10月にヤマト運輸・ネコポスが復活?!想定される展開
通販で盛んに言われているのが「送料無料」のキーワード。
Yahoo!ショッピングでは「送料無料」対応をどの割合でしているかで「優良店」判定の一つにもなっており、また楽天では39ショップ制度があり、実行店では3900円に到達すれば送料を無料にする施策を行っています。
では送料無料は果たしてどのくらい効果があるのでしょうか?筆者のショップデータをもとにまとめております。(具体的数値は出せませんが、平均の+〇%という形で記載いたします)
通信販売には売上の方程式といわれるものがあり、
売上金額 = 「アクセス数」 × 「転換率」 × 「客単価」
これに当てはめるとおおよその売り上げが予測できるようになります。
例: アクセス10,000 × 転換率10% × 客単価3,000円 = 3,000,000円
こちらに当てはめて検証をしていきます。
送料無料商品の購買状況
筆者のショップでは商品無料にしている商品は約3割あります。
している商品の傾向としては、2000円以上のやや高めの商品、セット商品、値付けに事情(競合状態・メーカー希望)のある商品などです。
〇転換率について
転換率はお店に「アクセス」した人が「購入」に至った確率です。こちらが高ければ購入してもらいやすいという数値になります。
送料無料商品に絞った場合、筆者のショップの転換率平均値は
全体の転換率 +4% (3月速報数値)
となっておりました。
転換率で言うと送料無料にしたほうがアクセスしてきたお客様が買いやすいという結果になります。
〇送料無料商品の平均購買数
転換率が高く客単価が伸びるのが理想ですが、客単価を上げる際に大事なのが購買数です。
お客様一人がその商品をいくつ買ったかの数値です。
送料無料商品に絞った場合、筆者のショップの購買数平均値は
1.17個(3月速報数値)
となっておりました。複数個をセットした商品も混じってはいるので実際に動く商品数はもう少し多いですが、1個・1セットなどほとんどの場面で1ずつ動くことになります。
ちなみに送料有りの商品の場合、同条件で3.2個なので、圧倒的に少ない結果となっております。
〇なぜ購買数が伸びないのか?を考察
送料無料時の転換率が高いということは、購買決断に至る支払い時の安心感が高いことが言えるかと思います。送料計算など余計な心配をせずに購入できるのはやはり大きいことといえるでしょう。ただし購買数に限っては安心感が裏目に出て、複数購買の意欲が削がれる、顧客心理としてスモールシンキング(小さな思考)になってしまうことが考えられます。
送料無料商品のまとめ 転換率UPには向くが・・・
送料無料商品のデータからの結論として、購入を決断する後押しになることは間違いないとみてよいかと思います。ただし、客単価の面からみると、購入数が限りなく”1”に近づく負の側面もあることをきちんと理解しておく必要があります。
ではどのように送料無料を活用すればよいか、次のコラムでまとめたいと思います。