Mybestpro Members

小河光司プロは三重テレビ放送が厳正なる審査をした登録専門家です

直貼りと結露

小河光司

小河光司

テーマ:雨漏り修理を成功させる秘訣

ご自宅の外壁もこのようなことになっていませんか?

パッと見た感じはサイディング壁が色あせているだけの様に見えるかもしれませんが、実は建物の躯体(柱)に直貼りされていることでサイディング壁自体が劣化しています。

また外壁の繋ぎ目にあるコーキング材(防水材)も切れて無くなっている箇所があることから壁内への雨漏りも予想されます。
コーキング材の劣化

まずは凍害の主な原因です。

サイディング壁が直接水分を含んでしまうなど毛細管現象等により凍害といった被害がでます。

サッシ四方にはシーリングが充填されています。サッシ上枠や左右下端に流れ出た雨水が劣化したシーリングの切れ目から水を吸い込んだため凍害の被害が起きていることが分かります。
サッシの廻りの壁の劣化

次に苔です。苔は湿気が多い所に生えるのはご存じだと思います。
一言でいえば、サイディング壁が湿気壁に変わってしまったということです…。

いまから12~20年前にご自宅を建てられた方に注目していただきたいのですが、その当時の外壁材サイディングの施工方法は家の柱にそのまま直張りされていたことが多いです。

直貼り工法は結果、苔の発生にもつながり、年数が経つにつれ家全体の建物に悪い影響を与えていきます。

まずは凍害の主な原因です取り返しのつかない状態にならないための注意が必要です!

凍害や結露といった状態になると、建物の寿命が短くなるだけでなく、そのあとのメンテナンスなどさまざまなことに影響があります。これからカバー工法を施工される場合は、直張り工法にご注意ください。

まだ外壁劣化の原因について浸透していない事実…。

直貼り工法をされている外壁に塗装をした場合だと確実にサイディング壁は結露、凍害といった被害やサイディング壁の反りや割れといった被害を受けています。その外壁下地に塗装を施した場合…。

塗装工事完了後にメーカーさまや工事店さまがお客さまに保証する耐久年数よりも実際の耐久年数は低くなると思います…。塗料の効果も半減するはずです。

しかし良い塗料はたくさんあります。塗装自体を悪く言うわけじゃございません。
壁塗装の劣化

ただ使う用途=(外壁の製品自体が機能しているか?)使う用途に間違いがあると本当の効果が発揮できない+またいずれ塗り替え費用でお金がかかる。そういった問題があると思うので、これから外壁リフォームをお考えのお客さまのためにも伝えさせていただきます。

塗装の手順としては、まず最初に水洗いと言って外壁を高圧洗浄機で水洗いします。その後にシーリング箇所を打ち直したりします。ですがサイディング壁が反っていたり、結露、凍害を起こし劣化している壁に水洗いをしたらどうなるか?

さらにサイディング壁の継ぎ目から水分が入り込みます。まさに逆効果です。せっかくいまから綺麗にするための本来の目的である塗装の色のりを良くするための水洗いがサイディング下地を傷めるという結果になります。

サイディング材の劣化や直貼り工法が直らない限り、塗装しても塗料等の本来の効果は発揮できません。

サイディング材自体が水分を含んでいるからです。

大切なことなのでもう一度書かせていただきます。

どれだけ良い塗装工事をされても、直貼りだと結果内側から年月を重ねれば重ねるほどに傷んでくるので本来の塗装した効果は発揮できません。

直貼りが招く結露によるサイディング壁と柱の劣化

建物内(部屋内)にこもった湿気はどこに逃げる?

サイディング壁を直貼りすることによって内部からの湿気はサイディング壁と柱(2×4工法ならパネル全体)の間に溜まります。つまり逃げ場のない湿気が結露を起こしカビが発生し、表面は苔が生え柱や2×4パネルは水分を吸い込みます。これにより建物の寿命をも縮めるというわけです。
建物にこもった湿気の結果

そして部屋のクロスにまでシミがでてきます。このような建物は塗装しても直りません。当時のサイディング壁の工法自体が間違っていたのです。

これらの家を建てられたハウスメーカーや工務店は直せるのは直せたとしても工事費がかなりかかると思われます。

専門店ではないので外壁張替えといった工事は普段見積もりをすることも少ないと思います。また外壁張替え工事は新築時の外壁工事と違い、さまざまな状況に対応できなければお客さまにご迷惑をおかけすることも多く、慣れていない職人も多いです。

また工事期間に関しても、ひと月程度と外壁塗装に比べて工事日数が長くかかることや外注工事になるために自分たちの会社の利益も入れると高額になり過ぎるためお客さまに提供しやすいのは外壁塗装になります。

湿気で朽ちた土台
上の写真は結露、凍害、雨漏りにより建物の土台柱まで腐り無くなっていました。また壁内の断熱材も湿気の影響や雨水が流れ込みすぎ、部屋の内装ボードの裏側まで腐食が移ってしまっています。


こうした凍害を起こしてしまっている状況でも塗装されれば、綺麗に隠れてしまいます。実際の中身は写真の様にサイディング材の基材自体が傷んでしまっている以上、塗装しても元には戻りませんし、劣化速度も止められません。結露等を常に誘発している限り、塗装しても効果が発揮できず、また数年後に外壁のメンテナンス(部分張替えや外壁カバー工法、外壁張替え工事等)が必要な時期となり、仮にクロスも張り替えていても下地内が悪いため直ぐに剥がれやすくなります。

結露の解決 ~通気工法とは~

通気工法とはその名の通り、直貼りによる結露を防ぐためにサイディング壁と建物の間に空気の通気層を設けることによって、壁内部に溜まった湿気を軒裏や屋根裏に逃がすといった働きもしてくれます。
通気工法
他に直貼りすることによって生じやすくなるサイディング壁のひび割れ等の解決もしてくれます。
なぜ外壁サイディングがひび割れやすくなるか?
直貼りは地震等による外部からの力にも弱いです。柱や2×4パネルからその力が直接伝わるためサイディング壁のひび割れにも大きく関係してきます。

お客さまのご事情に応じ工事方法をご提案します!

家の状況、コスト、期間、近隣の状況など、さまざまな要因により選択できる工事も変わってきます。お客さまのご状況をお聞かせいただければ、最適なプランをご提案いたします。

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

小河光司
専門家

小河光司(雨漏り修理)

情熱リノベーション株式会社

雨漏り修理専門。これまで5000件以上の調査・施工実績がある。数時間かけて雨漏りの原因を診断。雨漏りが再発しないよう、原因や家の状態に応じたきめ細やかな施工を行っている。

小河光司プロは三重テレビ放送が厳正なる審査をした登録専門家です

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

5000件以上の実績を持つ雨漏り修理専門のプロ

小河光司プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼