「浴衣は苦しい」が変わった日

こんにちは。
『キモノが生まれる瞬間からお客さまが袖を通すまで』
オリジナルブランド「明和美染」の販売や、洗い、寸法直しといったアフターケア、
結婚式や成人式などの一般着付け〜日本舞踊の着付け(衣裳方 / いしょうがた)として活動している
古谷野 貢です。
キモノを自分で着られている方でも
「最近は帯だけがどうにも…」
そんな声を、よく耳にします。
キモノの自装ができる方にとって、帯はまさに “最後の難所” でもあります。
初心者の方でもつまづくポイントではありますが、慣れた方でも苦手とする方は多いです。
また、名古屋帯や袋帯は、後ろ手でお太鼓を作る動きが必要でなので、肩や腕に負担がかかります。
帯が苦手だからキモノが遠のく・・・という方も多いと思います。
そんな時は、帯を前で作ってから背中に回す『前結び』という方法もあります。
浴衣などの半幅帯ではよく使う方法ですが、名古屋帯、袋帯となると話は別です。
背中で作るやり方から前結びに変えると左右が逆になるので、簡単そうで、実は難しいのです。
自分で帯を結ぶ以外の方法はないのでしょうか?
選べる選択肢は大きく2つ。
ひとつは、誰かに帯を結んでもらうこと。
これは家族やお知り合い、あるいは着付け師にお願いする方法です。
ただ、いつも人の手を借りなければならないというのは、少し不自由さを感じる場面もありますよね。
もうひとつは、「作り帯」にするという選択です。
作り帯とは、あらかじめ帯をお太鼓の形に仕立てておくことで、帯結びの動作を省けるようにしたもの。
手を後ろに回さなくても着られ、見た目も自然。もちろん、帯を切らずに仕立てる方法もあります。
私は、長年キモノを着てきた方ほど、この作り帯という選択肢が“アリ”だと思っています。
美しい着姿を知っているからこそ、違和感なく使いこなせる。
そして何より、無理なく続けられることが一番大切です。
「帯だけがちょっとネックで…」という方へ。
自装をあきらめず、気持ちよくキモノを楽しむための方法として、作り帯を知っていただけたら嬉しいです。
詳しくは、こちらの記事をご覧ください。



