ベランダのひび割れ原因は塗膜や防水層の劣化。放置は厳禁!
「FRP防水工法は防水性、耐熱性、耐久性に優れる」「ウレタン塗膜防水工法は簡単に施工できる」「シート防水塗装工法は費用が安い」といった特徴があります。
シート防水塗装工法は、1㎡辺り2,100~2,300円となっており、費用面で選ぶのであればシート防水塗装工法で、防水性、耐熱性、耐久性で選ぶならFRP防水工法です。
各工法の施工後、すぐに起こるトップコートのひび割れは、油分やパラフィン膜の不足、除去のし忘れといった施工ミスの場合があります。
このようなひび割れを発見したら、業者さんに再度工事してもらうように依頼しましょう。
工事後5年以上経って発生したトップコートのひび割れは、経年劣化として考えるのが一般的でDIYでも補修できますが、防水層まで達したひび割れは、再度防水工事が必要です。
ひび割れが発生し補修が必要なFRP防水工法の特徴
FRP防水工法は、防水性、耐熱性、耐久性に優れる防水工事です。
工事費用は、ウレタン塗膜防水工法やシート防水塗装工法に比べ高く、1㎡辺り4,000~5,000円となっています。表面は、グレー系の色で仕上がります。
この防水工事は、ガラス繊維のマットや防水用ポリエステル樹脂を使うのが特徴です。
防水工事の手順は、下地処理を行ったベランダの床面に、プライマー、防水用ポリエステル樹脂の順に塗ります。
その上にガラス繊維のマットを敷き、再度、防水用ポリエステル樹脂を塗り、サンドペーパーやディスクサンダーなどで表面を磨きます。最後に、トップコートを塗ったら完了です。
FRP防水工法は、価格は高いですが高品質な工法なのでよく防水工事に使われます。
ひび割れが発生し補修が必要なウレタン塗膜防水工法の特徴
ウレタン塗膜防水工法の工事費用は、FRP防水工法より若干安めで、1㎡辺り2,500~3,000円となっています。
この防水工事には、通気緩衝工法と密着工法の2種類があることが特徴です。
通気緩衝工法では、ベランダの床面の下地処理として、ゴミの除去、ケレン作業、目地のシーリング充填などを行います。
下地にプライマーを塗り、通気緩衝シートを敷いて漏水防止テープを貼り、脱気筒を設置し、垂直の部位にウレタン塗装を行います。
次に、ガラスクロスを敷いた後、ウレタン塗装を行い、平面の部位にウレタン塗装を行います。
最後にトップコートを塗り完了です。
脱気筒を使わない密着工法では、下地処理を行ったベランダの床面にプライマーを塗り、ウレタン塗装を行い、補強布敷いて再度ウレタン塗装を行います。最後にトップコートを塗って完了です。
ひび割れが発生し補修が必要なシート防水塗装工法の特徴
シート防水塗装工法の工事費用は、ウレタン塗膜防水工法より安めで1㎡辺り2,100~2,300円です。
この防水工事は塩化ビニール樹脂シートや合成ゴム系の防水シートといったシートを使うのが特徴で、接着工法、機械的固定工法があります。
接着工法では、下地処理を行なった床面に接着剤を塗布し、シートをローラーで押さえて圧着します。
機械的固定工法では、下地処理を行なった床面に器具をつかって絶縁用のシート(塩化ビニール樹脂シートの場合)とシートを固定し、接合した部分や端っこを溶着します。
最後にシーリング材で隙間を埋めます。
価格重視で防水工事を行うのであれば、シート防水塗装工法がおすすめです。
各工法のひび割れや補修について
FRP防水工法、ウレタン塗膜防水工法、シート防水塗装工法に発生するよく不具合は、トップコートのひび割れです。
防水工事を行ってすぐにひび割れが発生する原因の多くは、油分やパラフィン膜の除去を忘れたり、不足したりするトップコートのひび割れで施工ミスです。
工事後すぐにひび割れを発見したら、業者さんに再度工事してもらうように依頼しましょう。
トップコートの耐用年数は、状況にもよりますが5年程度で、工事後5年以上経って発生したトップコートのひび割れは、経年劣化として考えるのが一般的で、DIYでも修繕できます。
ただ、防水層まで達したひび割れは、再度防水工事が必要なので、専門業者に依頼しましょう。
防水工事する際に、どんな形状のベランダにもしっかり防水層を作れるFRP防水工法やウレタン塗膜防水工法を選ぶことが多いです。
DIYでトップコートのひび割れを補修する方法について
トップコートに使う塗料には、ポリエステル系の塗料とウレタン系の塗料があります。
ポリエステル系の塗料は下地への追従性が悪いため、下地を研磨して付着力を高める必要があります。
ウレタン系の塗料は、下地への追従性が良く下地の研磨作業は必要ありません。ただ、下地にプライマーを塗り付着力を高めます。
遮熱性能があるトップコートもあるので、ホームセンターなどで購入する場合は、表示を確認しましょう。
補修手順は、ベランダの床に付着してしまった埃、汚れ、苔などをブラシなどで洗浄し、よく乾燥させます。
ポリエステル系の塗料を塗る場合は床の塗料を研磨した後にアセトンなどで脱脂してトップコートを塗ります。
ウレタン系の塗料を塗る場合は研磨の作業はなく、アセトンなどで床を脱脂した後、下塗りとトップコートの塗装を行います。