東野なぎこさん｜育児放棄の母親との関係を考える（2）

コラムへのご訪問、ありがとうございます。

大分の心理カウンセラー／高緑ひろみです。

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私は、転職20回・バツイチ・アダルトチルドレンという自分の経験をもとに、

「自分には価値が無い」と思い込んでしまう根本原因に気づき、

自分の人生を自分で選んで歩けるようになるお手伝いをしています。

今回は、俳優の東野なぎこさんのインタビューを通して、

育児放棄（ネグレクト）の母親との関りに焦点を当てて、

お話ししたいと思います。

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【2023年3月6日　文春のインタビュー記事のまとめ】

彼女の母親は、彼女が小学校5年生の時に（彼女、弟、妹の3人）を連れて離婚し、翌年に、彼女の子役現場のスタッフだった男性と再婚しました。

そして、2人目の夫との間に、彼女とは父親違いの妹が誕生します。

その後、母親は、勤めていたスナックのオーナーの妻子持ちの男性とW不倫を始めたそうです。

その男性が、のちに3人目の夫になり、母親の自死のきっかけになった人です。

彼女が13歳の頃、母親がW不倫中に、不倫相手の妻が彼女の家に怒鳴り込んできました。

その女性が、「ちょっと！いるのはわかってんのよ！あの女を出しなさいよ！」と叫び、当時は子どもしかいなかったので、受話器越しに「母はいません、帰ってください、家族の前に現れないでください」と大声で言いました。

「この子たちを守らなきゃ」という一心で、怖くて泣きながらそう言うと、その女性は黙り込んで帰って行ったそうです。

また、母親は性に対して自由奔放で、「ラブホテルに行く」と言って家を空けるので、兄弟姉妹3人の面倒は彼女が見ていました。

当時の彼女は、兄弟姉妹のお弁当を作ったり、夜ご飯を作ったりと、自分が母親からしてもらいたかったことを彼らに全部してあげたかったそうです。

彼女が一人暮らしを始めた後、実家で一番下の妹が火傷をしたので、実家に駆けつけて夜中に救急病院へ連れていきました。

母親はその時もラブホテルで不倫相手と会っていて、妹の火傷の件を伝えたけれど、母親は何のショックも受けていない様子だったことに、かえってショックを受けたそうです。

しかも、彼女は当時18歳未満の子どもで保護者ではなかったため、「私は結局お母さんになれないんだ」と痛感し、つらかったと語っています。

彼女は当時、周りに助けを求めることは考えられなかったそうです。

なぜなら、うちの問題は言っちゃいけないと思っていたし、あの子たちの身を守ることが一番大事だったから、周りにどんな目で見られるかとか、どんな目に遭わせられるかとかを考えると、恐ろしかったからだそうです。

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家族を守るために、大人になるしかなかった

アダルトチルドレンの皆さま…

この記事を読み、胸が締めつけられるような思いになったのは、

私だけではないでしょう。





東野なぎこさんの母親が、自分の幸せを追求し、必死で生きたことは認めます。

しかし、幼い少女を、自分の意にそぐわないからと言って、

毎日のように半殺しにしたことは間違っていたと思います。






これは私の想像の範囲ですが、

女優志望だった彼女の母親が18歳で妊娠し、

19歳で出産したことが、

彼女の母親にとって想像を絶する絶望体験だった可能性があります。

そして、この体験が、彼女の母親の人生に多大な影響を与えているように感じます。





自分の価値を見失い、

子どもたちにも興味を失い、

ただひたすらに自分の女性性を活かして

社会に自慢できる男性を獲得することで、

自分の強烈な劣等感を、穴埋めしようとしたのではないでしょうか？





第三者から見れば、

劣等感を抱く必要がないように見える人でも、

本人にしてみれば、どうしても自分を許せないということはあります。





母親から見た幼い彼女（東野なぎこさん）は、

自分を絶望の底に突き落とした「諸悪の根源」に見えていたのかもしれません。

でもそれは、全く間違っていますし、

幼い彼女には、何の責任もありません。





そして、彼女の母親は、それを心の底ではわかっていたはず。

自分がしたことが、鬼畜の所業であることも、薄々わかっていたはず。

それでもやめられなかったのは、どうしてなのでしょうか？





母性よりも女性性が強い人は、意外と存在します。

そのような人たちは、

母親にならない生き方が向いているのですが、

男性に見捨てられないために、

戦略的に、人質として子どもを産もうとすることがあります。





すべての女性が、

母親になれるわけではないことを知っておくことは、

とても大切だと感じます。






きっと、この記事を読んでくださっている方の中にも、

「自分は子どもの頃から、大人として生きていた」

「家族のために、自分の気持ちを押し殺して生きてきた」

そんな経験を持っている方がいるのではないでしょうか？





私のもとに相談に来られる方の多くも、同じような思いを抱えています。

特に「ケアテイカー」タイプのアダルトチルドレンの方は、

誰かの役に立たないと、自分に価値が無いように感じてしまったり、

自分のことより、誰かのことを優先してしまうことが多いです。





それは、子どもの頃から「家族を守る」役割を背負ってきたから。

しかし、もう、あなたは「お母さん」にならなくてもいいんです。

誰かを守ることで、自分の存在を証明しなくていいんです。





その重荷をそっと下ろして、

今度は「あなた自身を大切にする人生」を歩んでみませんか？

あなたの過去がどんなに複雑で過酷でも、

その中で、あなたは必死に生き抜いてきました。

それは、まぎれもない事実です。





私自身も、同じように家族の中で役割を背負い、

生きづらさを抱えてきた一人です。

だからこそ、あなたの気持ちに寄り添い、

安心できる居場所をつくっていきたいと思っています。





もし、あなたが「もう一人で抱えたくない」と思ったら、

どうか遠慮なく声をかけてくださいね。





大分の心理カウンセラー／高緑ひろみは、

心がふっと軽くなるような、

そんな時間をご一緒できたら嬉しいと思っております。