石粒付き金属屋根
あまり日本では聞きなれない「アスファルトシングル」。アメリカではすごくメジャーな屋根材です。他の屋根材にはないメリットがあることから、既存の屋根材からアスファルトシングルにリフォームする方も増えてきているように思います。
おしゃれでモダンな雰囲気があり、美観にも優れているアスファルトシングルですが、定期的なメンテナンスを怠ると劣化が早まってしまう場合もあります。
この記事ではアスファルトシングルの特徴、メリットデメリットなどを紹介していきます。
アスファルトシングルとは
瓦屋根、カラーベスト、金属屋根などさまざまな種類がありますが、アスファルトシングルもそのひとつです。
アスファルトシングルはアメリカでのシェア率が高く、100年以上前から使用されている定番の屋根材となっています。
アスファルトシングルはガラス繊維基材にアスファルトを配合して、表面に石粒を吹き付け接着させてある屋根材です。耐用年数は10~30年ほどで、シート状で非常に扱いやすく、複雑な屋根形状にも施工することが可能です。石粒の色によってさまざまなカラーバリエーションがあります。
アスファルトシングルのメリット
施工が簡単
アスファルトシングルは施工性が抜群に優れています。アメリカでは素人でも施工できる屋根材として認知されており、国民の多くがDIYでアスファルトシングルを葺きます。アメリカのホームセンターに行くと必ずアスファルトシングルが並べて販売されています。最近では日本のホームセンターでも取り扱うようにもなってきました。
シート状であるため、ドーム状や複雑な形の屋根にも容易に施工することができます。落下事故による被害が他の屋根材より比較的低いこともメリットのひとつです。コンクリートの下地との相性もよく、10階建てのマンションなどの高層建築物にも使用されています。
屋根の軽量化
アスファルトシングルはとても軽い屋根材です。建築基準法でいうところの「軽い屋根材」に分類されます。重量は1平米あたり約9kgと超軽量です。カラーベストの半分ほどの重さになります。屋根が軽いという事で耐震性の向上にもつながります。
デザインが豊富
アスファルトシングルにコーティングされている石粒にはさまざまなカラーバリエーションがあるため、お好みの色やデザインを楽しむことができます。屋根や家全体の外観にこだわりたいという方にオススメです。
アスファルトシングルのデメリット
他の屋根材と比べて耐久性が劣る
インターネットやカタログなどの平面ではなかなか伝わりづらいのですが、実物を見て他の屋根材と比べると違いがよくわかります。アスファルトシングルはペラペラな印象を持たれる方が多いです。実際ひとことで表すなら「ゴムのシート」です。
アスファルトシングルは軽量なので強風によって飛ばされたり、剥がれたりする可能性が高いです。破損箇所がないかなどの定期的なメンテナンスが必要です。
カビが生えやすい
アスファルトシングルは湿気に非常に弱いため、カビが生えやすくなっております。見た目も悪くなりますが、カビを放置しているとアスファルトシングルの劣化が進み、雨漏りの原因にもなってしまいます。
カビが発生してしまったら屋根を洗浄して、色が落ちている部分は塗装をするようにしましょう。
アスファルトシングルまとめ
アスファルトシングルは軽量で耐震性が高く、シート状なので複雑な屋根形状に対しても施工が簡単です。カラーバリエーションが豊富で、錆びないのもポイントです。しかし、カビが生えやすく、瓦や金属屋根などの他の屋根材と比べて耐久性が劣るというデメリットもあります。