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取材記事 森田鰹節株式会社
創業 年の老舗鰹節メーカー 森田鰹節株式会社を取材させていただきました。
高知県高知市に本社を構えており、鰹節問屋として歴史を重ねておられます。
昔ながらの花かつお、削り節、少量パックなど歴史とともに商品形状が進化してきており、近年ではだしパックが売り上げの比重を占めるようになってきているとのことです。
今回はだしパックを中心に製造・こだわりについて記事をまとめました。
目次
だしパックの製造工程
原材料の検査
まず製造するにあたり原料の検査を行います。原料に木片やネットなど海の浮遊物などが混じりこんでいることもあるので、目視・手作業で取り除きます。
攪拌作業
だしパックは数種類の原料から構成されています。検査を終えた原料を攪拌(かくはん)気に入れて攪拌します。
高温乾燥
節や煮干しにも水分が残っています。カビの原因にもなりますので、110~145℃で高温乾燥を15分行います。
粉砕作業
高温乾燥した原材料を粉砕機にかけます。こちらでは少し粗目の粉砕を行います。粉砕後に磁石のついた板を通し、魚に取り込まれている砂鉄などの金属を吸着して取り除きます。
パック詰め
粉砕した原材料をベルトコンベアに流し、設定定量ずつパック詰めを行います。パック詰めされただしパックは手作業で袋に封入され、シールされて出荷されます。
森田鰹節がつくる高知の味 だしパックこだわりのポイント
調味料・添加物を入れずに作る
森田鰹節がつくるだしには調味料・添加物などは一切入れておりません。
無添加のだしパックでは、健康には良くても味の物足りなさなどを感じられる方もいらっしゃいますが、様々なだし原材料に通じるメーカーならではの工夫が凝らされています。
しっかりだしの量もとれるように多くのメーカーが8gのパックを採用するところ、贅沢に10g封入されています。
まただしの味が強い原材料を知恵と経験をもとにバランスよく使用することで、調味料を入れずとも旨味の強いだしパックに仕上がっています。
宗田鰹(そうだかつお)の節
一般的な「かつお」より一回り小さな鰹の種類で、生食は出来ませんが火を通すと食べられえるようになります。 かつおより血合部分が多く、鰹節にすると普通の鰹節より強い旨味があります。 うどんつゆなど香り高いすっきりとした味はふつうの鰹節をよく使いますが、そばだしのような強い旨味を求める場合は宗田鰹節でだしを取ります。
調味料不使用のだしパックでは、この強い旨味を他5種のだし素材とバランスよく合わせることで旨味が強く・香りともにバランスの良いだしパックに仕上げています。
宗田節は味だし名人などの鰹系のだしパックに使用されています。
アジ子煮干
高知の家庭でも一般に手に入るのがアジ子煮干しです。名前の通りアジの子を煮干に加工したものです。こちらでだしをとると、まろやかな甘味のある上品なだしがとれ、高知の家庭ではみそ汁や煮物など一般的な料理のだしとして認知されています。だしパックでは少量ではあるものの、バランスの中に甘みが配合され、高知で製造する森田鰹節ならではのだしともいえる一品に仕上がります。
味だし名人・煮干パックなど森田鰹節がつくる様々なだしパックに使用されています。
森田鰹節株式会社 だしパック まとめ
以前より取り扱いを行っていたかつお削り節は近年では減少傾向にありますが、だしパックは右肩上がりで成長を遂げており、老舗かつお節メーカーならではの高知では稀少になった本枯節を使用しただしパックや、高知県産にこだわっただしパックなど製品自体もバリエーションが豊富になってきております。
高知県内の販売店、通販では楽天・Yahooショッピングでの販売などで購入できますので是非一度ご賞味ください。
取材先 森田鰹節株式会社
〒780-0087 高知市南久保7番34号
TEL 088-883-5472