最新レポート 出展者が非常に多い展示会のまわり方 地方銀行フードセレクション
ヤマト運輸と日本郵便が会見を開き、ヤマト運輸株式会社がメール便系のサービスを日本郵便に委託するニュースが入ってきました。こちらについて想定される内容と、考えうる対策をまとめております。
目次
ITMEDIAビジネスオンラインより記事を引用==
国内配送業の大手2社が協業を本格化させる。ヤマト運輸の親会社ヤマトホールディングスは6月19日、「クロネコDM便」「ネコポス」のサービスを終了し、日本郵政グループ傘下の日本郵便の事業に移管すると発表した。サービスを一本化し、トラックドライバーの不足などいわゆる「2024年問題」を緩和する。
協業するのは「小型薄物荷物領域」「メール便領域」で、それぞれ「クロネコゆうパケット(仮称)」「クロネコゆうメール(仮称)」 と移管した上で改称。ともにヤマトが利用者から荷物を受け取り、日本郵便が配送する。ネコポスは10月に、クロネコDM便は2024年1月末にサービスを終了する予定だ。
協業の背景には「2024年問題」が絡んでいる。24年4月に「働き方改革関連法」が改正され、時間外労働時間の上限が年960時間となることが決まっている。トラックドライバーの労働時間がこれまでよりも減少することで輸送力低下が懸念されている。こうした問題を業界では「物流の2024年問題」と呼んでおり、各社が対応を進めている。
政府の検討会の試算では、2024年問題に対して何も対策を行わなかった場合、営業用トラックの輸送能力が24年には14.2%、30年には34.1%低下する可能性があるという。
==ここまで
佐川急便「飛脚ゆうパケット」の運用がモデルになると想定
ヤマト運輸は今まで自社でメール便の配送を行っていたが、佐川急便では以前より日本郵便と協業しメール便を委託していたため、今回の発表内容を精査すると佐川急便のモデルがそのままヤマトに適用されると考えられます。
メリット・デメリットはそのまま適応されると想定されるので、想定される主な問題点は佐川急便の「飛脚ゆうパケット」の運用から引用しております。
サイズはゆうパケットのほうが大きいため運用は問題ない
ネコポスとゆうパケットを比較すると、ゆうパケットはネコポスの3方すべてで一回り大きく、なかでも厚さが3cmまで可能なため、現行の運用より幅広く発送を行えるのがメリットになります。
ゆうパケットとの差は価格と配送レベル(スピード)
ヤマトネコポスとの最大の差は価格と配送レベルにあります。
〇価格面
ネコポス・クロネコDM便は自社で集荷配送を行っていたため、独自価格を設定することが出来ており、ゆうパケットやクリックポストに対抗出来うる価格を提供することが出来ました。 佐川急便の飛脚ゆうパケットでは対抗する価格がなかなか出てこず、厳しい運用を強いられていることから、ヤマトゆうパケットも価格面で苦労することが想定されます。
厚さが1・2・3cmで価格が違うため、発送物次第では安く送ることが出来ますが、安い価格に適応できる場面がどのくらいあるのかは疑問です。
〇配送レベル
集荷については協業するにあたって調整を行い、当日集荷に間に合うように運用を行うと想定されます。最大の違いは集荷後の輸送・配送のレベルの違いになります。
ネコポス 宅急便レベルでメール便を配送
全国ほとんどの地域を1~2日で配送
↓
ゆうパケット
地域別(都道府県別に近い)で1~4日で配送
まとめ メール便に関する商品は日本郵便の独壇場になる
ヤマト運輸のメール便がなくなることで、メール便関連では日本郵便もしくは日本郵便委託商品のみの選択になり、事実上日本郵便が独占的なシェアを占めることになります。
もともと日本郵便が設定していた価格に統一されていくことになりますので、メール便全体の値段が上がることが予想されます。1通200円付近に設定されている送料設定なども通信販売では見直されていき、250~300円あたりが相場になる可能性があります。
ヤマト運輸が業務委託するゆうパケット・ゆうメール便自体は、日本郵便でも同じ名前で数量次第で価格相談ができるため、ネコポス・クロネコDM便をご使用の方は一度事前に相談されるのもよろしいのではないでしょうか?