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恩と義理を大切に、関わる全ての人々に対して、誠実に向き合いたい。

土木業を通して地域と業界の次世代を支えるプロ

井上秀信

井上秀信 いのうえひでのぶ
井上秀信 いのうえひでのぶ

#chapter1

「地域を支える」熱い思いが柱の土木専門集団

 『技巧団』は、公共工事を中心に、一般家庭、民間企業の工事、土地改良区や自治区、水路組合を中心とする工事などを手がける、土木業の専門集団。平成17年に設立して以来、公共工事については、道路の新設や改良・修繕から下水道工事、草刈業務、災害時の復旧工事など、そして、民間工事おいては、宅地造成やブロック塀・フェンスの新設工事、そして水路の清掃や補修、竹林整備や破砕まで、細やかに誠実に対応してくれると評判の会社です。

 「地域の皆さんに、喜んでいただける仕事をしたい」ということで、高齢化や過疎化などの問題を抱える集落の、環境整備や祭りなどの催しものの支援活動をおこなう「大分県小規模集落応援隊」に、いち早く登録するなど、地域のための活動にも力を注いでいます。

 「困難や経験のないことに挑戦してこそ、乗り越えた時の喜びはひとしお。そういった建設業の魅力を、若い人に伝え、業界や地域を盛り上げていきたい」というのは、取締役の井上秀信さん。社長の座は、「天性の器の大きさで、自分よりもふさわしい」と妻に任せ、自身は携帯を肌身離さず、電話があれば24時間どこへでも駆けつけるという気持ちで、事業も地域活動も現場を舞台に、信じた道を走り続けています。

#chapter2

他界後に知った父の偉大さ

 井上さんは、大分市出身。小学5年生のころに、新聞配達を始めて以来、親からお小遣いをもらったことがないという、早くから自立した子どもでした。
 小学生の時は野球、中学ではバスケにいそしみ、大分工業高校の土木科に進学。若さゆえ少々やんちゃだったため、謹慎も何度か経験しましたが、その度に学校に呼び出された母親は、決して動じることがなかったのを、今でも鮮明に覚えているといいます。
 高校卒業後は、一旦就職し、22歳の時、父親がスコップ一つで立ち上げた建設業の会社に入社しました。しかし、31歳の時に父親が他界。昭和ひと桁生まれの頑固親父だった父の葬儀には、想像していたよりもずっと多くの人が弔問に訪れ、みな口をそろえて「お父さんには世話になった」と声をかけてくれたことで、「救われた」と感じた井上さん。いつか自分がこの世を去る時に、妻や子どもが同じように救われるためにも、父のように頑張りたいと思ったそうです。その後、兄が父の会社を引き継ぐことになったタイミングで、独立を決意。

 30万円弱の資金で起業してしばらくは、家計から資金を調達しなければならないほど、行き詰まった時期もありましたが、妻は一切何も言わず、ただただ支え続けてくれました。また、そんな自分に当時、快く物件を貸してくれた家主さんにも、並々ならぬ感謝の思いを持ち続けており、今の会社では、いつでももっと広い場所に移転するのに十分な資金ができたにも関わらず、同じ場所に留まり続けています。

井上秀信 いのうえひでのぶ

#chapter3

人に必要とされることの幸せ、大切さを若者に伝えたい

 「色んな方々の助けをいただいたおかげさまで、ここまで来られた」と、恩義や仁義、誠実さを、何よりも大切にする井上さん。その恩返しから、とりわけ青年を支援したい想いも強く、車を購入する際には、ベテランからではなく、若い営業マンからしか買わないという徹底ぶり。また、働くこと、それが必ず、誰かのためになる喜びや、自分が自分を認めることができる自信を感じてもらいたいと、パチンコ店を回って、無職の若い子を見つけては、仕事をしないかと勧誘したり、自社の若い社員には、「どんどん失敗しろ」と成長のチャンスを与え、もし「辞めたい」と言えば、「そうか、おめでとう!」と、辞めたいと思えるほど、仕事と向き合い苦しんだ経験ができたこと、それを周りに言えたことの素晴らしさを評価したりと、ある意味、型破りなやり方で、若者たちの成長を応援し続けています。

 さらに、学校では、保護者の応援団長として、自身の子どものスポーツ活動をサポートしたり、一所懸命に頑張ることの大切さを説く講話をしたり、「大分川漁協」総代や、「ななせ建友会」会長を務め、プライベートの時間も若者、周りの人のために、全力で活動しています。
 「人が大好きなんでしょうね。みんな誰かのために生きているし、お金より何より、必要とされることが大切だと思っています」と井上さん。
 現在の事業に加え、ゆくゆくは、測量や現場監督など、技術的な科目だけではなく、技能を学べる土木の専門学校をつくりたいと考えています。

 さらに、女性だけの作業チームをつくるのも目標のひとつ。「土木の世界で、女性の力を活かす場があったらいい。でも、女性との接し方は、なにせ不慣れで・・・」と、それまでの力強い話しぶりとは打って変わって、照れたように笑うその少年のような純粋さも、井上さんの魅力かもしれません。
 地域のため、業界のため、次世代のため、まっすぐに突き進む『技巧団』。その強い信念はきっと、大分の、日本の未来を明るい方へと導いてくれるに違いありません。
(取材:2020年2月)

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井上秀信

土木業を通して地域と業界の次世代を支えるプロ

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株式会社 技巧団

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