マイベストプロ宮崎

コラム

正直にお話しします。 とても恥ずかしいお話しです。

2024年6月8日

テーマ:私の想い

コラムカテゴリ:くらし

正直にお話しします。 とても恥ずかしいお話しです。



今から15年ほど前・・・。


あるカップルがご来店されました。


彼: 「結婚指輪を探しています。予算はペアで10万円前後です。僕はどんなデザインでもいいです。」
彼女:「私はダイヤモンドがズラッと並んでいるデザインが欲しいです。」



ズラッと並んでいるデザインといえば「エタニティタイプ」のリングです。私は思わず「予算10万円でエタニティデザインは無理やろー」と思い、一応はそのご予算では厳しいとお伝えしたんですが、「他店にあった」「ネットショップにあった」と言われたものですから、なんとかご成約を頂きたいと思い、


私:「わかりました。そのご予算内で見つけます。エタニティリングであればいいですね?彼も細い薄いリングになりますけどいいですか?」


とお伝えし、「はい、いいです」と返答頂いたので、私は低価格で大量生産型のブライダルリングブランドの中で、予算10万円、デザインも言われた通りの結婚指輪を揃えました。彼のリングは、細くてなんのデザインもないシンプルな指輪を、彼女のはダイヤモンドが10石ほど並んでいるエタニティデザインの指輪をご用意しました。


お二人は「予算以内でデザインも希望通りで、ありがとうございました!良かったです」と喜んで頂き、私もお客様のご要望に一応はこたえられたのでホッとしました。


ところが、、、1ヶ月もしないうちに、、、
その二人が血相を変えてクレームでご来店されたのです、、、。


彼女:「すみませんけど。ダイヤモンドが外れてるんですけど」
彼:「すみません、指輪がちょっと変形してるんですけど」


よく見ると、彼女の結婚指輪のダイヤモンドが1石外れていました。彼の指輪も歪んでいました。


私:「ほんとですね。すぐ修理しますね。」


と、答えてお預かりしたものの、「そりゃそうだよなー。こんなに細くて、品質だって良くないし。でもしょうがないよね、予算10万円って言われたからさー。10万円だとこんなもんだよー」「毎日つけてたら、こんな風に傷んじゃうよなー」と、壊れることはしょうがない、と思って対応しました。実は壊れるだろうなあとは、わかっていたのです。


きちんと修理して納品したものの、それからまた1ヶ月ほどして。彼女が再びご来店されました。



彼女:「ちょっと!またダイヤモンドが外れんだけど!なんでー」とかなりご立腹でご来店されました。私の方も「この品質で毎日つけてたらしょうがないですよ。今回は有料でさせてもらえませんか。」とお伝えしたのでした。お客様は怒り心頭、私もこの品質じゃあしょうがないよーと平行線・・・。


これがさらにあと1回続いたのです・・・。ひどい話です。


しかし私は、気付いたのです!


最初は「こんな商品を買うお客様が悪い」「安いんだんからしょうがないよ」と思って、壊れるのはしょうがないと思っていたのですが、途中でハッと気がついたのです。


いやいや!こんな商品を販売した私が悪いのではないか。と。


お客様は指輪のことを何も知らない。


いろいろな情報を頼りに、「どこのお店に行っても同じようなものばかりだから、だったら予算10万でよくねー」と私に相談してきただけ。商品のことや結婚指輪を永年つけるとどのようなリスクがあるかとか、毎日つけても良いデザインってどんなものとか、自分の指にどのような指輪が合うのかとかはよく知らないわけで。浅い情報や知識だけで私のお店に相談に来られただけ。


それに対して私は、きちんとした説明、例えばずっとつけるならこういう品質がいいよ、こういうデザインがいいよ、あなたの指にはこのようなデザインがオススメです、希望としているデザインをずっとずっとつけたいなら、こういうブランドの指輪がいいよ。とか、知っているにもかかわらず、売りたいだけ、成約を頂きたいだけ。それだけの欲望で、お客様に簡単に販売したのです。いつかは壊れるだろうなあとわかっているにもかかわらず。



私の持っている知識、永年の経験、プロとしてのプライドはどこにいった・・・。


私は猛省しました。


そこから、私は改めたのです。


結婚指輪とはなんだろう?
結婚指輪はなんのために買うのだろう?
なんのために身につけるのだろう?。



結婚指輪は「幸せになろうね!」「これからもずっと一緒にいようね!」と誓い合った証。その証を身につけるのが結婚指輪です。であるならば、ずっとずっと身につけられる結婚指輪を、きちんと説明していこう。そういうずっとつけられる結婚指輪だけを販売していこう。


まずは取り扱っているたくさんのブランドを精査しました。そしてまずは経年劣化に絶えられない品質のブランドを捨てました。次にずっとつけ続けるために必要なメンテナンスなどが不十分なブランドも捨てました。耐久性よりもかわいいとかキャラクターといったデザイン性重視のブランドも捨てました。


そして最後まで残ったのが、いや最後に1つだけ残ってたどり着いたのが「COLANY(コラニー)」というブライダルリングブランドでした。


私が願う、「結婚指輪はずっとずっとつけて欲しい」を叶うのが、このCOLANYだったのです。


だから今では私のお店はこのCOLANYを一押しで販売しているのです。


これからは、自分の知識と経験を持って、お客様に「正直」にきちんと接客をしていきたい。いみじくもうちのスタッフまでが、これまでに私と同じような猛省体験をしていることを知り、改めてスタッフ全員で「正直」に、お客様にとって最善の結婚指輪選びのサポートがしたいと言ってくれ、スタッフ全員で「正直」なお店づくりに励んでいます。



・「正直に。嘘つかない」

・「まやかしなし」

・「押し売りなし」

・「二重価格なし」

・「長年の経験と豊富な知識で皆様のお役に立つ」




今日決めたら何%OFFにします、来店してくれたら商品券差し上げます・・・などのまやかしもありません。成約してもらうまでスタッフ数人で囲んだりすることもありません。成約をお願いすることもありませんし、ディスカウントもありません。


こんなお店ですが、「あなたにとって、大分で一番頼れるプロショップ」を目指して、親切丁寧なお店でありたいといつも思いながら精進しています。


宮崎県内でちゃんとした結婚指輪、ずっとずっとつけられる結婚指輪をお探しなら、ぜひ一度ご来店してみてください。ジュエリーのプロフェッショナルとしてきちんとアドバイスをさせて頂きます。


ジュエルミキオーナー
株式会社ジュエルミキ
代表取締役 小野寛明

この記事を書いたプロ

小野寛明

宝石鑑定士、ジュエリーと貴金属のプロ

小野寛明(Jewel MIKI ジュエルミキ)

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