森永卓郎さんの講演から考える。(1)
前回は、「日本国」を「日本会社」、「日本国政府」を「社長」、「日本国民・法人」を「従業員」として、俗に言われる「国の借金」1000兆円は何かを解説し、日本国全体では300兆円の資産をもっていることを解説しました。
日本経済の破たん!?ウソ?ホント?(1)
今回は、日本は健全に運営されているかを検討したいと思います。
日本は33年間黒字の超優良国!!
日本に関して聞かれたら、私は「日本は大丈夫ですよ。」と言っております。根拠は単純で「経常収支が黒字だから」です。ただの黒字ではありません、「1981年以来33年間ずーっと黒字」なのです。
経常収支とは、会社でいうと経常損益に該当し、国の最終の儲けを示します。
33年の間には色々なことがありました。
日米貿易摩擦、プラザ合意による円高、バブルの発生、バブルの崩壊、阪神大震災、金融ビックバン、デフレ経済・失われた10年、中国経済の台頭、リーマンショック、東日本大震災、などなど。
そんなことは物ともせず、日本国は儲けを出し続けた「超優良国」なのです。
33年間、黒字を続けている国はなく、会社・企業でさえそうはありません。
日本は「世界一の債権国」
このように33年間に黒字を出し続け、資産を貯めこむものだから日本は、23年連続で「世界一の債権国」になりました。
「財務省が27日発表した2013年末の対外資産負債残高によると、日本の対外純資産は、前年末比9.7%増の325兆70億円だった。日本は1991年以来、23年連続で「世界一の債権国」となった。国際通貨基金(IMF)の統計などによると、主要国の13年末の対外純資産は、中国が207兆6101億円で2位、ドイツが3位で192兆2121億円だった。」
*2014.5.27の産経ニュースの記事から抜粋*
(なぜか、日本経済のポジティブニュースはTV等のマスメディアは取り上げない。不思議。)
円の価値は、日本国の生産性で決まる。
日本に住んでいると気が付きませんが、外国人投資家の人は日本が超優良国であることは常識です。その為に、世界が不安定になると安全資産の「円」に人気が集まるのです。
日本の円が安全資産である要因が経常収支の黒字でしたので、円の価値を保証しているのは日本国民・法人の生産性なのです。
(円の価値は政府の負債状況で決まるのではありません。政府の借金でハイパーインフレになることはありません。)
エネルギー価格の上昇が日本の弱点!?
それでは、日本には全く怖いものが無いかというと・・・、それは違います。
33年前の1980年に日本は経常収支で赤字を出しました。その時は、オイルショックのピークの年でした。
そして東日本大震災以降の2011年、2012年、2013年と、原子力発電が順次止まり、代わりとなる火力発電用の燃料費がかかっております。これが経常収支の黒字を大幅に減少させています。
この二つの共通点はエネルギー価格の上昇で、それが日本の弱点なのです。
資源のない輸出国の日本にとって「エネルギー」は「原価・原料」に当たり、仕入れる必要があります。いかにエネルギーを安定的に安く確保するかが、日本経済にとって最も重要な事なのです。商売では仕入れが最も大切です。
政府の財政再建よりも、エネルギー政策こそ国民挙げて議論することだと思います。
まとめ、日本は健全に運営されています!!
これまで、日本経済の置かれている状況を見てきました。日本は今まで大変よく健全に運営をされてきました。そして今、日本経済にとって試練の時となっており、エネルギー政策いかんによっては円の価値の下落や不安定化がおきる可能性があります。
「正しい議論は正しい認識から始まる」と私は思っております。読んだくださった方が正しい認識をもってもらうのに少しでも助けになれば幸いです。
(終わり)
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