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人と動物が共に心豊かに暮らせる未来のために。一頭一頭の命に向き合う

人と動物の命に向き合い、共生を考える犬猫統合医療のプロ

新野はな

新野はな にいのはな
新野はな にいのはな

#chapter1

西洋医学を基本に、東洋医学と栄養学を組み合わせた統合医療を実践

 ペットの犬や猫は、かけがえのない家族の一員。いつもと違う様子や、高齢になって元気がなくなっていく姿に心を痛め、悩みを抱える飼い主も少なくありません。

 沖縄県嘉手納町にある「おはな犬猫治療院」では、一般診療や予防医療に加え、セカンドオピニオン、慢性疾患の相談、往診・在宅医療、シニアケア、終末期のケアまで、その子の状態に合わせた診療を行っています。

 院長の新野はなさんが、2024年の開院以来、実践しているのが、西洋医学を基本に、東洋医学や栄養学などを組み合わせた統合医療です。漢方・鍼灸・整体・筋膜リリース、分子栄養学に基づく栄養面からのアプローチなど、さまざまな選択肢を組み合わせながら、個々の体質や状態に合った治療やケアを提供しています。

 「たとえば椎間板ヘルニアやパテラ(膝蓋骨脱臼)など運動器の不調には、解剖学に基づき、筋膜リリースや鍼灸、整体などを取り入れて対応。外科的処置の必要性を見極め、体を動かしやすい状態を目指し、ご家族が自宅でできるケア方法もお伝えしています。気管虚脱による咳など、姿勢や首まわりの緊張が関わる不調にも、同じ視点で向き合います。東洋医学や分子栄養学も体系的に学び、診療に取り入れてきました」

 「心掛けているのは、目の前にある症状だけで判断しないこと。血液検査やミネラル検査の数値、病歴や投薬歴に加えて、食事、生活環境、性格や体質までを細かく解析します。そこに東洋医学の観点を重ね、『なぜ今、この状態になっているのか』を組み立てる。そのうえで、ご家族と共に、その子に合う方法を探していきます」

 また、通院が難しい多頭飼いの家庭や、シニア犬・猫、病院が苦手な子には往診にも対応しています。

 「終末期を迎えたときには、治療だけではなく、最後まで好きなものを食べ、できることを大切にしながら、住み慣れた家で、ご家族とその子らしく穏やかな時間を過ごせるよう寄り添いたいですね」

#chapter2

自らの闘病経験を、言葉を話せない動物の診療に生かす

 小学生の頃から、毎週末のように動物園に通うほど動物が好きだったという新野さん。獣医師となり、複数の動物病院で経験を積むなか、新野さん自身が大病に見舞われます。一時は医師から深刻な状況を告げられたこともあり、学生時代から関心を持っていた中医学に改めて向き合うように。漢方や鍼灸を学びながら、自分自身も治療を受ける側として、その効果や体の反応を確かめてきました。

 「当時の私にとって、治療の選択肢が限られていると感じたことをきっかけに、ほかの方法にも目を向けるようになりました。自分が納得できる方法はないかと探しながら、一つ一つ試してきた経験が、今につながっています」

 自身の経験を通して、体に起こる微細な変化に意識を向けるようになった新野さん。その感覚は、現在の診療にも生かされています。

 「実際に自分が受けてきたからこそ、『この治療をするとこう変わる』『こういう反応が出たときはこうすればいい』ということを、実感を持ってご家族に説明できます。言葉を話せない犬や猫は、自分の不調を伝えることができません。だからこそ、触れたときの感覚や表情、普段との小さな違いなど、体が発するサインを感じ取ることを大切にしているのです」

 沖縄を訪れたのは、偶然でした。それが縁となって移り住むことになった経緯を、新野さんは「呼ばれてきた」と表現します。

 「沖縄は、私にとって“おまけの人生”に癒やしを授けてくれた場所。ここで出会った人や動物たちとのご縁を大切にしながら、これからも一頭一頭に向き合っていきたいと思っています」

新野はな にいのはな

#chapter3

人と動物、沖縄の豊かな自然も含め、命と思いを未来へつなぐ活動

 新野さんが向き合っているのは、飼い主と暮らす犬や猫だけにとどまりません。保護された猫や地域猫に対して、初期医療や不妊去勢手術という医療の面から協力しています。保護や譲渡そのものを担うのではなく、活動する人たちを医療で支える立場です。

 「人と動物が共に暮らしていくうえで起きる問題を解決する手段の一つが、医療だと考えています。そして、その命の循環の中には、当然、私たち人間も含まれています」

 こうした医療を続けていくため、自治体に働きかけ、ふるさと納税の寄付金型プランの導入を提案。さらに2026年9月には、クラウドファンディングをスタート。一度きりで終わらせず、今後も継続的に取り組んでいく考えです。

 「クラウドファンディングのリターンには、サンゴ再生プロジェクトに関わる品や、町内の就労支援センターの手作り品などを用意しています。資金を集めるだけでなく、沖縄の自然や地域の現状も一緒に伝えることで、人も含めた自然界全体に目を向けてもらえたらと考えています」

 診療の枠にとらわれない活動はほかにも。動物たちとの暮らしをより豊かなものにするため、アニマルコミュニケーションや健康に関する講座なども開催しています。飼い主とペットがそれぞれ自分らしく、その子らしく過ごせるよう、日々の暮らしに役立つ情報も発信しています。

 「人もペットも年を重ねていきます。『一緒に過ごせてよかった』と思える時間を支えたい。そのために、健やかなときだけでなく、体や心が弱っているときも穏やかに過ごせるよう、命の在り方について一緒に考えていきたいですね」

(取材年月:2026年8月)

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新野はな

人と動物の命に向き合い、共生を考える犬猫統合医療のプロ

新野はなプロ

獣医師

おはな犬猫治療院

西洋医学を基本に、体質・食事・生活環境まで含め、一頭一頭に合わせた治療やケアを考える統合医療を実践。往診や終末期ケアにも対応し、飼い主と共にその子らしい時間を支えます。

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