やさしく解説。フランチャイズの仕組みと成功率が高い理由
フランチャイズを開業するまでの流れ
フランチャイズに加盟して開業するうえで、まず決めなくてはいけないのは業種です。ひと口にフランチャイズといっても、飲食店や居酒屋といった外食業、100円ショップやドラッグストアといった小売業、マッサージ、フィットネスクラブといったサービス業などさまざまです。そこで最初は情報収集を行い、それぞれの業種のメリット、デメリットを把握します。
情報収集を行い、ある程度希望の業種を決めたら次はフランチャイズチェーンを決めます。複数のフランチャイズチェーンに資料請求をしたり、説明会に参加したりすることで、もっとも自分に合ったフランチャイズチェーンを選択し、契約を行います。
契約をしたら次は事業計画の策定です。フランチャイズチェーンによっては、本部が事業シミュレーションを策定してくれるケースも少なくありませんが、自分でも事業計画を策定することで、本部のシミュレーションが無理のないものかを確認が可能になります。
ここまで済んだら後は開業準備を行い、開業します。開業準備は設備の選択や小物の購入のほか、従業員の面接や教育も含まれます。これらを開業日に合わせて行い、開業日を迎えます。
失敗しないためのポイント-1-情報収集・比較検討
簡単にフランチャイズ開業までの流れをご説明しました。そのなかでもこれから挙げる3つのポイントを抑えておかないと、フランチャイズ開業を成功させることは難しくなります。まず1つめは「情報収集・比較検討」です。
前項でもご説明したように、フランチャイズにはさまざまな業種があります。そしてその業種によって開業にかかる資金、競合の多さ、将来性なども大きく異なるため、ここでの選択がフランチャイズで成功を収めるうえでもっとも大きなポイントだともいえます。
現在はネットだけでも多くの情報を収集することは可能です。しかし今後の自分の将来を決める重要な選択になるため、めぼしを付けた業種の店舗に実際に訪問し、接客態度や雰囲気を自分の目でしっかりと確認するようにします。
またフランチャイズチェーンは最初から1つに絞るのではなく、必ず複数のチェーンの情報を収集し、比較検討することも重要です。同じ業種であってもフランチャイズチェーンによって条件やサポート体制が異なれば成功確率も変わってきますので、説明会にも積極的に参加し、契約してしまってから後悔しないよう、しっかりと情報収集と比較検討を行いましょう。
失敗しないためのポイント-2-綿密な事業計画
フランチャイズで失敗しないための2つめのポイントは、「綿密な事業計画」です。フランチャイズは開業場所の調査や売り上げ予測、収支、運営などを本部がやってくれるケースが多く、だからこそ知識や実績もなくても開業できるというメリットがあります。しかし自身でもできる限りの調査や売り上げシミュレーションを行い、本部の策定したものと大きな差異がないかをチェックする必要があります。
なぜ自身でも事業計画を行わなくてはならないのか、その最大の理由は本部が策定した事業シミュレーションが実現可能か、そうでないかが明確になるからです。本部の策定したものだけで運営した場合、後になってからまったく実現不可能とわかってもそれは加盟した本人の責任となります。そうならないためにも、自身でもしっかりと事業計画を行い、本部のものと差異があれば、その時点で本部の策定した数字の根拠を確認するようにします。
失敗しないためのポイント-3-契約書・契約内容
フランチャイズ開業に失敗しないための最後のポイントは「契約書・契約内容」です。特に気をつけるべきポイントは、これまでに受けた説明と契約内容に差異はないかです。
また契約中や契約終了後から一定期間、競業を行うことを禁止する「競業避止義務」、「違約金もしくは解約金」、一定の距離内に同じフランチャイズチェーンの加盟店は出店しないという「商圏保護条項」の3つはしっかりと確認してください。そして契約開始日がいつになるかの確認も忘れずに行います。
契約書は法律や商業に関する知識、経験がないとすべてを理解することは難しい場合もあるため、一回の話し合いで決めてしまうのではなく、じっくり検討することが重要です。そしてどうしても自分だけでは判断が難しい場合は、弁護士や専門家に依頼して確認してもらうことをおすすめします。