目安に、ささやかなお礼の品をお渡ししたり、お食事にお誘いするなどの形で感謝を表すのが、自然で心の通った対応だと思います。



