長野市の物置塗装ガイド|費用相場・業者選び・DIYのコツを解説
雨が上がった夕方、外壁に西日が当たった瞬間「あれ、板がうねって見える……?」と思ったことはありませんか。サイディングは耐水・耐衝撃に優れた外装材ですが、温度差や紫外線、躯体の揺れを毎日受け止めているため。ひび割れ・目地の切れ・反り浮きが徐々に進行します。
小さな劣化を放置すると、壁内に雨が回り構造体や断熱材にまで被害が及び、最終的には張り替えという“大手術”が必要になるケースも少なくありません。
「DIYでどこまで直せる?」「ビスで締めれば済むの?」「カバー工法と張り替え、結局どちらが得?」
そうした疑問を抱える長野市近郊のオーナーさま・管理組合さまに向けて、サイディング補修の実務ポイントを症状別にお伝えします。
1. いま必要十分な工法
2. 工期と費用の目安
3. DIYか業者依頼かの判断軸
が手に入り、余計なコストや手戻りを防げます。
劣化診断から着手まで「ひび・目地・反り・穴」の4分類で考え
サイディングの不具合は大きく4タイプに分類できます。
・ひび割れは板自体の乾燥収縮や地震時の揺れで生じる
・目地の切れはシーリング材の硬化が原因
・反り・浮きは吸水と乾燥を繰り返すうちに起こる板の変形
・穴や傷は飛来物や突発的な衝撃が主因です。
症状ごとに有効な補修手順が異なるため、まずは目視と打診で現在の状態を整理しましょう。
ひび割れ補修
幅が髪の毛程度のクラックであれば、弾性シーリングを刷り込むだけで止水効果を確保できます。
ポイントはプライマー処理で接着力を高め、硬化収縮を見越して2回に分けて充填すること。
幅0.3ミリを超えるクラックは内部まで雨水が浸透する恐れが高いため、グラインダーでV字またはU字溝を設けてから樹脂を圧入し、表面を弾性フィラーでならし塗装で仕上げるのが鉄則です。
長さ30センチ程度のクラックならDIYでも対応可能ですが、削り深さとシーリングの不足は再発の原因となるため、経験が浅い場合は専門業者に委ねた方が確実でしょう。
目地シーリング補修
サイディングの目地は建物の伸縮を受け止める役割を担っています。
既存シールが硬化し亀裂が入っている場合は打ち替えの時期です。古いシールを完全に撤去してからプライマーを塗布し、新規に充填するため耐用年数が回復できますが、増し打ちの場合には1.2~1.5倍になります。外壁全周を打ち替えるタイミングで塗装工事を同時に行えば、足場共用でコストダウンが可能です。
反り・浮き補修
軽度の反りや浮きは、下地に再固定すれば表面がフラットに戻せることがあります。
ビス頭はパテでなだらかにし、既存色に合わせてタッチアップすれば外観への影響は最小限です。ただし反りが五ミリ以上ある場合や、固定後に板が割れる場合は部分張り替えがいいです。
築20年を超え、全体に色ムラや塗膜チョーキングが出ている場合は既存板の上にガルバリウム鋼板や樹脂サイディングを重ね張りするカバー工法が、断熱性向上と長期保証が得られる分だけ費用対効果が高くなるケースもあります。
穴、傷補修
ゴルフボールや飛来物で開いた直径一~二センチの穴や傷は、防水紙を傷つけないよう内側に向かって面取りし、速硬化型エポキシパテで肉盛り成形します。
その後ペーパー掛けで平滑に整え、プライマーを塗布してから既存外壁に近い色のシリコン塗料でローラー仕上げすると、補修跡を最小限に抑えられます。
内部の防水紙や透湿シートに破れがある場合はパテ処理のみでは不十分なため、下地補修と板交換を伴う部分張り替えが必要です。
症状別・工法別の比較表
| 症状 | 主推奨工法 | 耐用年数の目安 | ㎡単価の目安 | DIY適性 |
| ひび割れ(0.3㎜未満) | シーリング刷り込み | 5〜7年 | 1,500〜2,000円 | ○ |
| ひび割れ(0.3㎜超) | Vカット+樹脂圧入 | 10年程度 | 8,000〜12,000円 | △ |
| 目地劣化 | 打ち替え | 10〜12年 | 900〜1,200円/m | △ |
| 軽度反り・浮き | ビス増し打ち | 5年程度 | 2,000〜3,000円 | △ |
| 進行反り・割れ | 部分張り替え | 15年程度 | 12,000〜16,000円 | × |
| 広域老朽化 | カバー工法 | 25年超 | 20,000〜30,000円/坪 | × |
| 飛来物の穴 | エポキシパテ+再塗装 | 7〜8年 | 3,000〜5,000円 | ○ |
DIYか業者依頼か
1.足場の要否:地面から手の届く範囲か。
2.劣化の深刻度:下地や防水紙まで影響していないか。
3.保証の必要性:売却や長期保有を見据えているか。
4.仕上がり要求:意匠性をどこまで重視するか。
この項目で、DIYが妥当か、専門業者に任せるべきかが見えてきます。
外壁は家の顔であると同時に、建物寿命を左右するバリアでもあります。
症状が小さいうちに適切な工法を選択し、最小コストで済ませることが、長期的に最も賢いメンテナンス戦略です。



