雨漏り119高知店 散水調査
住宅などで、直接雨が当たってしまうバルコニーやベランダ、屋上
住宅などで、直接雨が当たってしまうバルコニーやベランダ、屋上などは、雨が家の中まで浸入しないように防水をする必要があります。
ただし、どんな防水加工をしたとしても、年月がたつことによる劣化を防ぐことはできません。そのままにしておくとさらに保護能力を失って、大きなトラブルに発展する可能性も出てきます。
防水劣化した場合には、どんな症状が現れるのか?また、防水にはどんな種類があるのか?
その基本的な内容を見てきましょう。
住まいなどで防水対策が必要な箇所とは?
まずは、ベランダやバルコニーなどの名称による場所の特徴と違いを覚えておきましょう。
【バルコニー】
主に一戸建てて、住宅から外に出ている部分のうち“屋根がない”場所のことです。屋根がないので洗濯物などは干せませんし、出ると濡れてしまいます。
不動産の物件によっては屋根があってもバルコニーと呼ぶものもあるので、確認が必要です。
【ベランダ】
住宅から外に出ている部分のうち“屋根がある”場所のことをベランダと言います。マンションなどでは上の階のベランダが、一戸建てでは庇や軒が屋根代わりになっています。
手すりや壁などに覆われていて、雨がひどくなければ、ベランダに出たり洗濯物を干すことも可能です。
【屋上】
建物の屋根の部分が水平な床になっている場所は屋上です。造りによってはハシゴや階段で屋上に出られるものもあります。
【テラス】
主に1階部分で、建物の外に突き出している部分をテラスと言います。カフェなどでよく見られますが、マンションや一戸建てでも付いていたり、後から増築することもできます。屋根があったり、壁や窓で囲われているテラスもあり、雨が降っても食事やお茶などをすることができます。
ちなみに、近年の住宅の多様化により、2階などでもテラスと呼ぶことも増えてきています。
どんな名称の場所にしても、防水は必ず必要です。後々のことを考えて、安易な塗装ではなくしっかりとした防水工事をしておくことをおすすめします。
防水劣化とは、どんな状態のことなのか?
場所にかかわらず年月や雨風によって防水劣化すると、さまざまな症状が現れます。
症状によってはすぐに対応しなければならない場合もあり得ます。
【はがれや膨れ】
はがれにはパターンが2つあります。
表面のトップコートがはがれてしまった場合には再塗装で処置できますが、シートごとはがれてしまったら、防水層から造り直すための工事が必要です。
また、日光や雨水によってシートが膨張して膨れてしまうこともあります。膨れた部分から雨水が侵入して、劣化を早めてしまう原因にもなります。
【水がたまる】
塗膜のはがれや歪み、水がきちんと流れるように勾配処理がされていないと水たまりができてしまいます。
はがれや歪みならその部分の処置で済みますが、勾配がしっかりしていないと防水をしても水がたまりやすく、劣化がひどくなる可能性も高くなります。
【ひび割れやサビ】
防水部分がひび割れていると、そこから雨水が浸入して劣化速度を上げてしまいます。
その原因が劣化ならまだいいのですが、建物自体の傾きなどの場合にはひび割れに強い防水工事などが必要になります。
【雨漏り】
防水劣化の中でも、特に緊急性の高いのが雨漏りです。
ベランダなどで下の階に水が垂れてきたり、家の中に雨漏れがする場合には、すぐに専門業者に相談しましょう。
家の内側に水が入ると家の中から劣化する可能性があり、放っておくと家全体に悪影響を与えてしまいます。
一戸建ての場合、老朽化による雨漏りも考えられるので、定期的に家全体のチェックを行いましょう。
防水工事の主な種類と、防水劣化時の対処法
防水工事にはたくさんの種類があり、それぞれでメリットやデメリットがあります。
また、防水劣化の状態によって工事の規模や手間、費用なども変わってきます。まずは自宅の状態を専門業者に見てもらい、その対処法を考えるのがベストです。
【FRP防水】
<向いている場所>
バルコニー/ベランダ/屋上
<基本的な単価(/㎡)>
約5,000~8,000円
<工期>
短め
<耐久年数>
約10年
<防水内容>
FRP(Fiberglass Reinforced Plastics)とは繊維強化プラスチックのことで、工期も短く費用対効果が高い工事のことです。専用の樹脂塗料でシートも重ねて塗り込んで、防水層の強化を行います。
<メリット>
・耐熱、耐食、耐候、対摩耗、高強度
・軽量で負担が少ない
・密着性が高い
・カラーバリエーションが豊富
<デメリット>
・紫外線に弱め
・伸縮性に欠ける
・定期的な塗り替えが必要
【ウレタン防水】
<向いている場所>
バルコニー/ベランダ/屋上
<基本的な単価(/㎡)>
約5,000~8,000円
<工期>
長め
<耐久年数>
約10年
<防水内容>
施工が簡単でやりやすい防水工事なので、防水加工の主流と言える工事です。また、ウレタン防水の中にもいくつかの種類があります。
外壁塗装同様に、状態によってはDIYしやすいのもポイントです。
<メリット>
・費用が安い
・早く乾く
・つなぎ目のない防水層が作れる
・重ね塗りで防水層の強化が可能
<デメリット>
・経年劣化でひび割れしやすい
・塗装する人の力量でムラが出やすい
【シート防水】
<向いている場所>
屋上
<基本的な単価(/㎡)>
約8,000~12,000円
<工期>
短め
<耐久年数>
約13年
<防水内容>
主に塩化ビニール樹脂や合成ゴム系のシートを使う防水工事です。工期も短く、屋上以外にも防水シートとしてベランダやバルコニーなどの下地に張ることで防水効果が高まります。
<メリット>
塩化ビニール樹脂
・耐久性が高い
・シートに柔軟性がある
・耐火性に優れている
・軽量で工事がしやすい
合成ゴム系
・伸縮性に優れ、ヒビや亀裂が入りにくい
・施工時間、費用を抑えられる
・耐用年数が長め
<デメリット>
塩化ビニール樹脂
・合成ゴム系より高価
・凸凹の大きな場所には不向き
(合成ゴム系)
・塩化ビニール樹脂より耐候性で劣る
・凸凹の大きな場所には不向き
【アスファルト防水】
<向いている場所>
屋上
<基本的な単価(/㎡)>
約8,000~10,000円
<工期>
普通
<耐久年数>
約15~20年
<防水内容>
ゴムのようなアスファルトのシートを使う防水工事で、古くから行われています。
熱工法、冷工法、冷熱工法、トーチ工法などがあり、それぞれでアスファルトの接着方法が異なります。
<メリット>
・信頼性が高い
・耐用年数が長め
・施工後に即、防水機能が働く
<デメリット>
・低温に弱い
・動きのある下地には不向き
・工事費用が高価
防水劣化した場合、程度の低い防水劣化であれば、DIY(自分自身でやる)ことも可能ではあります。ただし、これはあくまでも簡易的な防水です。
雨漏りなどは住宅に大きな影響を及ぼすため、こういった防水対策は専門家に依頼することをおすすめいたします。