長野市の防水工事の足場、必要?不要?コストと安全の正解を完全解説
「うちのベランダは屋根が掛かっているから防水はまだ大丈夫」と思い込んで先延ばしにしていませんか?
実際には日射や雨風にさらされる面積が同じでも、立地や構造によって防水層の寿命は大きく変わります。
表面のひび割れや色あせを放置していると、雨水が入り込み、合板下地や室内壁にまで達してしまうことがあります。
そうなれば緊急対応で数十万円単位の出費が発生し、しかも居室側のクロスやフローリングまで張り替えになるケースも。
このページでは、ベランダ防水工事の種類別費用相場、見積書の読み解き方、長期的なコストを 30 % 以上抑える発注テクニックまでを解説。読み終えるころには「わが家に最適な工法はどれで、いくら準備すればいいか」がかならず見えてきます。
防水工事費用の“基本構造”を理解する
1 ㎡あたり 1 万~2 万円という相場はどこから生まれるのか?
見積書を見ると「工事一式 18 万円」などとまとめて書かれている場合がありますが、実際の原価は①防水材そのものの単価 ②下地処理やプライマーなど副資材 ③職人の手間賃 ④廃材運搬費や諸経費の四つが積み上がって構成されています。
最も大きいのは職人の人件費で、ウレタン塗膜で 1 ㎡ あたり 3,000~5,000 円、FRP なら 4,000~6,000 円が目安。
これに高圧洗浄・ケレン・養生などの前処理が 2,000~3,000 円、廃材撤去や運搬が 500~1,000 円、会社の管理費が 10~15 % 上乗せされると、最終的に1 ㎡ あたり 1 万~1.5 万円が下限ラインになります。
シート防水やアスファルト防水は材料が高い反面、施工が早いため人件費が抑えられ、トータルでは同水準に収束するのが一般的です。
工法ごとの費用と特徴を徹底比較
| 防水方式 | 工法概要 | 耐用年数 | 1 ㎡ 単価 | 10 ㎡モデル費用 | こんな家に向く |
| ウレタン塗膜 | 液状樹脂を二層以上塗布 | 10~13 年 | 3,000~8,000 円 | 10~18 万円 | 複雑形状・段差が多い |
| FRP | ガラスマット+ポリエステル樹脂 | 10~15 年 | 4,000~8,000 円 | 11~19 万円 | 車載・重量物を置く |
| 塩ビシート | 塩ビ長尺シートを熱溶着 | 12~15 年 | 3,500~8,000 円 | 10~18 万円 | 広いバルコニー |
| ゴムシート | EPDM シートを接着 | 10~12 年 | 2,500~7,000 円 | 8~15 万円 | 屋根一体型で荷重を抑えたい |
| アスファルト | 改質アスを複層トーチ工法 | 12~20 年 | 4,500~8,000 円 | 13~20 万円 | RC 造・重量制限がない |
ウレタン防水と FRP 防水、どちらがコスパが
一戸建ての 7 割で採用されるウレタンは継ぎ目がないため雨仕舞いがシンプルで、職人ひとりでも施工できる汎用性が魅力です。
ただし紫外線に弱く、トップコートの再塗装を5年ごとに行わないと急激に弾性が落ちる点はデメリット。
一方 FRP は硬化後にガラスマットが骨格となって剛性が高く、鉢植えやタイヤを置いても傷つきにくい反面、冬場の温度収縮で微細クラックが入りやすく、補修時は研磨粉が大量に出るため養生費が膨らみがち。
工事単価に差がなくても、ライフサイクルコストは「再塗装頻度×単価」で逆転する場合があるので、ライフスタイルに合わせて選択しましょう。
面積別シミュレーションで見る総額のイメージ
延べ 10 ㎡・15 ㎡・20 ㎡ の3ケースで比較
延床 35 坪クラスの一戸建てなら、バルコニー面積はおおむね 8~12 ㎡。
ここでは 10 ㎡、15 ㎡、20 ㎡ の3タイプでウレタン二層+トップコート仕様を想定すると、10 ㎡ では材料費 5 万円+手間 6 万円+諸経費 2 万円=約 13 万円、15 ㎡ では約 18 万円、20 ㎡ では約 23 万円が標準的。
面積が倍になっても費用は単純に倍にはならず、諸経費の占率が下がって 1.7 倍程度で収まるのがポイントです。逆に 3~5 ㎡ と極端に狭いベランダは最低人工(ひとり 1 日)と諸経費が固定されるため㎡単価が割高になる傾向があります。
追加費用を生む“隠れ項目”を事前にチェック
下地合板の張り替えは 1 ㎡ あたり +3,000~5,000円
既存防水層を撤去した際にコンパネが黒変していたり、踏むと沈む箇所がある場合は合板交換が必要です。
材料+大工手間で㎡あたり 3,000~5,000 円、10 ㎡ なら 3~5 万円の上乗せ。
事前に赤外線カメラで含水率を測定しておけば「開けてみないと分からない追加費用」を抑えられます。
手すり脱着・再設置は 1 本あたり 5,000円
アルミ手すりの支柱が床防水を貫通している構造では、支柱ベースを一度外さないとシームレスな防水ができません。支柱数が多い L 型バルコニーほどコスト増になるので、図面でベース位置を確認し必要本数を見積書に明記してもらいましょう。
足場の有無で10万円以上差が付く
2 階バルコニーでも掃き出し窓から材料搬入できる位置なら足場不要ですが、屋根より張り出していたり 3 階建ての場合は部分足場が不可避。
最低 12~15 万円、全面足場なら 18~25 万円かかるため、外壁塗装と同時工事で“足場共用”するのが鉄板の節約術です。
地域差と業者差!なぜ首都圏は高いのか?
都市部は人件費と駐車場代がコストを押し上げる
同じウレタン二層でも、地方都市では 1 ㎡ あたり 2,800 円で請ける会社がある一方、東京都 23 区内では 4,500 円を下回ることは稀です。
最大の要因は職人の人工単価で、地方が 18,000 円/日なら都心は 25,000 円/日前後。
さらに駐車場が確保できずコインパーキング利用になると 1 日 3,000 円近い追加費用が発生し、材料搬入の時間ロスも加算。したがって都市部の相場は“全国平均の 1.2~1.4 倍と覚えておくと概算が立てやすくなります。
見積もりを取る前に知っておきたい5つのチェックポイント
① 「数量×単価×材料銘柄」が記載されているか
“工事一式”表記では比較ができません。
防水材メーカー名、塗布量(kg/㎡)、膜厚(mm)を明示させ、数量と単価が掛け算になっているか確認しましょう。
② 「既存防水層撤去費」と「産廃処分費」が分離されているか
撤去㎡数×単価と産廃の重量×単価が別立てになっていれば透明性が高い証拠。
まとめて「撤去・処分 5 万円」では相場妥当性を判断できません。
③ 工程写真、保証期間、保証範囲を口頭でなく書面化(約 260 文字)
“○年保証”だけでなく、雨漏り・膨れ・剥離など適用範囲を明記させます。
完工後の工程写真(下地・プライマー・中塗り・上塗り)はデータで納品してもらいましょう。
④ 支払い条件とキャンセル規定(約 250 文字)
着工金・中間金・完了金の比率や振込期日、天候順延時の追加費用の有無を事前に確認。
キャンセル料が何日前までゼロかも要チェックです。
⑤ 資材搬入経路と駐車スペース(約 250 文字)
当日になって「人力荷揚げが追加で〇万円」と言われないよう、搬入ルートを現地で一緒に確認し、見積書に“追加費用なし”と記載してもらうのが安全です。
長期コストを30%圧縮する発注テクニック
足場共用+遮熱トップコートで 10 年ライフサイクルを最適化
外壁塗装を 12~15 年で予定しているなら、そのタイミングでベランダ防水も同時施工すると足場費が 15 万円以上圧縮できます。
さらにトップコートを標準のポリウレタンから赤外線反射顔料入り遮熱フッ素タイプへグレードアップすれば、膜温度が 10~15 ℃低下しウレタンの架橋切断を抑制。
トップ再塗装サイクルを延ばせるため、30年間の総メンテ費は結果的に3 割以上削減できます。
費用相場は“㎡単価×面積+追加項目”で読むとブレない
1. 一戸建てベランダ防水は 1 ㎡ あたり 1 万~2 万円が大筋の相場。
2. 工法別ではウレタン・FRP が主流、耐久と用途で選ぶ。
3. 下地合板交換・手すり脱着・足場が追加費用の三大要因。
4. 見積書は「数量×単価×材料銘柄」「撤去と処分を分離」で比較。
5. 外壁塗装同時・遮熱トップ採用で **長期コストを 30 % 圧縮** できる。
まずはメジャーでベランダの実測面積を出し、本記事の単価を掛ければ大まかな予算感がつかめます。
その上で 3 社以上から詳細見積もりを取り、今回紹介したチェックポイントと照らし合わせれば、あとで後悔しない発注”が誰でも実現できます。
雨漏りリスクを最小に、家計の負担も最小に!今日がその第一歩です。



