家の寿命を延ばす外壁塗装!塗料の耐用年数を把握して定期的なメンテナンスを!
建物の外壁は時間とともに劣化し、傷や汚れが目立つようになっていきます。また、雨や風といった自然からの影響によって外壁の劣化が進むこともあります。
そうした外壁の劣化症状や原因について知っておくことが大切です。また、劣化症状を放置した場合のリスクについても取り上げていきます。総合的な視点を持った上で、適切なタイミングで外壁塗装を行うことが重要です。
外壁の主な劣化症状
まずは、外壁の主な劣化症状について確認していきます。
日当たりのいい場所などは変色や退色、ツヤ引けといった劣化症状が現れてくることがあります。これは、紫外線の影響によるところが大きく、変色やツヤ引きは塗膜を守る樹脂が劣化し、顔料に影響が出ることが原因で起こります。外壁塗装を施してから約5~10年で症状が出てきます。
続いての劣化症状として、チョーキング現象(白亜化)を挙げることができます。これらは外壁を手でこすった時にチョークのような白い粉がついてしまう症状です。
これも塗料の色の元となる顔料が劣化して粉状になっている状態で、外壁の色がぼやけてしまいます。
またチョーキング現状が出ているということは、防水性が落ちている証拠です。そのため、カビカビや苔、藻の発生を招いたり、外気の汚れが付着しやすくなったりします。
黒はカビ、緑色は藻の発生が疑われます。また車から排出されるガスなど、汚れが付いて外壁は薄黒く、くすんだ状態になってしまいます。
チョーキング現象は、8~13年程度で発生するようになります。
その他、ひび割れ(クラック)もあります。
小さいひび割れは、塗膜の経年劣化により発生して起きている可能性があります。大きなひび割れは塗膜ではなく、下地素材、つまり外壁材そのものに割れが生じている可能性があります。
そして、外壁材と外壁材をつなぐ目地部分にもひび割れが発生します。これは、目地部分に施されたコーキング剤(シーリング剤)の劣化症状です。
これらひび割れは、10~15年程度で発生します。
下地素材や目地部分に割れが生じると、雨水が建物内部に浸入し、建物全体の劣化が進んでしまうので注意が必要です。
また塗膜のはがれ、フクレといった劣化症状を挙げることもできます。これは塗料の劣化がかなり進んでいる状態で、外壁を保護する機能を失っています。
この状態になってくると建物の内部腐食につながる可能性もあるので、早急な調査と対策が必要です。
外壁劣化症状の原因
外壁の主な劣化症状について確認してきましたが、続いては外壁劣化症状の原因について確認していきます。
まず、外壁劣化の大きな原因として挙げられるのは経年劣化です。5年や10年、15年といった年数がたつにつれて塗膜が劣化し、外壁の汚れやひび割れなどが目立つようになります。
また、雨や風といった自然界の刺激も外壁劣化症状を招く原因として挙げることができます。雨は酸性で、外壁は酸性雨にさらされることで表面が浸食されてしまいます。外壁表面が浸食され、弱くなっている状態のところへ、強い風などで飛来物が当たり外壁に大きなダメージを与える可能性があります。
自然による影響という点では、紫外線も外すことはできません。人間も紫外線による健康上のリスクがありますが、建物にも同様に紫外線から受けるリスクがあります。長年紫外線を浴び続けることで外壁がもろくなっていき、塗膜が落ちていくことがあるので注意が必要です。
その他の外壁劣化症状の原因として、塗装材料の質の悪さを挙げることもできます。外壁塗装をしっかりと行っていても、そもそも利用している材料の質に問題があったり、十分な腕を持っていない職人が塗装を行ったりすると、外壁の劣化症状の進行が早まることがあります。
一般的に普及しているシリコン系塗料を使えば、10年程度は持つと言われるのが外壁塗装の世界です。3年や5年程度で塗膜が劣化するなどの症状が発生した場合は、塗装に使っている材料に問題がある可能性が高いと考えられます。
このまま外壁の劣化症状を放置すると
外壁劣化症状やその原因について確認してきましたが、ここからは外壁の劣化症状を放置した場合のリスクについて取り上げていきます。
外壁の劣化症状を放置していると、美観を損ねてしまいます。外壁は最も人の目につきやすい部分であり、外壁が劣化していると建物自体が古びた印象になります。
また、外壁の劣化症状を放置していると、建物自体の寿命を短くしてしまうリスクも高まります。外壁は建物を美しく彩る役割もありますが、守る役割も担っています。外壁が劣化すると雨水がどんどん建物内部に侵入し、建物の構造部分など腐食してしまいます。その結果、建物としての強度を失い、住み続けることが難しくなるリスクも出てきます。
また、アレルギーに苦しむ可能性が出てくることも押さえておく必要があります。外壁の劣化症状をそのまま放置しておくと、建物内部が湿気を帯びカビなどが発生しやすくなります。そのため、カビによるアレルギー症状も懸念されるリスクです。
さらに、外壁の劣化症状を放置していると、修繕費用が高くついてしまうのも大きなデメリットです。
一般的に10年や15年といったペースで修繕することが求められますが、それ以上放置した状態にしていると、通常の2倍や3倍の費用がかかることもあります。こうしたリスクや症状があることを理解した上で、外壁の劣化症状を確認した際には早めに外壁塗装や補修工事を行うことが重要です。