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事業の創出や店舗プロデュースなど、起業家や経営者の思いをカタチにして明るい未来へとつなげます

起業家や経営者の課題解決に尽力し、明るい未来へつなげるプロ

松下修

あなたの人生を変える、分かりやすい経営を導き出していきます
伐採した木を枝葉をつけたまま山の中で自然乾燥させた葉枯らし材

#chapter1

熱意を持って無駄のない仕組みで、価値を世の中に伝えることが大切

 「起業家や経営者の中には、新規事業の創出や社会貢献をしたいと思っていても、どのようにして形にすればよいのか分からない人も多いのではないでしょうか。実は、経営はとてもシンプル。事業のコンセプトを作り、自分ならではの羅針盤を見つければいいのです。当方では、その道筋を描くためのお手伝いをしています」と語るのは、「松下生活研究所」の代表・松下修さんです。

 「ポイントは『熱意』『無駄のない仕組み』『価値の提案』の三つ。事業に対するワクワク感を持ち、目的や目標に向かって何をするのかを明確にして、事業がもたらす価値を世の中に伝えていくことに尽きます」

 業界内での独自の立ち位置を確立し、他者との差別化を図るためにどうすればよいのか、経営者と議論を重ねていくという松下さん。コミュニケーションの過程で出てきた、さまざまな内容を集約して一つの商品価値を作り上げていきます。最近は、コロナ禍で営業を休んでいたイタリアンカフェを、オーガニックカフェに生まれ変わらせました。

 「オーナーはアレルギー体質で、コロナ禍以前、忙しさのあまり体調を崩していました。そのため、自分がやりたいことを見失っていました。健やかな心身を取り戻すためにも、オーガニック料理と精神的なゆとりのある生活を提案しました。オーナーは、食の安全を提供することに社会的意義を見いだし、農薬や肥料を使わない自然農法の畑作りや、趣味のパン作りに励むようになりました。今は『がんばりすぎない経営』で、毎日を元気に過ごしています」

#chapter2

過疎化が進む林業の村を救うために「産直住宅」のシステムを構築

 地方行政のコンサルティングや、中小企業の新規事業の構築、小規模店舗のプロデュースなど、数多くの案件を手掛けてきた松下さん。中でも注目は、木材の産直システムを考案し、宮崎県北部の諸塚村を活性化させた「諸塚産直住宅」。中間業者を通さず、村から家1棟分の木材を現地に届けて家を建てるものです。

 村の面積の約9割を山林が占める諸塚村は、当時、人口が村外に流出し、山が荒れるという事態に直面していました。
 「木材市場は、施工を行う住宅メーカーや工務店側に価格の決定権があります。現状を打破するには、供給する側が価格を決められるよう、流通の仕組みを変えるしかありませんでした。そこで、伐採した木材を自然乾燥させた高品質の『葉枯らし材』を提供すること、山の木材を間伐して森林を保全すること、国内の木材自給率を上げることをコンセプトに掲げ、産直住宅の価値をアピールしました」

 また、家を建てる側の消費者にも価値がきちんと伝わるよう、新聞社に産直住宅の取材を依頼。全国紙の九州版で大々的に紹介された際には、村の人々は大喜びしたそうです。その後、大規模な製材加工所をつくり、施主を招いた森林視察ツアーを定期的に行うなどして、村は産直住宅を推進しました。

 「九州一円の主だった建築家が、コンセプトに賛同して積極的に関わってくれたことも、成功した要因の一つです。一連の取り組みを通して、環境を保全しながら、村の資源である森林を持続的に利用していく形を作ることができたと自負しています」

地域住民と共に地域の資源を掘り起こしたワークショップ

#chapter3

経営とは、人生をどのように営み続けていくかということ

 産直住宅の成功をきっかけに、松下さんは、地域創生にも深く関わるようになります。周囲の環境を無理に変えようとせず、山を大切にする諸塚村の人々の姿に触れ、自然と共に生きることの重要性に気付いたと言います。

 「人々の暮らしは、その土地の文化や風土の上に成り立っていて、切り離すことはできません。そこで熊本大学大学院に通い、産業構造ではなく、社会構造の枠組みの中で、地域のあり方を学ぶことにしました。熊本県の甲佐町や、鹿児島県の屋久島町などで担った地域づくりも、住民を主体にした手法に基づいています」

 今後は、これまでの経験をもとに、中小企業を対象にしたコンサルルティングに力を入れたいという松下さん。「社会課題を解決したい」「社会を変革していきたい」という熱意がありながらも、実現できずにいる人たちをサポートしていきたいと話します。

 「経営の善し悪しの7割は、ヒト、モノ、カネなど、経営者が持つ資源や人間関係によって決まると言われています。それらをどのように生かすのかを考えた上で、結果を創り出すことに重きを置く問題解決型のアプローチをとります。初めに未来を予測し、目標を立ててアプローチするのではなく、今ある手段から持続可能なテーマを見つけられれば、世の中のためになる事業活動がかなえられるはず。明るい未来が開けると思います。経営コンサルティングというと、『収益を上げるためのもの』といったイメージがあるかもしれませんが、実は、人生を営み続けていくためのものでもあるのです。あなたの人生を変える、分かりやすい経営を導き出していきます」

(取材年月:2022年7月)

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松下修

起業家や経営者の課題解決に尽力し、明るい未来へつなげるプロ

松下修プロ

経営コンサルタント

合同会社松下生活研究所

起業後、3年以内に80%がつぶれると言います。目標設定しても目標達成できない理由は、脳の仕組みと起業の仕組にあります。優れた起業家の89%が実践する発想や潜在意識を活用することです。

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