〜冷たい物がしみる「知覚過敏」 放置すると折れてしまうことも〜
冷たい食べ物や飲み物が歯にしみる、歯磨きをするとピリッとした痛みがはしるなどの症状がある「知覚過敏」。歯周病やかみ合わせの不具合、不適切な歯磨きなどでエナメル質が削られ、象牙質がむき出しになることで起こります。象牙質には歯髄(神経)とつながる象牙細管が無数にあり、ここに刺激が直接伝わることで痛みが出るのです。
徐々に進行していき、楔(くさび)状に歯が削られていくことから「楔状欠損」とも言われます。虫歯と違い、刺激がなければ症状がおさまるため、放置している人も少なくありません。
しかし、一度欠損すると元には戻らず、長年放置していると歯がもろくなり、おので木を倒すごとく、歯がポッキリ折れてしまうことも。また、痛みを避けようと歯磨きがおろそかになって歯周病や虫歯を誘発することもあります。
初期であれば、象牙細管に刺激が伝わらないよう、欠損部分にスポンジで薬を塗布してコーティングする簡単な治療で済みます。進行すると、詰めたり、神経の治療が必要になる場合も。また、歯周病やかみ合わせなどの根本原因を治療して、これ以上の進行を防ぐことも大切です。知覚過敏の症状であれば一度歯科で見てもらいましょう。
さりお2024年2月号に投稿しました!
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中村壮一郎(歯科医)
Dorf中村歯科
患者さまが一番困っている箇所を早期に解決(主訴の解決)し、お口の健康状態をチェック(診査・診断)。丁寧な歯みがき指導や術者による歯の研磨など、予防のためのケアにより生涯自分の歯を残すよう治療します。
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