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【上田市事例】築20年の外壁塗装、そろそろ大丈夫?今やるべき対策まとめ

高橋春彦

高橋春彦

テーマ:外壁塗装

気がつけばわが家も築20年。
外壁にうっすら黒いスジが走り、雨の日はベランダの床がじとっと濡れっぱなし。
「まあ住めているし大丈夫でしょ」と流してきたけれど、隣家のリフォーム工事を見てふと心配になる
さらにネット検索をすると「20年放置は危険」「資産価値ダウン」というワードがずらり。
焦りだけが募って何から手をつければいいのか分からない。
そんな悩みを抱えるあなたに向けて、“築20年・未塗装”が抱える本当のリスクと、今日から取るべきアクション** を、専門用語をできるだけ避けつつ具体例たっぷりでお届けします。

築20年で塗装ゼロ!外壁が発しているSOSとは

雨漏りは屋根だけの問題じゃない

外壁塗膜は雨水をはじく“レインコート”の役割を担っています。
築20年も経つと紫外線で塗膜の撥水成分が分解され、表面がチョークの粉のように白くなる「チョーキング現象」が始まります。
この状態で強い雨が当たると、外壁材の継ぎ目やヘアクラック(髪の毛程度の細いひび)から水が内部へじわじわ浸入。
内部の断熱材や柱は一度濡れると乾きにくく、数か月単位でカビ臭が室内に漂い始めることも珍しくありません。
とくにサイディング壁の場合、目地シーリングが硬化劣化しているため“つなぎ目全体が雨の通り道”になるリスクが高いのです。

チェックポイント:夜の室内壁を懐中電灯で照らしてみる

外から見えにくい水染みは、室内側を暗くして懐中電灯で斜めに照らすと浮かび上がります。
石膏ボードの継ぎ目がムラに濡れていないか、ビス頭が茶色く滲んでいないかを確認しましょう。
濃色シミが点在している場合、壁紙の貼り替えだけで済まず下地交換&断熱材入れ替えで30万円超となるケースも。

シロアリの好物は“湿った木”

外壁のクラックから浸みた雨水は、重力でゆっくり下へと落ち、最終的に基礎と土台の間で停滞します。
乾きにくい場所に湿り気が続くと、シロアリが好む“温かくて暗いモイスチャーゾーン”が誕生。
結果、床下点検で初めて「土台がスカスカ」と判明し補修費100万円
築20年放置の“悲劇”です。
シロアリ防除剤は5年ごとに効力が切れるため、外壁塗装を一緒に行うタイミングで再施工すると二重に安心できます。

劣化症状×修繕コスト早見表

劣化症状 進行度の目安 必要な工事 参考費用(30坪) 放置リスク
チョーキングのみ 軽度 洗浄+上塗り2回 70〜90万円 撥水低下・色あせ
ヘアクラック多数 中度 下塗り弾性材+上塗り3回 90〜110万円 水侵入・カビ
1mm超のクラック 重度 Uカット補修+塗装 110〜130万円 雨漏り・結露
サイディング反り 重度 張り替え+シーリング全打替え 140〜180万円 外壁落下
下地腐食・黒カビ 最重度 外壁全面張り替え+防蟻 200万円〜 構造劣化


外壁塗装を先送りすると資産価値はどれだけ下がる?

中古市場の査定ポイントと“見た目”の威力

不動産査定でまずチェックされるのは“外観の印象”。
築20年で未塗装だと「即時改修が必要」という減点が入り、同条件の家より50〜100万円の調整額が付くことも。逆にタイミング良く再塗装されていれば「直近の大規模修繕なし」とみなされ、築年数が同じでも 5〜8%高く売れた** 事例が首都圏・関西圏で報告されています。

ローン残債と売却価格

住宅ローンがまだ1,000万円残っているのに、劣化減額で売却額が900万円
差額100万円を現金で用意しないと家を手放せない状況は珍しくありません。
「あと5年でローン完済だから今は出費を避ける」という判断が、売却時により大きなマイナスになり得る点は見逃されがちです。

築20年で“今すぐ”確認したい4つのセルフチェック

外壁を指でなぞって白い粉が付くか

白く粉が付けば撥水力は半減以下。梅雨入り前に洗浄+再塗装を検討。

目地シーリングを押して弾力が残っているか

カチカチなら硬化済み。雨水浸入口になるため打ち替え必須。

バルコニー下端に黒い涙跡が出ていないか

排水が滞り防水層が破断寸前のサイン。外壁塗装と同時にトップコート更新を。

基礎と外壁の取り合いに隙間がないか

幅1mm以上は凍害・シロアリの玄関口。エポキシ樹脂充填で応急処置を。

専門業者に診断を依頼するときのポイント

無料診断の落とし穴

無料点検をうたう訪問業者に多いのが「今すぐ工事しないと家がダメになる」式の恐怖営業。
診断後に“写真だけで30万円追加”と言われたら要注意です。
診断依頼時に「報告書はPDFで・補修優先順位も数値で」と伝えると、いい加減な業者は敬遠します。

地域密着か大手か

地域店は人件費が抑えられ価格は10%ほど安い一方、保証書が自社発行のみの場合があります。
大手は工事保証+メーカー保証の二重発行が多い反面、管理費で高め。
家をあと10年以上保有するなら保証重視、5年以内に売却予定なら価格重視がセオリーです。

塗料&工法の選び方

目的 推奨塗料 耐用年数 推奨工法 コメント
予算優先 水性シリコン 12年 3回塗り コスパ重視でも色持ち◎
メンテ回数削減 ラジカル制御 15年 3回塗り+ラジカル下塗り 紫外線に強い
将来の売却視野 フッ素 18年 3回塗り+光沢クリア 査定アップ狙い
豪雪・強紫外エリア 無機+多彩仕上げ 20年超 4回塗り(下塗り2層) 変色しにくい


塗装後のメンテナンス計画

1年目・3年目・6年目に行う3段階点検

塗膜の初期不具合は1年以内に現れます。
施工店のアフター点検を必ず契約書に明記してもらいましょう。
3年目はシーリング表面硬化、6年目は色あせやヘアクラックの出始めポイント。
プロ点検+自分の月イチ目視で“次回塗装の適切な時期”を見極められます。

雨樋・屋根とセットで考える“足場の共有”

再塗装時に最も大きな経費は足場です。
雨樋交換や屋根遮熱塗装など“高所工事をまとめる”ことで1回あたり15〜20万円節約可能。
築25年、30年…と年を重ねるほど“まとめ工事”の経済効果は大きくなります。

築20年放置を今日で終わらせる3行アクション

1.家の外壁を指でなぞって粉が付くか確認する
2.気になる症状を写真に撮り、地域の塗装店3社へ一括相談メールを送る
3.PDF報告書と見積もりを比較し、今月中に改修計画を立てる
外壁は黙っていても老朽化し、修繕費は雪だるま式に膨らみます。
「築20年だけどまだ塗っていない」と気づいた今日は、これからの20年を守る最初の日。
まずはセルフチェックと信頼できる診断依頼からスタートし、家族と住まいの未来を安心で包み込みましょう。

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高橋春彦
専門家

高橋春彦

しろくまペイント(株式会社 霜鳥 塗装事業部)

塗る場所の状態や材質によって正しい塗料を選ばないと、後々問題が起きてしまいます。限られた予算の中で最も良い選択をするには、あらゆる塗料の性能や性質を知り尽くしているプロの目が必要不可欠なのです。

高橋春彦プロは信濃毎日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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