東野なぎこさん｜育児放棄の母親との関係を考える（3）

コラムへのご訪問、ありがとうございます。

大分の心理カウンセラー／高緑ひろみです。

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私は、転職20回・バツイチ・アダルトチルドレンという自分の経験をもとに、

「自分には価値が無い」と思い込んでしまう根本原因に気づき、

自分の人生を自分で選んで歩けるようになるお手伝いをしています。

今回は、俳優の東野なぎこさんのインタビューを通して、

育児放棄（ネグレクト）の母親との関りに焦点を当てて、

お話ししたいと思います。

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【2023年3月6日　文春のインタビュー記事のまとめ】

彼女の母親は、子役・俳優としての「東野なぎこ」を、人には自慢していました。

ただ、母親も俳優を夢見ていたということもあり、彼女がその夢を壊したという思いがあったのか、彼女を一度も褒めたことはなかったそうです。

彼女の方はと言えば、母親に認めてもらおうと必死で頑張っていたと語っています。

馬鹿みたいですけど、母親と絶縁した後も、「もしかしたら、この番組を観てくれてるのかな」とか、「もしかしたら、この舞台を観に来てくれているんじゃないだろうか」と思っていたそうです。

そうは思っても、関係を修復できると考えていたわけではなく、期待し過ぎて裏切られた時のことを考えると、「自分を保てない、死を選んでしまうかもしれない」と思っていたそうです。

母親が2人目の夫と離婚し、3人目の夫が家にやって来るようになり、弟と妹を守らなければという強いプレッシャーから、16歳の頃に自殺未遂をしました。

撮影のシーンが多かったことも原因の一つかもしれませんが、撮影の前日に自分の部屋で睡眠薬を大量に飲んだ後、気づくと全身を殴られたような衝撃があり、救急車で病院に運ばれました。

病院で目を覚ますと、駆けつけたマネージャーは、彼女の体調を気遣うことなく、「あなた、なんてことをしてくれたの？明日の入り時間、少し遅らせてもらったから」と言いました。

周りに助けを求めても、理解しようしてくれる人は、なかなかいなかったようです。

自分で引き起こしたことですが、「自分から芝居をとったら何が残るの？」と思っていました。

「母から認めてもらいたいという気持ちがあるんだと思いますけど、絶望感でいっぱいでした」と語っています。

その後、事務所の決定で、ドラマの撮影が終わったタイミングで、女優業を休業しました。

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16歳の子どもの彼女が、母親の代わりをしながら、

必死で家計を支えている姿は、

周囲の大人たちが子どもを支える難しさを物語っていると感じます。





彼女の母親の大きな勘違いは、

「彼女が、母親の女優になる夢を奪ったのではない」という点です。

彼女の母親は、自分の失敗をすべて娘のせいにしてしまっているのです。





確かに、19歳で子どもを出産するということは、つらい体験です。

1人目の夫との間に3人の子どもをもうけているけれど、

それぞれの両親からのサポートは全くなかったのでしょうか？

祖父母や親戚からのサポートは全くなかったのでしょうか？





インタビュー記事には、そのことは全く書かれていません。

ただ、彼女の母親は、自分の女性性を武器に、

必死で自分の幸せをつかもうとしたのではないでしょうか？






これは私の推測ですが、彼女の母親は孤独だったのではないかと思います。

それでも、自分の家庭を支えて頑張ってくれる娘に対して、

「苦労かけるね。ありがとう」という言葉を言わなかったことが、

母子関係が修復不可能な根本的原因だと考えます。





アダルトチルドレンの方の多くの親たちは、

子どもに「苦労掛けるね」「ありがとう」「助かったよ」

という言葉を絶対に口にしません。

自分がやったことは、一切間違っていないと言わんばかりです。





今さら言っても、

取り返しがつかないこともあるかもしれませんが、

言わないよりは、言った方がいいに決まっています。





100％正しい親または人間なんて存在しません。

子どもが必死で我慢して、

家庭の危機を救ってくれていることに目をつぶり、

親たちが手柄だけを持っていくというのは、

やはり卑怯だと言わざるおえません。






機能不全家庭は、世代間連鎖していることが多いです。

代々、卑怯なやり方を見て学んで育った子どもは、

当たり前のように、再び卑怯なやり方で子どもを育てようとします。





でも、その中で、「おかしい」と気づく子どもが現れます。

「おかしい」と気づいた子どもが、

アダルトチルドレンとなり、生きづらさを抱えるのです。





そして、「おかしい」と気づいた子どもだけが、

代々続いた一族の世代間連鎖を断ち切る役目を担うのです。





それは、一族にとって喜ばしいことなのですが、

「おかしい」と気づく人間の数が少ないと、

その役目はとても苦しいものになるでしょう。






一人で抱えなくても大丈夫です。

周りに理解してくれる人がいなくても、心理カウンセラーや精神の専門家がいます。

すでに傷ついているあなたを否定せずに、話を聴いてくれる人が必ずいます。





最初は、つらい過去の体験など話したくもないでしょう。

しかし、話せることから少しずつ話していくと、

心が軽くなる感覚を実感することができるでしょう。





そうやって、心の重荷を少しずつ下ろしてみませんか？

大分の心理カウンセラー／高緑ひろみは、

あなたのペースに合わせて、お話を聞いていきます。



焦る必要はありません。

自分を否定されない場所で、安心して話せることがとても大切です。

楽しかったことがあれば、それも話してください。

あなたの安全基地になれることを目指して、あなたのお話に耳を傾けます。