速読と脳トレを取り入れ、英語ができる脳へと導くプロ半田愛子

速読と脳トレを取り入れ、英語ができる脳へと導くプロ

半田愛子

自分の経験からたどり着いた、日本人に合った教え方

　半田英語塾では、中学生から大人までを対象に、英語学習に適した脳を作ることから始めます。英語・日本語の速読と脳を活性化させるトレーニングを行うとともに、英語を習得する上で重要な母国語の理解度アップを図り、理論に基づいた英語で思考力を養います。この独自の学習法に至ったのは、代表の半田愛子先生の学びの経験が基になっています。
　半田先生の中学・高校時代の得意科目は英語で、関西外国語大学に進学し、そこでも優秀な成績を収めました。「暗記すれば高得点が採れた」という学生時代を経て、さらに学びを深めようとカナダのニューブランズウィック大学に留学。そこで、得意なはずの英語が「まったくわからない」という事実に直面しました。「言いたいことが言葉にできないもどかしさ」が募っていったと話します。

　それでも日々自分と向き合って英語力を磨いて卒業。高知県立高校の英語教諭となり、生徒たちの英語が「なぜ上達しないのか」「なぜ理解が深まらないのか」と悩んでいた時、海外留学を打診され、バーミンガム大学に留学しました。そこで、「英語の教え方は何種類もある」ということに気づきます。英語は結論が先にくるが、日本語は理由が先にくる言語。思考回路が異なるため、日本人に合った教え方が必要だと考えました。「英語を読む時、頭の中では必ず英語を日本語に変換する作業が行われています。まずは母語である日本語の精度を上げ、さらにその変換スピードを上げていくトレーニングをするべきだと思いました」。半田先生の教え方はここから始まっています。
　その後、ご両親の介護が始まり退職。それでも、自分流の英語教育をしたいと思い、2014年に「半田英語塾」を開塾しました。

英語は思考力！速読と脳トレで脳を鍛え、大学受験突破の英語力を養う

　半田先生が力を入れているのが、速読と脳トレによって脳の発達を促すこと。速読の訓練を行うと、読むスピードが数倍になり、脳が自分の獲得している情報を総動員して内容を読み取ろうとします。実際に、「英文法がわからない」「英語がわからない」という生徒さんが、英語の長文を速読してその概要を把握していたケースもありました。
　また、まちがいさがしやブロックの数当てなどの脳トレを繰り返すことで、空間認識能力や判断力が養われ、情報処理能力が格段にアップします。

　日本人にとって、「英語がわかる」ということは、英語を日本語に変換し、その日本語を正しく理解できること。「英語から日本語への変換は、さまざまなルールに則って行うもので、とても論理的です。組み合わせの法則があり、なぜこうなるのかという明確な理由があります。英語の授業では、それを一つ一つ紙に書き出し、納得のいく説明をしながら英文を理解します。それができると難しい部分の変換もスムーズになるんです」。コツコツとこの訓練を繰り返して行ううちに、ある日突然脳内回路がつながり、速読によって蓄積した情報を、一度にたくさん処理できるようになるのだとか。変換の質とスピードを上げていくのが半田流の英語学習です。
　「これからの大学入試は、単語や熟語を覚えるだけでは点が取れなくなり、長文を速く読み、正しく理解する能力が求められます。速読して瞬時に変換する、この力を育成することが入試突破につながります」。

ラクに確実に能力アップ！鍛えられた脳にスッとしみ込む知識と広がる見識

　半田先生は、速読と脳トレを取り入れた理由を、「ラクに100点を取りたいじゃないですか！」とにっこり。ご自身がカナダの留学で苦労したのは、その素地ができていなかったからだと分析しています。「やってもやっても成果が出ない。ほかの人は楽しそうに学んでいるのに、なぜ自分はこんなに苦しいのか」。その辛い経験は、長く心に残りました。

　その後、「速読と出会って脳が変わり、英語が楽しくなりました」と半田先生。通訳の仕事を始めた時には、頭の中には常に英語と日本語と2つの領域があり、その間で一生懸命変換作業を行っている実感がありました。しかし、速読と脳トレを始めてから、2つの領域の距離が徐々に近づき、今では重なっている状態に。脳トレの効果だと感じています。「英語の成績が上がるのはもちろん、社会科の成績がグンと上がった生徒さんがいて、自分の興味・関心が高い分野はより伸びる傾向があるようです」と、うれしい報告も。「大人も同様で、速読トレーニングは何歳からでもできるので、ぜひ経験してほしいです。1回30分受講するだけで速読術が身に着きます」。速読は読むスピードがアップするだけでなく、欲しい情報を効率的に得られるようになります。英単語や英文法の基礎を理解すれば、英語の長文もスラスラと読解できるようになるそうです。
　「これからの時代、頭を使って深く考える人が必要です。AIにできることはAIに任せ、それを使う側にならなくてはいけません。英語はまさに思考力。これからの時代を生きるための思考力を育てたいです」。

（取材年月：2020年2月）

「英語がわかる」とは、英語から日本語への変換が、正しくスピーディーに行えるようになること

自分の経験からたどり着いた、日本人に合った教え方

英語は思考力！速読と脳トレで脳を鍛え、大学受験突破の英語力を養う

ラクに確実に能力アップ！鍛えられた脳にスッとしみ込む知識と広がる見識

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