東野なぎこさん｜育児放棄の母親との関係を考える（4）

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大分の心理カウンセラー／高緑ひろみです。

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私は、転職20回・バツイチ・アダルトチルドレンという自分の経験をもとに、

「自分には価値が無い」と思い込んでしまう根本原因に気づき、

自分の人生を自分で選んで歩けるようになるお手伝いをしています。

今回は、俳優の東野なぎこさんのインタビューを通して、

育児放棄（ネグレクト）の母親との関りに焦点を当てて、

お話ししたいと思います。

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【2023年3月6日　文春のインタビュー記事のまとめ】

16歳の自殺未遂から女優業を休業した3年後に、彼女は女優活動を再開しました。

或る日事務所から、NHKの連続テレビ小説『すずらん』のヒロイン役のオーディションを受けるように言われました。

そして、合格が決まった時は嬉しくて、一番最初に母親に連絡したそうです。

「母とは16歳の時に家を出てから、連絡すら取っていなかったのですが、真っ先に知らせたくて」と。

彼女の母親は電話越しに、「そう」「明日 事務所にもう一度確認してみなさいよ。あんた昔からそそっかしいから、聞き間違えだったら恥ずかしいじゃない」と言って、一方的に電話を切ったそうです。

きっと母親は、「私に祝福の言葉をかけたくないだけで、その場にいたスナックの客たちには自慢していたと思います」と彼女は話します。

彼女の母親自身は、青森で生まれ、高校を中退しました。

その後、母親は、19歳で彼女を出産しました。

母親の家は、祖父が学校の校長先生、祖母が着物の先生、叔母が公務員でみんなそこそこ学歴があったそうです。

母親は、それがコンプレックスだった様子でした。

「人に対して、何かで勝ちたいという気持ちが強かったんだと思います」と彼女は話します。

だからこそ、3人目の夫にはお金持ちの地主を選んで、旅行に連れて行ってもらったり、派手な暮らしをして、そういう面で勝ったと思っていたのではないかと彼女は語っています。

また、母親自身が摂食障害に苦しんだ時期もあったことから、コンプレックスを抱えた自分を受け入れ、認めて欲しかったのではないかとも語っています。

そして、母親は、彼女を娘として見ることができず、常に「女」として対抗心を燃やしていたそうです。

インタビューアーに、母親のことについて「周りの人にお話をされるのは、やはり抵抗がありますか？」と尋ねられると…

「不幸自慢をしているみたいで嫌で。あとは、大切な友達だからこそ、相手の重荷になりたくないんです。だからあまり言えない。あくまで私は、ですけど」とおっしゃいました。

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アダルトチルドレンの女性は、母親になる時に、

こういう疑問をいだくことがあります。

「自分がまずは大人にならないと、母親にはなれないのだろうか？」と。





いいえ、それは違います。

子どもが生まれることで、すぐに完璧な母親になるなんて不可能ですし、

そんな女性は存在しません。

幼い子どもの世話をすることで、少しずつ母親になっていくのです。





そう考えると、彼女の母親は、19歳で彼女を出産しました。

周りに支えてくれる人が誰もいなかったのであれば、

彼女の母親が絶望しても不思議ではないと思います。





子どもを育てる上では、

子育ての環境が整っているかどうかがとても重要だからです。

彼女の母親は、自分が抱えているコンプレックスから解放されることを、

何よりも最優先したことが、

自分自身を苦しめる結果になってしまったのではないでしょうか？






「自分がまずは大人にならないと、母親にはなれないのだろうか？」という問いかけは、

「自分が子育てをする環境が整わないと、母親役をするのは難しい」

と言い換えることができるのではないでしょうか？





そもそも、子育てを一人の女性だけで、やっていくのは不可能です。

昔も、一人の子どもに、様々な大人の女性が関わっていました。





今は、食べさせるだけではなく、心の教育もとても重要です。

しかも、母親自身も働かなくては食べていけない時代ですし、

コミュニティが世話をしてくれる時代は、すでに終わっています。





子どもを出産する年齢は、一般的に20代〜30代が多いです。

その時期は、まだ遊びたかったり、バリバリ仕事をしたかったりして、

子どもが生まれることで大きな制限を受けます。

そのことが、自分を大切にできないモヤモヤの原因になったりします。






当人にとっては、何から何までが初体験の連続。

頼りになる仲の良い実母がいれば、どんなにか心強いことでしょう。

しかし、アダルトチルドレンの女性の多くは、

実母がそのような人物ではない場合がほとんどです。





現代は、核家族化が進んでおり、ただでさえ、子育ては孤独で心細いです。

アダルトチルドレンの女性は、自分の母親のサポートが得られないことで

孤立し、深い孤独感を抱えます。

なぜなら、根本的に人を信じられないから。





それは、自分を信じることができないことが根本原因です。

自分を信じられるようになれば、他人も信じられるようになります。

他人を変えなくても、自分自身を変えれば、

自分も他人も信じられるようになるのです。





あなたは、これまで両親や養育者に認めてもらおうと

必死で頑張ってきませんでしたか？

でもその頑張りが、自分を支えたことに気づいてください。

誰かに認めてもらわなくてもいいんです。





人は人。

あなたはあなた。

それぞれ価値感は全然違います。

あなたは、人のためだけに生きているわけではありませんよね。





今まであなたは、人のために、多くのものを与えて生きてきました。

でもこれからは、自分のために、多くのものを与えて生きてみませんか？

あなたの「心のコップ」に、溢れるほどの愛を注いであげましょう。

そうすると、その溢れ出た愛で、周囲の人たちが癒されます。






周囲の人たちにとっては、あなたを癒す必要はないし、

あなたから溢れ出た愛で、自分たちを満たしてもらえるのですから、

こんな素敵なことはありません。





あなたは、きっとそんな存在になれるはず！

東野なぎこさんは、たくさんの猫ちゃんたちや、ファンの人たちと楽しく過ごす中で、

自分自身に愛を注ぎながら生きていました。





あなたは今、どんな気持ち？

あなたは、本当はどうしたかったの？

自分にどうしてあげたら、自分は嬉しい気持ちになると思う？

大分の心理カウンセラー／高緑ひろみは、今日もそんな質問を

クライエントさんに投げかけています。