豊富な知識と経験による高精度の測量とドローンのプロ吉岡英明

豊富な知識と経験による高精度の測量とドローンのプロ

吉岡英明

多数の実績を誇る、測量のスペシャリスト

　一言で「測量」といっても、どんな仕事で何をするのか、あまりよく知られていないかもしれませんが、簡単に言えば、ある土地における、位置や距離、面積などを、測定することです。作業に精度が求められるだけに、専門的な知識や経験がものをいうのが「測量」の仕事。その中で、公共測量、写真測量、水準測量など、測量業務全般を請け負う『吉岡サーベイ』は、丁寧で正確な測量に定評があり、これまでに、地籍調査事業委託業務、鉄道南北1号線測量委託業務など、公共・民間ともに、多くの取引先から信頼を得ています。

　2019年より、測量を多角的な角度から支えるツールとして、新たに無人航空機ドローンを導入。「無人航空機安全運航管理者」および「無人航空機操縦技士」の有資格者が、細心の注意を払いながら操縦し、工事の進捗状況の管理、建造物および屋上や屋根の点検、空撮写真を利用した現場確認や、解体の進行記録撮影をはじめ、施工管理や維持管理の効率アップ、高所や災害地域などでの状況確認における安全の確保などが、できるようになりました。

　さらに測量関連にとどまらず、民間向けサービスとして、空撮の記念撮影、家屋の撮影、山林の撮影なども可能に。別府市の市街地の無人飛行機動画や、写真撮影業務を請け負った実績を元に、今後は、メディアへの映像・画像提供や撮影対応をはじめ、学校の卒業アルバム撮影や結婚式、イベント撮影などの展開も視野に入れています。「特に一般の方に、どんどん気軽に利用してほしいですね」と話すのは、代表取締役の吉岡英明さん。

どんな環境・立場に身を置いても、ベストを尽くす

　吉岡さんは、別府市生まれ。小学校2年の時に、父親の転勤で湯布院へ引っ越し、豊かな自然のなか、三人兄弟の長男として育ちました。
　ゲームやプロレスごっこが好きだった吉岡少年は、中学校で柔道に励み、高校では相撲で桜ヶ丘高等学校（現・楊志館高等学校）へと進学。しかし2年時に気管支炎になり、相撲部をやめてからは、父親が当時勤めていた、別荘管理会社の事務所で、清掃や点検などを手伝ったり、宿泊施設の厨房で、バイトをしたりしながら、社会勉強にいそしみました。高校では、建設科に在籍しており、将来は、設計士などの建設関係の道を目指していた吉岡さんは、高校を卒業したのち、福岡の測量専門学校へ入学。

　1年間の勉強を終え、就職してからは、測量士として、さまざまな現場で経験を積みました。測量の仕事は、いろんな場所に行けることが楽しかったそうですが、1月の寒い中、山あいの河川の水位を測る距離標の測量をしなければならなかった時は、さすがにつらかったそうです。

　そうして6年間働いたのち、25歳で、元々興味のあった料理人へと転身。都町飲食店で板前として、半年ほど働いていた時、餃子専門店の店長に引き抜かれ、大阪で経営について学びました。結果、大分の店舗は大盛況。全国店舗テイクアウト部門で、全国1位で表彰されることもありました。が多忙の中、椎間板ヘルニアになり、飲食業の道を断念することに。

　かくして27歳で再び、測量士として、土地家屋調査士事務所で働き始めた吉岡さん。12年間勤めたのち、39歳で、念願だった独立を果たし「吉岡サーベイ」立ち上げました。
　測量士としての経験は豊富だったものの、経営者としては新米だった当初は、雇う側の苦しみを味わったといいますが、高校時代の友人や実の弟など、信頼のおける社員にも恵まれ、平成28年の設立当初から、別府市と大分市の公共事業を中心に、着実に事業を展開することができました。

自分を育ててくれた町への恩返しがしたい

　今後は、事業の柱である測量を中心に、動画や画像の空撮サービスや、ドローンのレンタル、使い方の指導など、ドローン活用の可能性も拡げていきたいという吉岡さん。その他にも、会社の事務所は、元々、叔母の家だった建物を引き継いだもので、それを活かして、隣接した別棟の2室を、民泊施設としても運営しています。一泊（税込）3000円、掃除料金500円というリーズナブルな料金な上、長期滞在割引もあるため、旅行客の宿泊や、海外からの留学生の下宿などにも、利用されているといいます。

　「企業」が成長することと、会社が育つ土壌である「地域」が発展することは、切り離して考えられないと、未来を見据える吉岡さんは、会社を構える別府市と、かつて暮らした湯布院で、地域を盛り上げるために自分が何ができるのかを、常に考えていて、月に一度ペースで、同級生たちと集まって、どうやって盛り立てていくかを話し合っているのだとか。

　「私たちは、お客さまがとことん納得のいくまで対応しています。長年の経験を活かして、一人ひとりのご要望、わがままに細やかに応えていくことが、我々のモットーです」と語る吉岡さん。朗らかで誠実なその笑顔で、これからも測量を通して、業界を、地域を明るくしてくれることでしょう。
（取材年月：2020年2月）

測量、ドローン、民泊を通して、地元を盛り立てていきたい。

多数の実績を誇る、測量のスペシャリスト

どんな環境・立場に身を置いても、ベストを尽くす

自分を育ててくれた町への恩返しがしたい

専門家プロフィール

Other Interview