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スーパービジョンの意味・意義は、一言で言うと、スーパーバイジー(スーパービジョンを受ける人=カウンセラーやキャリアコンサルタントなど)がプロとしてうまくやれる能力を高めることです。
資格を取ったばかりで、誰の援助もないカウンセラーやキャリアコンサルタントなどは、野に放たれた一輪の花ですね。
放っておけばどうなるでしょうか。
孤独の中、風にあおられ、揺れに揺れて、元気をなくしていく一方ではないでしょうか。
これでクライエントの危機を支えることができ、クライエントの福祉に役立てると胸を張れますか?
そうならないためには、カウンセラー自らがどうにかしてカウンセリング能力やスキルを発達させ、カウンセラーとして、又人間として成長し、自律していかねばなりません。
日本国内ではこれまで、事例検討なのか、スーパービジョンなのか、コンサルテーションなのか、ケースカンファレンスなのかがはっきりせず、スーパーバイザーになるための訓練を受けていない各指導者なりの考えと思い込みで、スーパービジョンと称しての指導が行われてきたのではないでしょうか。
日本の現状として、指導者も指導を受ける側も混乱の中にいた(今でもいる)と言えますね。
欧米や南半球(オーストラリアやニュージランド)では、スーパーバイザーになるための訓練を受けて資格を得た人のみがスーパーバイザーと名乗ることができます。
カウンセラーであるためには、公的資格を持つスーパーバイザーのスーパービジョンを受けることが義務であり、ニュージランドでは各職場で時間とお金が保証されて、定期的に受けることがセットになっているとのことです。
このような環境では、いつでもスーパーバイザーの支えがある安心感を持ちながら、クライエントに接することができます。
この安心感はクライエントにも通じるのです。
(本当の)スーパービジョンを受けることは問題や危機意識を持つクライエントが不安を抱えながらも、カウンセラーの存在と支えによって、自らの問題や危機に向き合って何とかやっていけるのと同じではないでしょうか(この異質同型で同時に進行することを並行のプロセスといいます)。
日本キャリアカウンセリング学会が2009年に開講した、日本初のスーパーバイザー養成講座で、私が訓練を受けたSASモデル(The Systems Approach to Supervision)の特徴は、
1学派にとらわれない汎用性があり、カウンセリングの初学者には特に大切な基本的なことを身につけられる
2基盤になるのはスーパーバイジーとスーパーバイザーの信頼関係であり、スーパービジョンは両者の協働作業である。
3カウンセラーの発達段階に応じた(勉強中または資格取り立てと中間段階あるいはベテランなど)対応をする
4スーパーバイザーは評価と門番の役割もするので、ヒエラルキーはあるが、両者はアサーティブな関係であり、どんな恥ずかしいことやできなかったことでも率直に話せ、理解と支持を得られる
51回限りではなく、ある程度継続していくことで、カウンセラーの自己内にスーパーバイザーを育てることができていく
5が最終目標であり、意味・意義であるとも言えます。
次回はスーパービジョンと事例検討の違いです。