遺言書を書く時必要な老後の暮らしに関するチェック
「亡くなった兄弟姉妹がいる方」のための遺言書の書き方
こんにちは、「遺言書作成・相続手続きサポート」宮城県名取市まさる行政書士事務所 菅野勝(かんのまさる)です。
今回は、【遺言書の書き方講座 家族編 vol.16】として、『「亡くなった兄弟姉妹がいる方」のための遺言書の書き方』についてお伝えしたいと思います。
遺言書を作成する皆様共通のメリット・理由は、相続開始時に面倒な遺産分割協議書が不要となり、相続手続きを円滑に進められることです。
遺言を作成しようと思った時に知っておきたいチェックポイントを解説します。
亡くなった兄弟姉妹に子供がいる場合
子供も親もいない場合において、本人に兄弟姉妹がいるときは、その兄弟姉妹が相続人になります(民法889①二)。
その兄弟姉妹が既に亡くなっていた場合には、その兄弟姉妹に子供がいれば代襲相続が生じます(民法889②)。
この場合、いわゆる本人から見て、甥や姪が相続人となります。
なお、兄弟姉妹が相続人である場合には、その子供が代襲相続人になることは認められますが、その子供が亡くなっていたとしても再代襲は生じません。
亡くなった兄弟姉妹がいる方が、甥や姪以外の人に財産を遺したい場合は、遺言書に書きとどめておく必要があります。
亡くなった兄弟姉妹の子供の遺留分について
子供や親と異なり、兄弟姉妹には遺留分がありません(民法1028)。
また、兄弟姉妹が既になくなっており、代襲相続が生じその兄弟姉妹の子供が相続人になった場合でも、その子供にも遺留分はありません。
そのため、兄弟姉妹又はその子供には一切相続財産を残さないという内容の遺言をしたとしても、その兄弟姉妹又はその子供から遺留分を請求される心配はありません。
今回は、以上となります。