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一番ヶ瀬正明プロは熊本朝日放送が厳正なる審査をした登録専門家です

SNSがもたらすインバウンドの実際。え!これが⼈気!!なのか?

一番ヶ瀬正明

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近年、⽇本のアニメや漫画は世界中で⼈気を集め、その影響は観光にも広がっています。

特に訪⽇外国⼈の間では、「アニメのような⽇本の⽇常を体験したい」という

ニーズが⾼まり、⽇本の電⾞通勤、コンビニ⽂化、温泉や居酒屋でのひとときなど──

これらは外国⼈にとって特別な体験なのです。

では、外国⼈観光客はどのようにしてこのような体験をできる場所についての情報を得ているのでしょうか?

その答えはSNSにあります。TikTokやInstagram、YouTubeなどの

プラットフォームには、⽇本の⽇常を映した短い動画や投稿が数多くあり、

それを⾒た外国⼈が「ここに⾏ってみたい!」と興味を持つのです。

これにより、従来の観光地だけでなく、地元の飲⾷店や商店街、さらには

地⽅の⼩さな観光スポットが、急に「聖地」として注⽬されることも珍しくありません。

今回コラムは、SNSを駆使し、情報を集める外国⼈が求めるもの。

これからしばらく増えるであろうインバウンド需要と、そこに向けて

中⼩企業や事業者ができること、SNS対策、などについて考えていきます。



⽇本のインバウンドの伸び率は?コロナ前とコロナ後


2015年から2024年にかけて、⽇本へのインバウンド観光客数は⼤きく変化しました。

特に2019年には過去最⾼の3,188万⼈を記録しましたが、コロナ禍の影響で

2020年から2022年は⼤幅に減少。しかし、2023年以降は急速に回復し、

2024年には3,686万⼈と過去最⾼を更新しました。


【インバウンド成⻑の理由として考えられるのは】

□ SNSの影響⼒/ TikTokやInstagramを活⽤したインフルエンサーによる情報拡散

□ LCC(格安航空会社)の発展/アジア圏からの訪⽇旅⾏のハードルが低下

□ ビザ緩和政策/東南アジア諸国を中⼼に訪⽇が容易に

□ ⽇本⽂化の発信⼒/アニメ、ゲーム、⾷⽂化が観光誘致に貢献

□ 円安の影響/訪⽇外国⼈にとって⽇本国内の消費が割安に感じられる


なぜこの場所が?外国⼈に⼈気なのか?


NHKの記事 (参考URL) をもとに、⽇本⽂化の⽇常体験の重要性について考えます。

例えば、「京都の町家での宿泊体験」や、「地元の商店街での買い物」、

「⽥舎の農業体験」などが注⽬されています。

外国⼈観光客は、観光名所を巡るだけでなく、⽇本⼈の⽇常に触れることに価値を⾒出しているのです。

静岡県の焼津市では、⿂の鮮度を保つ技がSNSなどで広がり

外国⼈が⾃転⾞をレンタルして古い家並みの残る「港町を⾒て回る」など、

地域の暮らしや⾵景を楽しむ動きもあるといいます。

東京・⾕中では「昭和レトロな雰囲気の残る喫茶店や商店」が⼈気を集め、

観光客が⽇常の中に溶け込む体験を楽しんでいます。

奈良では「地元の⼈と交流できる『ならまち』エリア」がSNSで話題となり、観光客の流⼊が増加しています。

このような現象は、⽇本の地⽅都市や⼩規模事業者にとっても

⼤きなチャンスとなります。SNSを活⽤して発信することで、

訪⽇客の興味を引き、地域経済の活性化につなげることができるのです。

また、隠れた⼈気スポットとしては、SNSをきっかけに注⽬を集めることが多く以下の様な意外な⼈気スポットが出現しています。


【意外な⼈気スポット】

□ 東京⾚⽻の⼤衆酒場「いこい」/地元の⼈と触れ合える場所として外国⼈に⼈気

□ ⼤阪鶴橋の韓国市場「鶴橋コリアンタウン」/韓流ブームの影響で訪れる外国⼈が増加

□ ⻑野地獄⾕野猿公苑/雪の中で温泉に浸かる猿がSNSで話題に

□ 静岡⼤井川鉄道/懐かしのSL列⾞がインスタ映えすると話題


ヒント!
ヒントとして取り⼊れやすい事例として「⼤師⼭ 清⼤寺」を⾒てみます。

観光として訪れる⼈は多いものの、宿泊者が少ないことから

雲海を⾒る観光イベントの開催時間を朝と⼣⽅に分散。

朝⼣の時間帯のイベントを⾒るためにはこの地に宿泊しなければならないという、

環境を作り出すことで、宿泊者や滞在時間を伸ばすことを⽬的に

イベント時間の設定をしています。

このイベント時間⽅法は、

各⾃治体や、事業者、⼩売業者でも取り⼊れやすい事例です。



需要拡⼤例!インバウンド対策、事業者の実際例

何から⼿をつけたら良いか?と悩んでいる場合は、実際、増加をもたらした例から

ヒントを得てみましょう。

京都の⽼舗和菓⼦店「鶴屋吉信」 (参考URL)
Instagramで職⼈の⼿仕事を動画投稿し、外国⼈観光客の来店数が増加。

福岡のラーメン店「⼀蘭」 (参考URL)
TikTokで調理シーンを配信し、海外からの来客が急増。

東京の居酒屋「⿃貴族」 (参考URL)
GoogleマップやTripAdvisorのレビューを促進するため、英語・中国語対応の
ポスターを店内に掲⽰。訪⽇客にレビュー投稿を依頼し評価向上。

京都の⼟産店「よーじや」 (参考URL)
中国のWeChat PayやAlipayを導⼊し、中国⼈観光客の購買率が向上。

奈良の伝統⼯芸品店「中川政七商店」 (参考URL)
外国⼈向けに和紙作りのワークショップを開催し、SNSで拡散され⼈気に。


取り⼊れ⽅の例
1. いろいろな国の⾔葉、外国語対応の強化とキャッシュレス決済の導⼊。

訪⽇観光客にとって、スムーズなコミュニケーションと決済⼿段の利便性はとても重要です。

例えば、⼤阪のたこ焼きチェーン「わなか」では、英語・中国語・韓国語の

メニューを⽤意し、キャッシュレス決済(WeChat Pay・Alipay・PayPay)を導⼊しています。

これにより、訪⽇外国⼈が⾔葉の壁を感じることなく注⽂でき、決済もスムーズに⾏えるようになりました。

同じように、京都の⼟産店「よーじや」では、多⾔語対応のスタッフを配置し、

決済の利便性を⾼めることで売上の向上につなげています。



2. 体験型コンテンツの提供 訪⽇外国⼈の関⼼は「モノを買うこと」から「コトを体験すること」へと 移⾏しています。

例えば、奈良の「中川政七商店」では、外国⼈観光客向けに和紙作りや 織物体験を提供し、SNSで話題になりました。

また、東京・浅草の「SUKIMONO」では、外国⼈が⾃分で ⽇本の伝統⼯芸品を作れる体験プログラムを提供し、

InstagramやYouTubeで拡散されています。

このような体験型のサービスは、観光客に強い印象を与え、 ⼝コミによる集客にもつながります。



3. SNS とインフルエンサーを活⽤したPR 戦略 訪⽇外国⼈は、旅⾏先の情報をSNSで検索することが多いです。

そこで、福岡のラーメン店「⼀蘭」では、TikTokやInstagramで調理⾵景を発信し、

海外のインフルエンサーとコラボレーションすることで話題を⽣み出しました。

また、東京の居酒屋「⿃貴族」では、外国⼈向けのキャンペーンを実施し、 SNSで拡散することで訪⽇客の来店数が増加しました。

このような戦略によって、SNSを活⽤した⾃然な⼝コミが⽣まれ、 新しい顧客層を獲得することができます。



4. 各国で使⽤されるメジャーではないSNS ツールの導⼊

1. Douyin(抖⾳)【中国】 Douyinは、中国版TikTok。 短尺動画コンテンツの影響⼒が⾮常に⼤きいです。
⽇本の観光地や飲⾷店では、インフルエンサーと提携し、 店舗の魅⼒を発信することで、中国の若年層にアプローチできます。

2. Plurk(プルーク)【台湾】 Plurkは台湾を中⼼に利⽤されているミニブログ型SNS。
⽇本ではあまり知られていませんが、台湾の若者層には根強い⼈気があります。
Twitterのような短⽂投稿がメインで、画像やリンクの投稿も可能です。
台湾向けに 飲⾷店や観光スポットの情報を発信する際、現地のトレンドに沿った投稿を⾏うこ とで注⽬を集めやすくなります。

3. Naver Blog(ネイバーブログ)【韓国】 韓国では、検索エンジン「Naver」のシェア が好調。
そのNaverが提供するブログサービス「Naver Blog」は、韓国⼈が情報収 集をする際に重要なツールとなっています。
SEO対策としても有効で、 飲⾷店や観光スポットがブログ記事として発信されることで、 韓国のユーザーが訪⽇旅⾏の際に参考にしやすくなります。

4. Nextdoor(ネクストドア)【アメリカ】 Nextdoorは、地域密着型のSNS。
特にアメリカのローカルコミュニティで強い影響⼒を持っています。
観光情報とい うよりは、「この地域でおすすめのレストラン」「地元で評判のスポット」など、 7 実際に訪れる⼈の⼝コミが重視されるプラットフォームです。
アメリカのユーザー向けに、⽇本の地域の魅⼒を発信するツールとして 活⽤できます。



これらのSNSを活⽤することで、ターゲットとなる国ごとの特性に合わせた

インバウンド対策を強化することができるかもしれません。



ヒント!
100円ショップのダイソーでは、店内撮影OKだそう。

撮影し放題ということも、SNSへの拡散に繋がります。



まとめ


⽇本の⽇常が観光資源になる時代。

⽇本⼈にとっては当たり前の⾵景や⽂化も、外国⼈にとってはとても魅⼒的な観光資源になることがわかりました。

SNSの普及によって情報発信がしやすくなり、個々の店舗や地域でも世界に向けたPRが可能になっています。

これからのインバウンド市場を考えると、観光業者だけでなく、

地域の中⼩企業や⼩規模事業者の皆さまが「⾃分たちの魅⼒をどのように伝えるか」を意識し、

今回コラムをヒントに、少し前へ歩を進めるきっかけを作っていただければと願っています。

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一番ヶ瀬正明
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一番ヶ瀬正明(広告コンサルタント)

有限会社ディーナ

広告業界での20年以上の経験と実績による媒体の制作、WEBデータによる企業や顧客動向の分析・解析に基づくマーケティング戦略で、効果的な広告の提案を行います。

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