通信販売の基礎を知ろう 通信販売の「売上の方程式」を理解する①
通信販売ではある程度商品がそろったら一定のお客様がつき、売上はあがるようになります。
そこから高い評価の商品や店舗レビューがたくさん入るようになると店舗・商品の評価が高くなり、商品のリピート買いや、新規の購入者が増えて安定して顧客が増え売り上げがさらに上がっていきます。
ではどのようにすれば、高い評価を受ける店舗にすることが出来るでしょうか?
いろいろな方法はありますが、お客様と店舗が一番つながりを感じるポイントは商品の出荷・受取にあると思います。
評価の高い店舗の作り方について今回は出荷に焦点を絞り全3回にわけてまとめていきます。
注文してからいかに早く出荷するか
評価の高い店舗の第一条件として、いかに早く出荷するかによります。
出来るだけ早く、なかでも大手モールが掲げているのは当日出荷です。当日出荷を行うには出荷体制を整えるのもそうですが、出荷するための在庫があることが大前提になります。
しかし在庫も抱えすぎると倉庫代や在庫金額が大きくなり、利益を圧迫しかねません。
少なすぎると出荷が遅れてお客様の信頼を損ねることになりかねません。
ではどのくらいの在庫が必要になるのでしょうか?
適切な在庫量とは?
まずいきなり適切在庫量は分かりません。最低でも1か月商品の売れる流れを見る必要があります。
当日在庫分
そのなかで1日の販売数には平時の量とセールや売れる日の量に分けられます。
当日発送を実現するには当然その日売る在庫は必要になり、売れる日にも対応しなければいけないので、最低一番売れる日の量を確保する必要があります。(1日最大販売想定数)
入荷までのリードタイム分
商品を発注してから入荷するまでかかる日数(リードタイム)があると思います。発注後に入荷するまでに在庫が切れて発送できなくなると当日発送ができなくなるので、入荷までの在庫分も確保する必要があります。また入荷までに売れる日がある場合はそれを考慮する必要もあります。
予備の在庫の必要性
上記二項目でとりあえずの最低在庫数を設定できますが、販売数の上振れはよくあることなので多少の予備はあったほうが良いでしょう。リードタイム分のおよそ10%~50%ほどあれば十分ではないでしょうか?
輸入商材の場合は通関手続きの難航などが想定されるので予備を多めにすることも検討するほうが良いでしょう。
賞味期限・使用期限が短い場合は在庫切れを覚悟して予備を持たずに、予約や再入荷予定の通知などを行い対応するとお客様に納得してもらえることが多いです。
まとめ 必要な在庫の計算方法
通販で必要な在庫数の計算式
1日最大販売想定数+発注リードタイム(日)×1日平均販売数×1.3(30%の予備在庫)
上記の式に当てはめて最低在庫を設定し、最低在庫に下回らないよう発注を行えば在庫切れはそこまで起こらないでしょう。
在庫に関しては経験と勘で調整するのもよいですが、どうしてもばらつきが出てしまいます。在庫をしている数の論拠をしっかりと説明できないと、欠品や過剰在庫を繰り返し、売上ひいては経営に影響を与えかねません。適切な在庫管理はどの業界でも必要な業務の一つです。通信販売では当日出荷の実現のために一度見直してみてはいかがでしょうか?