長野市外壁補修方法完全ガイド｜穴・ひび・サビ・藻コケに効く対策まとめ

「気づけばサイディングが反って影ができている」「雨のあとモルタルにクモの巣状のひびが浮かぶ」
そんな状態になっていませんか？
「補修って何から手を付ければいいの？」
「DIYで済むのか、業者を呼ぶべきか判断できない…」
と足踏みしている方は意外に多いものです。
外壁は家を紫外線・雨風・衝撃から守る最前線。
小さな異変こそ、適切な補修タイミングを示す“サイン”です。
この記事では〈穴・ひび割れ・サビ・藻コケ〉など代表的な劣化症状を入り口に、外壁補修の方法・工程・費用のめやすを体系的に解説します。
「なるべく自分で直したい」「でも失敗は避けたい」そんな内容に仕上げました。

劣化の正体を見極める・診断が補修成功の第一歩

外壁の傷みは「メイク崩れ」ではなく“素材の老化”です。
塗膜が粉を吹くチョーキングや、水を含んで膨張する反り・浮きは放置すると内部の防水紙や下地材まで傷みが広がります。
まずは朝夕の光を壁に斜めに当てながら、着色のムラ、指に白い粉、細かい線状の影、茶褐色の筋――といった兆候をチェックしてください。ここで劣化原因をある程度絞れれば、後の工法選択がスムーズになります。

小さな穴はパテ＆コーキングで“水の入口”を瞬時に塞ぐ

直径5ミリ前後の飛来物による打痕なら、防水パテとコーキングだけで原状回復が可能です。
まず周囲を紙やすりでケレンして汚れと脆弱塗膜を除去し、プライマーで接着力を高めてからポリウレタン系パテを充填。
完全硬化後に外壁と同系色のタッチアップ塗料を薄くかぶせれば、遠目には痕跡がわからないレベルに仕上げられます。
材料費は千円～万円台で済みますが、パテは硬化収縮で凹みやすいため2回の充填が必要なことも。
硬化時間を待てず一度で埋め切ろうとすると、後で窪みが残り再施工が必要になるので要注意です。

ひび割れは幅0.3㎜が分かれ目、Uカット充填で再発を

ヘアクラックと呼ばれる幅0.3㎜未満の細いひびは、可塑剤入りシーリングを刷り込むだけで十分止水できます。
しかし0.3㎜を超える構造クラックは雨水が毛細管現象で内部に浸透しやすく、表面だけの充填ではすぐ再発します。
そこで専門業者はグラインダーでV字またはU字に溝を掘り、プライマーを塗ったのち低粘度エポキシ樹脂や変性シリコーンを圧入。
最後に弾性フィラーで面を均して全体塗装を重ねる“Vカット／Uカット工法”を採用します。
費用は30㎝1本あたり3,000～5,000円程度ですが、塗装工程を含めると1㎡あたり8,000円前後が相場。
DIYでもディスクグラインダーと防塵対策が揃えば可能ですが、削り深さとシーリングの充填圧が甘いと逆効果になるため、経験がない場合はプロ依頼を推奨します。

サイディングの反り・浮きはビス増し打ちからカバー工法まで

窯業系サイディングは吸水と乾燥を繰り返すうちに板材中央が外側へ弓なりに変形します。
軽度ならステンレス製ワッシャー付きビスで下地胴縁に再固定し、シーリングと塗装で美観を回復できますが、反りが5㎜を超えると再固定しても割れ・塗膜剥離が起きやすくなります。
その場合は部分張り替えが基本。
さらに築20年超で全体が色褪せている家では、既存外壁を残したまま透湿防水シートを重ね、ガルバリウム鋼板や樹脂サイディングで包むカバー工法が選択肢になります。
張り替えは1枚あたり4,000円前後＋足場費、カバー工法は坪当たり2〜3.5万円が目安ですが、断熱改修と同時に行えるため光熱費削減効果も見込めます。

金属外壁のサビはケレン3種と防錆下塗りで進行を止める

トタンやガルバリウム鋼板でも、切断面やビス周りから赤サビが湧くことがあります。
まずワイヤーブラシとサンドペーパーで発錆部を1種ケレン（素地が金属光沢を帯びるまで）、深い孔食はエポキシパテで成形し、2液型エポキシ錆止めを塗装。
上塗りには耐候シリコン以上を選び2度塗りが基本です。
DIYでは電動サンダーを使わないと錆を根絶しにくく、ケレン不足で内部錆が再成長しやすいので注意。
面積が広い場合や赤サビが外壁裏まで進行している場合は、サイディング重ね張りが長期的コストダウンにつながります。

藻・コケ・カビはバイオ洗浄の併用で“根”から除去

北面や植栽に近い外壁は湿気を帯び、緑藻や黒カビが発生しがちです。
家庭用高圧洗浄機で表面を流すだけでは菌糸が塗膜内部に残り再発するため、プロはアルカリ系バイオクリーナーを散布し、10〜15分反応させてから低圧洗浄で洗い流します。
その後、中性化を防ぐための弱酸リンスを行い、乾燥後に防藻防カビ型シリコン塗料で再塗装するのが鉄板手順。30㎡バルコニー壁面なら洗浄＋再塗装で6万円台が相場ですが、足場設置が必要な2階外壁では足場費が総額の3〜4割を占めるため、屋根・雨樋など他メンテナンスと同時施工で足場を共用すると費用効率が高まります。

外壁材別　おすすめ補修アプローチ早見表

DIYか専門業者か──判断基準は「足場・面積・保証」

外壁DIYは地面から手の届く範囲、かつ点状の補修に留めるのが賢明です。
脚立以上の高所は転落リスクが高く、失敗すると結局プロに二重で頼む羽目に。
専門業者に依頼する場合は
①外装劣化診断士など有資格者が在籍
②写真付き報告書で施工前後を可視化
③5年以上の保証をセットにしているかをチェックしましょう。
3社相見積もりで単価を比較すれば、過度な上乗せを避けられます。

まとめ「症状に合わせた最小限の工法」が費用対効果を最大化

小さな穴・細いひびはDIYでも可。ただし乾燥と充填量を厳守。
0.3㎜超のクラックや反り浮きは、プロのカット充填や張り替えで根治を。
サビ・藻コケは“徹底ケレン＆薬剤洗浄”が再発防止の鍵。
高所足場が必要なら、**屋根・雨樋・外壁を同時施工して足場費を圧縮。

外壁は家の“顔”であると同時に、雨水と紫外線を防ぐ装甲でもあります。
症状を的確に診断し、最小限の範囲で最大の効果を得る補修を選択して、住まいの資産価値と家族の安心を長く守りましょう。