いま注目が集まるフランチャイズでおすすめの業種は?
増加を続けるフランチャイズ
普段、何気なく利用しているコンビニ。そのほぼ100%がフランチャイズであることは多くの方がご存知かと思います。それ以外にも、ファミリーレストラン、居酒屋、コーヒーショップ、ホームセンター、中古品買い取り販売など日常的に利用する多くの店舗がフランチャイズであることは決して珍しいことではなくなっています。
また他にも、飲食店や小売店のほかに衣服のクリーニングやハウスクリーニング、学習塾・カルチャースクール、マッサージ、フィットネスクラブ、介護サービスといったレジャー・サービス業でもフランチャイズが増えています。
実際、日本フランチャイズチェーン協会が毎年発表している「フランチャイズチェーン統計調査(2017年度)」によると、2017年時点でのフランチャイズの国内総店舗数(直営店・加盟店の合計)は、26万3,490店となっています。この数字は2016年から381店舗増で2009年より9年連続で増加となっています。さらにフランチャイズの売上高は25兆5,598億円で、これも2016年より4,624億円増で、2010年より8年連続で増加しているなど、大きな市場規模を獲得しています。
フランチャイズの仕組み
前項でご説明したように、すでに街中のどこにでもあることが当たり前になっているフランチャイズですが、具体的にどういったものなのでしょう。その仕組みについてご説明します。
フランチャイズとは、フランチャイザーと呼ばれる本部とフランチャイジーと呼ばれる加盟店が契約を結び、ロイヤリティを支払うことで、看板を背負って商売をする権利を得られるシステムです。フランチャイザーが持つ経営のノウハウやマーケティング、商品の仕入れルート以外にも顧客の信用や認知を全面的に利用できることが最大のメリットとなっています。
フランチャイザーとフランチャイジーの関係性は、同じ会社の上司と部下というものではありません。フランチャイズチェーンによっても異なりますが、基本的にフランチャイジーはあくまでも個人事業主であり、フランチャイザーと主従関係ではなく、ノウハウや看板の提供とロイヤリティの支払いという対等な関係性であり、店舗はフランチャイジーのオーナーが自分の店として経営をします。
また日本には古くから暖簾分けというシステムがあり、これもフランチャイズに近い形態ではありますが、大きな違いは暖簾分けの場合、主人と暖簾分けをされた側に契約関係がないことです。そのため暖簾分けをして商売を始めたら、主人に対してロイヤリティを支払う必要はありません。しかし暖簾分けを受けるためには、最低でも数年は主人の店で奉公人として働かなくてはなりません。これに対しフランチャイズの場合、基本的には研修を受けるだけ、もしくは働いたとしても短期間で自分の店舗を持つことができます。
フランチャイズの成功率が高い理由
フランチャイズの売上も店舗数も右肩上がりで伸びている大きな理由の一つとして、成功率が高い点が挙げられます。そしてなぜフランチャイズの成功率が高いのかといえば、それはすでに多くの成功事例を持っている本部から直接支援を受けられることが大きな要因となっています。
通常、個人で起業した場合、経営やマーケティングのノウハウは一から学んでいかなくてはなりません。そしてそれを学ぶためには多くのコストや時間を費やす必要があります。これに対しフランチャイズの場合、もちろん自分で学ぶ必要もありますが、すでに成功のためのフォーマットが用意されているため、基本的にはそれに沿って経営をしていくだけでも、独自の経営方法に比べ、成功確率は高まります。また何の後ろ盾もない個人経営に比べ、フランチャイズは大きな企業がバックにあることから、安心して経営に集中することができます。
そしてもう一つ、フランチャイズの成功率が高い理由として、店舗の信用、認知度の高さが挙げられます。新規にオープンした店舗にとってもっとも重要なことは集客です。まずお客様に店舗がオープンしたこと、どういったお店でどういった商品があるのかを知ってもらわなければ、来店してもらうことができません。しかも認知度、信用がない個人経営の店舗の場合、仮に知ってもらったとしても来店してもらえる確率はそれほど高くはないでしょう。
これに対してフランチャイズは、すでにお客様からの信用、認知を得ているため、オープンしてすぐにでも来店してもらえます。このように本部の看板を最大限に活用できることが、フランチャイズの成功率の高さにつながっているのです。