仕事より余暇を重視する割合が年々増加 ~日本生産性本部の調査より
~労働政策研究・研修機構「最低賃金の引上げと企業行動に関する調査」より
◆過去最高の引上げ額となった今年の最低賃金
今年も10月以降、各都道府県にて新しい最低賃金が適用されています。今年の全国加重平均額は1,055円となり、前年から51円引き上げられ過去最大の引上げ幅(引上げ率5.1%)となっています。
11月1日に新しい最低賃金が発効した徳島県は、全国平均を大きく上回る84円の引上げ(引上げ率9.4%)となったことが大きく報じられるなど、最低賃金引上げの企業への影響の大きさを物語るものとなっています。
◆企業はどう対応しているか
独立行政法人労働政策研究・研修機構(JILPT)は、厚生労働省からの要請に基づき、地域別最低賃金の引上げが中小企業・小規模事業者に及ぼす影響や対応状況についての調査を2021年度・2022年度と連続で実施しています。
そのうち、2022年度調査の全有効回答企業(7,634社)に、最低賃金の引上げに対処するために、2022年に経営面や雇用・賃金面で取り組んだことがあったか尋ねたところ、「取り組んだことがあった」との割合は30.7%となっています。具体的な取組内容(複数回答)は、「賃金の引上げ(正社員)」が53.1%と最も多く、次いで「製品・サービスの価格・料金の引上げ」(45.3%)や「人件費以外の諸経費のコスト削減」(43.7%)、「人員配置や作業方法の改善による業務効率化」(36.1%)、「賃金の引上げ(非正社員)」(34.9%)、「給与体系の見直し」(28.1%)、「労働時間の短縮」(24.4%)などが挙がっています。
◆今後も続くことが予想される最低賃金の引上げ
最低賃金の引上げは今後も続いていくことが予想されます。自社における影響を踏まえて、引き続き対応を検討していく必要があるでしょう。
【(独)労働政策研究・研修機構「最低賃金の引上げと企業行動に関する調査」結果】
https://www.jil.go.jp/institute/research/2024/246.html
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