“活動報告” 都立学校でLGBTQの講話をさせていただきました
こんにちは。臨床心理士・公認心理師の西野薫です。
今日は不登校についてのコラムです。不登校は社会全体の課題です。他人事と思わず、不登校や子ども・ご家族への理解を深めるきっかけにしていただけましたら幸いです。
「うちの子、学校に行きたがらない…もしかして不登校?」
お子さんの登校渋りや不登校に直面し、どこに相談すればいいのか分からず、お一人で悩んでいませんか?
文部科学省の調査によると、不登校の小中学生は過去最多を記録し、減少の兆しは見られません。
不登校の原因は、一人ひとり異なり必要なケアも異なります。
実りの森では、子どもにも「休む権利」「学ぶ場を選ぶ権利」があると考え、登校することのみを優先事項にしていませんが、保護者の皆さまの切実な声が届きます。
「このまま学校に行けなくなったらどうしよう…」
「子どもの将来が心配…」
「誰に相談すれば、解決できるの?」
そんな不安や悩みを抱えているのは、あなただけではありません。
不登校は、早期に適切なサポートを受けることで、より良い方向に道が開けます。
この記事では、2025年現在の不登校の最新情報、相談先の種類と選び方、そして、武蔵小杉にある「実りの森」の専門的なサポートについて、詳しく解説します。
実りの森は、臨床心理士・公認心理師、臨床発達心理士、精神保健福祉士、ファイナンシャルプランナーなど、様々な専門家が連携し、お子さんだけでなく、ご家族全体を包括的にサポートする相談機関です。
「どうか、もうお一人で悩まないでください。」
私たちと一緒に、お子さんの未来につながる一歩を共に踏み出しましょう。
【まずはお気軽にご相談ください】
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1. 不登校、34万人超の時代:相談先選びの前に知っておきたいこと
1-1. 不登校の現状:過去最多、増加傾向、低年齢化、長期化
文部科学省の調査によると、2023年度の小中学校における不登校児童生徒数は、過去最多の約34万人に達しました。
これは、11年連続の増加しており、特に小学生の増加が顕著です。また、不登校の低年齢化や長期化も進んでいます。
1-2. 不登校の原因:多様化、複雑化する背景
不登校の原因は、一つではありません。心理的な要因(不安、抑うつ、無気力など)、社会的な要因(友人関係のトラブル、いじめ、学校の競争的な環境、同調圧力への疲弊など)、家庭環境の要因(親子関係、家庭内の不和、急激な生活環境の変化など)、発達の特性(ADHD、ASDなど)など、さまざまな要因が複雑に絡み合っています。
また、コロナ禍による生活環境の変化や学校活動の制限も、不登校増加の一因と考えられます。特に子ども同士の関わり合いの中で社会性が身に付く時期に、関わり合いが制限されたことで、コミュニケーション能力が年齢に対して低くなる傾向もありました。
1-3. 相談の重要性:早期相談で解決への道が開ける
不登校は、早期に適切なサポートを受けることで、より良い方向に道が開ける可能性が高まります。
一人で悩まず、専門機関に相談することが大切です。
専門家は、お子さんの状況を詳しく把握し、適切なアドバイスや支援を提供してくれます。
また、保護者さまの悩みや不安を軽減することもできます。
1-4. 相談先の種類:公的機関、民間機関、医療機関、その他
不登校の相談先には、さまざまな種類があります。
公的機関: 学校、教育委員会、教育相談センター、教育支援センター(適応指導教室)、児童相談所、保健所・保健センターなど
民間機関: フリースクール、カウンセリング施設、親の会、NPO法人、民間団体など
医療機関: 児童精神科、心療内科、など
その他: 電話相談、SNS相談、メール相談など
それぞれの相談先には、特徴や役割が異なります。
次の章では、これらの相談先について、詳しく解説します。
2. 不登校の相談先:どこに相談すればいい?
不登校のお子さんを抱え、「どこに相談すればいいのか」「どんなサポートが受けられるのか」と悩んでいる保護者さまは少なくありません。
一口に「不登校の相談先」といっても、公的機関、民間機関、医療機関など、さまざまな選択肢があり、それぞれに特徴や役割が異なります。
この章では、主な相談先を網羅的に紹介し、それぞれの特徴、相談できる内容、費用、利用方法などを詳しく解説します。
お子さんの状況やニーズに合わせて、最適な相談先選びの参考にしてください。
2-1. まずは身近な相談先から:学校と教育委員会
不登校かな…と思ったとき、まず身近な「学校」に相談することを検討してみましょう。学校には、担任、養護教諭、スクールカウンセラーなど、さまざまな立場の教職員がいます。
学校(担任、養護教諭、スクールカウンセラー)
担任は、普段からお子さんの様子を把握しているため、学習状況や生活面での変化など、具体的な状況を相談しやすいでしょう。
養護教諭は、保健室の先生であり、心身の健康に関する相談に乗ってくれます。不登校に伴う体調不良や、心の健康状態について相談してみるのも良いでしょう。
近年、多くの学校にスクールカウンセラーが配置されています。
スクールカウンセラーは、臨床心理士や公認心理師などの資格を持つ、心理の専門家です。不登校の原因や背景にある心理的な問題について、専門的な視点からアドバイスやサポートをしてくれます。
カウンセリングを通じて、お子さんの心のケアはもちろん、保護者さまの悩みや不安の軽減もサポートします。
学校に相談することで、さまざまな教職員が連携して対応してくれることがありますが、学校との関係がうまくいっていない場合や、学校に相談しにくい事情がある場合は、無理に学校に相談する必要はありません。
他の相談先も検討することは、重要な選択肢の一つです。学校に相談する際は、事前に電話などで連絡を取り、相談日時や相談内容を伝えておくとスムーズです。
また、相談内容をメモにまとめておくと、伝えたいことを整理しやすくなります。
教育委員会(教育相談窓口、教育相談センター)
各市区町村の教育委員会には、教育相談窓口や教育相談センターが設置されています。
ここでは、不登校に限らず、子どもの教育に関するさまざまな相談ができます。
専門の相談員が対応し、電話、来所、オンラインなど、さまざまな方法で相談を受け付けています。
教育委員会に相談するメリットは、学校よりも広い視点から、お子さんの状況を把握し、適切なアドバイスやサポートを受けられることです。
例えば、学校との連携がうまくいかない場合や、転校や進学に関する相談など、学校だけでは解決できない問題についても相談できます。
教育相談窓口では、具体的な相談事例として、「学校に行きたがらない原因がわからない」「学習の遅れが心配」「進路について悩んでいる」といった相談が多く寄せられています。
相談員は、必要に応じて、教育支援センター(適応指導教室)や医療機関などの関係機関を紹介します。
教育委員会と学校の違いは、教育委員会がより広範な教育行政を担っている点です。学校は、個別の児童生徒の教育を担当しますが、教育委員会は、地域全体の教育水準の向上や、教育環境の整備などを担当しています。
2-2. 学校以外の公的機関:多様なサポート体制
学校への相談が難しい場合や、より専門的な支援が必要な場合は、学校以外の公的機関に相談することもできます。
教育支援センター(適応指導教室)
教育支援センター(適応指導教室)は、不登校の児童生徒が学校に復帰し、社会的に自立できるよう支援することを目的とした公的機関です。学習指導だけでなく、生活指導、カウンセリング、体験活動など、一人ひとりの状況に合わせたプログラムを提供しています。
文部科学省が推進する「COCOLOプラン」では、教育支援センターを「学びの場」として位置づけ、ICTを活用した学習支援や、オンラインでの相談体制の整備など、機能強化が進められています。
将来的には、教育支援センターが、不登校児童生徒の多様な学びのニーズに応える拠点となることが期待されています。
利用者からは「少人数で安心して過ごせる」「自分のペースで学習できる」「先生が親身になって相談に乗ってくれる」「友達ができた」といった意見が多く聞かれます。
児童相談所
児童相談所は、18歳未満の子どもに関する相談を受け付ける機関です。
不登校の相談にも応じてくれますが、虐待、非行、発達障害など、さまざまな問題に対応しています。専門の相談員や児童心理司、児童福祉司などが在籍しており、家庭環境や子どもの状況を詳しく聞き取り、必要な支援を行います。
不登校相談における児童相談所の役割は、家庭環境に調整するべき課題がある場合や、虐待などを含めた親子関係の悩みを抱えている場合に、専門的な立場から支援を行うことです。
例えば、保護者さまが子どもとの接し方に難しさを抱えている場合や、家庭内に虐待のリスクがある場合など、児童相談所が介入することで、家族全体のケアにつながることがあります。
児童相談所は、学校や教育委員会、医療機関など、他の機関とも連携しながら、お子さんをサポートすることができます。例えば、学校と連携して、お子さんの学校復帰を支援したり、医療機関と連携して、お子さんの精神的なケアを行ったりします。
保健所・保健センター
保健所や保健センターでは、心身の健康に関する相談ができます。
不登校に伴う子どもの体調不良や、発達に関する心配事などがある場合は、相談してみるとよいでしょう。医師や保健師、心理士などの専門職が対応し、必要に応じて、医療機関や他の相談機関を紹介してくれます。
不登校と心身の健康は、密接に関連していることがあります。
例えば、不登校の原因が、起立性調節障害や睡眠障害などの身体的な問題である場合や、不登校によって、うつ病や不安障害などの精神的な問題を抱えてしまう場合があります。保健所や保健センターでは、これらの問題について、専門的な立場からアドバイスやサポートを受けることができます。
具体的な相談事例としては、「朝起きられない」「食欲がない」「頭痛や腹痛が続く」「発達の遅れが気になる」といった相談が多く寄せられています。相談員は、お子さんの状況を詳しく聞き取り、必要に応じて、医療機関の受診を勧めたり、家庭での対応方法についてアドバイスしたりします。
2-3. 民間の相談先:それぞれの特徴と選び方
公的機関だけでなく、民間の相談先にも多様な選択肢があります。
それぞれの特徴を理解し、お子さんの状況やニーズに合った相談先を選びましょう。
フリースクール
フリースクールは、不登校の子どもたちのための「もう一つの学校」です。学校教育法に定められた学校ではありませんが、様々な団体が運営しており、それぞれ独自の教育理念やカリキュラムを持っています。
フリースクールの種類は、学習型、居場所型、体験型など、多岐にわたります。学習型は、学習塾のように教科指導を中心に行い、進学を目指す子どもたちをサポートします。
居場所型は、安心して過ごせる場所を提供し、子どもたちの心のケアを重視します。
体験型は、自然体験や社会体験を通じて、子どもたちの生きる力を育みます。
費用は、月額数万円から数十万円と、フリースクールによって大きく異なります。また、カリキュラムや雰囲気も様々ですので、複数のフリースクールを見学し、お子さんに合った場所を選ぶことが大切です。
見学の際には、以下の点を確認するとよいでしょう。
- 教育理念や方針
- カリキュラムの内容
- 1日のスケジュール
- スタッフの人数や資格
- 費用
- 他の子どもたちの様子
- 保護者との連携方法
文部科学省は、一定の要件を満たすフリースクールを「不登校特例校」として指定し、指導要録上の出席扱いを認めるなどの支援を行っています。
しかし、すべてのフリースクールが不登校特例校に指定されているわけではありません。不登校特例校と連携しているフリースクールもあれば、独自の教育方針を貫いているフリースクールもあります。
カウンセリング施設(臨床心理士・公認心理師)
カウンセリング施設では、臨床心理士や公認心理師などの専門家によるカウンセリングを受けることができます。
カウンセリングには、個人カウンセリング、家族カウンセリング、グループカウンセリングなど、さまざまな種類があります。
個人カウンセリングは、お子さん一人ひとりの悩みや傷つき体験などに焦点を当て、心のケアを行います。家族カウンセリングは、家族全体の関係性を改善し、不登校の問題解決をサポートします。
グループカウンセリングは、同じような悩みを持つ子どもたちが集まり、互いに支え合い、成長していくことを目指します。
カウンセリングの効果は、すぐに現れるものではありません。数ヶ月から、場合により数年かかる場合もあります。
しかし、カウンセリングを通じて、お子さんが自分の気持ちを整理し、問題解決能力を高め、自信を取り戻すことができれば、自分の足で元気に歩み出せます。
カウンセリングの費用は、施設やカウンセラーによって異なります。また、基本的にカウンセリングは保険適用外になります。
信頼できるカウンセラーを選ぶためには、以下の点に注意しましょう。
- 臨床心理士や公認心理師などの資格を持っているか
- 不登校の相談経験が豊富か
- お子さんとの相性が良いか
- 保護者の話もしっかり聞いてくれるか
- 料金体系が明確か
医療機関で気分が安定する薬を処方され、一時的に状態が良くなっても、薬をやめたら元に戻ってしまうケースも多くあります。根本の心のケアを行うには、カウンセリングが有効であることが多いです。心の土台をカウンセリングでケアしておけると、この先の、長い人生の航路を乗り切る力になります。
親の会
親の会は、不登校の子どもを持つ親同士が集まり、情報交換や交流を行う場です。親の会には、地域ごとに組織されたもの、オンラインで活動するもの、特定のテーマ(例えば、発達障害、HSC/HSPなど)に特化したものなど、さまざまな種類があります。
親の会に参加するメリットは、以下の点が挙げられます。
- 同じ悩みを持つ親同士で語り合うことで、孤独感を解消できる
- 先輩保護者から体験談を聞いたり、具体的なアドバイスをもらったりできる
- 不登校に関する情報を収集できる
- 他の相談先や支援機関の情報を得られる
- 親自身の心のケアができる
注意点としては、親の会はあくまでも保護者同士の交流の場であり、専門的なアドバイスや治療を受けられるわけではないということです。
また、参加者の中には、特定の考え方や価値観を強く主張する人もいるかもしれません。自分に合った親の会を見つけることが大切です。
NPO法人、民間団体
不登校支援を専門とするNPO法人や民間団体も、さまざまな活動を行っています。
相談窓口を設けているところや、学習支援、居場所づくり、イベント開催など、団体によって特色があります。
NPO法人や民間団体は、公的機関とは異なる独自の視点やアプローチで、不登校支援を行っています。団体の活動内容や相談方法、費用などを確認し、自分に合った団体を選びましょう。
2-4. 医療機関:専門的な診断と治療
不登校の原因に、精神疾患や発達障害が関係していると考えられる場合は、医療機関の受診も検討しましょう。
児童精神科、心療内科は、それぞれ以下のような違いがあります。
- 児童精神科: 子どもの精神疾患や発達障害を専門に扱います。
- 心療内科: 主に、ストレスが原因で起こる身体症状(心身症)を扱います。例えば、過敏性腸症候群、自律神経失調症、摂食障害などです。
不登校のお子さんの場合は、まずは児童精神科を受診することをおすすめします。
児童精神科医は、子どもの心の発達や特性を理解しており、不登校の原因が精神疾患や発達障害によるものなのか、それとも他の要因によるものなのかを判断することができます。
受診のタイミングは、以下のような場合が目安となります。
- 不登校が長期間続いている
- 日常生活に支障が出ている(食欲がない、眠れない、引きこもりがちなど)
- 精神的な症状が強い(不安、抑うつ、イライラ、自傷行為など)
- 発達の遅れや偏りが気になる
医療機関では、医師による診察、心理検査、血液検査などを行い、診断を下します。
診断に基づいて、薬物療法、精神療法(カウンセリングなど)、生活指導などが行われます。
近くに児童精神科がなく(あるいは数か月待ちと言われ)精神科に行かれる場合、児童思春期を診ることができるお医者さんかどうか、よく確認するようにしてください。大人の精神疾患と、児童思春期の成長途中に見られる症状は異なります。児童思春期に不慣れな精神科で薬の処方を受けると、子どもの身体に合わないこともありますので注意が必要です。
2-5. その他の相談方法:電話、SNS、メール
上記以外にも、電話、SNS、メールなどで気軽に相談できる窓口があります。
電話相談
メリット:匿名で相談できる、すぐに相談できる
デメリット:相談時間が限られている場合がある、つながりにくい場合がある
注意点:相談員によって対応が異なる場合がある
相談窓口例:いのちの電話、24時間子供SOSダイヤル
SNS相談、メール相談
メリット:時間や場所を問わず相談できる、文章でじっくり相談できる
デメリット:返信に時間がかかる場合がある、緊急性の高い相談には向かない
注意点:個人情報の取り扱いに注意する、信頼できる相談窓口を選ぶ
相談窓口例:厚生労働省「まもろうよ こころ」、NPO法人などの相談窓口
信頼できる相談窓口を選ぶためには、以下の点に注意しましょう。
- 運営主体が明確であること
- 相談員の資格や研修体制が整っていること
- 個人情報の取り扱いについて明記されていること
- 相談内容や相談者のプライバシーが守られていること
2-6. 相談先選びで迷ったら:総合的なサポート体制
さまざまな相談先があり、どこに相談すればよいか迷う場合は、複数の相談先を組み合わせることも有効です。
例えば、まずは学校や教育委員会に相談し、必要に応じて、カウンセリング施設や医療機関を紹介してもらう、という方法があります。
また、実りの森のように、カウンセリング、発達検査、保護者支援、教職員支援など、包括的なサポートを提供している機関もあります。
実りの森では、臨床心理士・公認心理師、臨床発達心理士、ファイナンシャルプランナーなど、さまざまな専門家が連携し、お子さんだけでなく、ご家族全体のサポートを行っています。
3. 不登校の相談先:選び方のポイント
前の章では、不登校の相談先として、さまざまな機関や団体を紹介しました。
しかし、「選択肢が多すぎて、どこに相談すればいいのかわからない」と感じている方もいるかもしれません。
この章では、自分に合った相談先を見つけるための具体的なポイントを解説します。
相談先選びは、不登校からより良い方向に向かうための大切な第一歩です。焦らず、じっくりと時間をかけて、最適な相談先を見つけましょう。
3-1. 相談先選びの前に:現状を整理する
相談先を選ぶ前に、まずは、お子さんの現状を整理しましょう。以下の点を明確にすることで、相談先に求めるものが具体的に見えてきます。
- 子どもの年齢、学年: 年齢や学年によって、利用できる相談先や、適切な支援内容が異なります。
- 不登校の期間、きっかけ、現在の状況: 不登校になってどれくらいの期間が経っているのか、きっかけは何だったのか、現在の状況(学校との関係、生活リズム、心身の状態など)を整理しましょう。
- 相談したい内容: 具体的に何を相談したいのかを明確にしましょう。心のケアが必要なのか、学習支援が必要なのか、進路相談が必要なのか、それとも家族関係の改善が必要なのか、などによって、適切な相談先が異なります。
- これまでに試したこと、相談したこと: これまでに試したことや、相談したことがあれば、その結果どうだったのかを振り返りましょう。うまくいったこと、うまくいかなかったことを整理することで、今後の相談先選びのヒントになります。
- 保護者の考え、希望: 保護者として、お子さんにどうなってほしいのか、どのようなサポートを求めているのかを明確にしましょう。学校復帰を目指すのか、進学を希望するのか、それとも社会的に自立することを目標とするのか、などによって、選ぶべき相談先が変わってきます。
3-2. 相談先選びのポイント:5つの視点
相談先を選ぶ際には、以下の5つの視点から検討するとよいでしょう。
3-2-1. 相談内容の専門性
相談したい内容によって、適切な相談先が異なります。それぞれの相談先が、どのような専門性を持っているのかを理解しておきましょう。
- 心のケアが必要な場合: 臨床心理士や公認心理師、精神科医など、心理の専門家がいる相談先を選びましょう。カウンセリングや心理療法を通じて、お子さんの心の状態を把握し、適切なサポートを提供してくれます。
- 学習支援が必要な場合: 教育支援センター(適応指導教室)、フリースクール、家庭教師など、学習指導の経験やノウハウを持っている相談先を選びましょう。お子さんの学力や学習状況に合わせて、個別の学習プランを作成し、指導してくれます。
- 発達障害の疑いがある場合: 児童精神科医や臨床発達心理士、臨床心理士・公認心理師など、発達障害の専門家がいる相談先を選びましょう。発達検査や診断を通じて、お子さんの特性を把握し、適切な支援方法をアドバイスしてくれます。
- 家庭環境に問題がある場合: 児童相談所やスクールソーシャルワーカーなど、家庭環境の調整や、関係機関との連携をサポートしてくれる相談先を選びましょう。
3-2-2. 相談方法
相談方法には、対面相談、オンライン相談、電話相談、訪問相談など、さまざまな種類があります。それぞれのメリット・デメリットを理解し、自分に合った相談方法を選びましょう。
【対面相談】
メリット:相談員の表情や雰囲気がわかりやすく、安心感がある。直接会って話すことで、より深いコミュニケーションがとれる。
デメリット:相談場所に行く必要がある。時間や場所の制約がある。
どんな場合に向いているか:じっくりと話を聞いてもらいたい場合。複雑な問題を抱えている場合。
【オンライン相談】
メリット:往復の労力・時間が必要ない。自宅など、リラックスできる場所で相談できる。
デメリット:通信環境によっては、接続が不安定になる場合がある。対面相談に比べて、情報量が限られる。
どんな場合に向いているか:遠方に住んでいる場合。外出が難しい場合。気軽に相談したい場合。
【電話相談】
メリット:匿名で相談できる。すぐに相談できる。
デメリット:相談時間が限られている場合がある。相談員と顔を合わせることができない。
どんな場合に向いているか:誰かに話を聞いてもらいたい場合。緊急性の高い相談をしたい場合。
【訪問相談】
メリット:相談員が自宅に来てくれるため、外出が難しい場合でも相談できる。家庭環境を把握してもらいやすい。
デメリット:費用が高額になる場合がある。プライバシーが気になる場合がある。
どんな場合に向いているか:重度の引きこもりの場合。家庭環境に解決したい課題がある場合。
3-2-3. 費用
相談にかかる費用も、相談先選びの重要なポイントです。
- 無料相談: 公的機関(教育委員会、児童相談所など)や、電話相談(いのちの電話など)は、基本的に無料で相談できます。
- 有料相談: カウンセリング施設やフリースクール、医療機関などは、有料での相談となります。費用は、相談先や相談内容によって異なります。
- 保険適用の有無: 医療機関での相談は、健康保険が適用されます。また、医療機関における一部のカウンセリング施設も保険適用となる場合があります。
費用と相談内容、質のバランスを考慮して、無理なく続けられる相談先を選びましょう。
3-2-4. 相談先との相性
相談先との相性も、非常に重要です。相談員との相性が良ければ、安心して悩みを打ち明け、より良いサポートを受けることができます。
- 相談員との相性: 話しやすさ、信頼感、共感性などを確認しましょう。
- 施設の雰囲気: 落ち着ける場所かどうか、安心できる雰囲気かどうかを確認しましょう。
- 他の利用者との相性: 親の会やフリースクールなど、他の利用者と交流する場では、自分と合う人がいるかどうかを確認しましょう。
相性を確認する方法としては、体験相談や見学を利用したり、口コミや評判を参考にしたりするのも良いでしょう。
3-2-5. 継続的なサポートの有無
不登校は、短期間で改善に向かうとは限りません。
継続的なサポートが必要となる場合も多いでしょう。
相談先を選ぶ際には、単発の相談だけでなく、継続的なサポートが受けられるかどうかを確認しましょう。
- 単発の相談と継続的な相談の違い: 単発の相談は、その場限りのアドバイスや情報提供が中心となります。継続的な相談は、定期的に相談を重ねながら、問題解決に向けて一緒に取り組んでいくことができます。
- 継続的なサポートが必要なケース: 不登校が長期間続いている場合、精神的な問題を抱えている場合、家庭環境に問題がある場合などは、継続的なサポートが必要となることが多いでしょう。
- 継続期間の目安、費用の目安: 継続期間や費用は、相談先や相談内容によって異なります。事前に確認しておきましょう。
3-3. 相談先選びの注意点
相談先を選ぶ際には、以下の点に注意しましょう。
- 一つの相談先に絞り込まない: 最初から一つの相談先に絞り込まず、複数の相談先を検討しましょう。
- 複数の相談先を比較検討する: 各相談先の特徴、メリット・デメリットを比較検討し、自分に合った相談先を選びましょう。
- 焦らず、じっくりと時間をかけて選ぶ: 状況の改善には時間がかかる場合もあります。焦らず、じっくりと時間をかけて、最適な相談先を見つけましょう。
- 子どもの意見を尊重する: 相談先を選ぶ際には、お子さんの意見を尊重しましょう。お子さんが安心して相談できる場所を選ぶことが大切です。
- 保護者の負担も考慮する: 保護者さまご自身の負担が大きすぎると、継続的なサポートが難しくなります。無理なく続けられる相談先を選びましょう。
3-4. 相談先選びのチェックリスト
最後に、相談先選びの際に役立つチェックリストをまとめました。
チェック項目 | 確認内容 |
相談内容の専門性 | 相談したい内容に対応できる専門家がいるか(臨床心理士、公認心理師、精神科医、教育相談員、スクールソーシャルワーカーなど) |
相談方法 | 対面、オンライン、電話、訪問など、希望する相談方法に対応しているか |
費用 | 無料か有料か、有料の場合は費用はいくらか、保険は適用されるか |
相談先との相性 | 相談員との相性(話しやすさ、信頼感)、施設の雰囲気、他の利用者との相性などを確認する(体験相談、見学、口コミなどを参考にする) |
継続的なサポートの有無 | 単発の相談だけでなく継続的なサポートが受けられるか、継続期間や費用の目安はどれくらいか |
その他の確認事項 | 運営主体が明確であること、相談員の資格や研修体制が整っていること、個人情報の取り扱いは適切か、相談内容や相談者のプライバシーは守られているか |
このチェックリストを活用して、自分に合った相談先を見つけ、不登校の解決に向けて、一歩ずつ進んでいきましょう。
4. 実りの森:こころの専門家による不登校の包括的サポート
「不登校の相談先はたくさんあるけれど、どこが自分に合っているのかわからない…」
「子どもの心のケアだけでなく、家族全体のサポートをしてくれるところはないの?」
そんな悩みを抱えている方は、ぜひ「実りの森」にご相談ください。
4-1. 実りの森とは:地域密着型の包括的サポート
実りの森は、武蔵小杉(神奈川県川崎市中原区)を拠点とする、こころのケアの専門機関で、不登校のご相談も専門に受けております。
臨床心理士・公認心理師、臨床発達心理士、精神保健福祉士、ファイナンシャルプランナーなど、さまざまな分野の専門家が連携し、お子さんだけでなく、ご家族全体を包括的にサポートしています。
実りの森は、不登校児童生徒や子どもの自殺の増加、そして、既存の支援体制の限界を背景に設立いたしました。学校や公的機関だけでは対応しきれない、多様なニーズに応えるために、地域に根ざした専門機関が必要とされていたのです。
実りの森の理念は、「子どもたちの心のケアとその未来を見守る あたたかな社会作り」です。私たちは、不登校を「問題」として捉えるのではなく、子どもたちが「生き方上手になる機会」と捉え、一人ひとりの個性や可能性を伸ばすサポートを心がけています。また、不登校はご家族だけで抱えるものではなく、社会全体が自分事として、お子さんとご家族を支えようという“マインド”を醸成していけたらと考えております。
4-2. 実りの森の強み:専門性と多様なサービス
実りの森の強みは、専門性の高いスタッフによる質の高いカウンセリングと、多様なニーズに対応できる包括的なサポート体制です。
4-2-1. 臨床心理士・公認心理師による質の高いカウンセリング
実りの森には、経験豊富な臨床心理士・公認心理師が在籍しており、専門的な知識と技術に基づいたカウンセリングを提供しています。
カウンセリングでは、まず、お子さんの心の状態や発達の特性を把握するために、心理アセスメントを行います。心理アセスメントに基づいて、一人ひとりに合った支援プランを提案します。
カウンセリングの種類は、個人カウンセリング、家族カウンセリングなどがあります。個人カウンセリングでは、お子さん自身の悩みや不安に寄り添い、心のケアを行います。家族カウンセリングでは、家族全体の関係性を改善し、様々な問題解決をサポートします。
また、必要に応じて、トラウマケアや認知行動療法など、専門的な心理療法を行うことも可能です。
4-2-2. 発達検査と発達臨床支援
実りの森では、WISC-VやWAIS-IVなどの発達検査を実施しています。発達検査は、お子さんの知的能力や発達の特性を客観的に評価するための検査です。
検査結果に基づいて、お子さんの得意なこと、苦手なこと、支援が必要なことなどを明確にし、具体的な支援プランを作成します。
また、ソーシャルスキルトレーニング(SST)など、発達を促進するプログラムも提供しています。SSTは、対人関係やコミュニケーション能力、やる気スイッチの入れ方など日常生活を向上させるためのトレーニングです。
4-2-3. 保護者支援
実りの森は、お子さんだけでなく、保護者さまのサポートも重視しています。
保護者さま向けのカウンセリングや相談では、子育てに関する悩みや不安を解消し、保護者さまの心のケアを行います。また、保護者さまご自身の自己実現もサポートしています。
また、ケースによっては、家庭訪問によるサポートも行い、家庭環境の調整や、保護者と学校との連携を支援します。
4-2-4. 教職員・スクールカウンセラー向け相談
実りの森は、教職員やスクールカウンセラーの相談も受け付けています。
教職員に対しては、児童生徒への対応に関するアドバイスやコンサルテーション、メンタルヘルスサポートを提供しています。
スクールカウンセラーに対しては、スクールカウンセラ―自身のメンタルケアを行うと同時に、スーパービジョン(専門家による指導・助言)を行い、専門性のますますの向上を目指しています。
4-2-5. 精神保健福祉士、ファイナンシャルプランナーとの連携
実りの森は、精神保健福祉士やファイナンシャルプランナーとも連携しています。
精神保健福祉士は、精神的な問題を抱える方の社会復帰を支援する専門家です。
ファイナンシャルプランナーは、家計の見直しや、将来のライフプランに関する相談に応じます。不登校のお子さんを抱えるご家庭の経済的な不安を軽減し、安心して子育てに取り組めるようサポートします。
4-3. 相談の流れと料金
実りの森への相談は、ウェブサイトの相談予約フォームからご予約いただけます。
初回相談では、問診票にご記入いただき、相談員がお話を伺います。お子さんの状況や悩み、保護者さまの希望などを詳しくお聞きし、今後の支援プランについて話し合います。
継続相談では、定期的にカウンセリングや発達支援、保護者支援などを行い、お子さんの成長をサポートします。
各サービスの料金体系は、サイトをご確認ください。
4-4. 利用者様の声
「実りの森に相談して本当に良かったです。子どもの表情がどんどん明るくなって、親子関係も改善しました。」(保護者)
「先生が優しく話を聞いてくれて、安心して相談できました。一緒に自分のトリセツを作ったら、ぼくにもたくさんできることがあるのがわかって、自信が持てるようになりました。」(子ども)
「専門的で具体的なアドバイスをもらえて、学校との連携がスムーズに進むようになりました。」(保護者)
「いつも駆け込み寺にさせてもらっています。安心できる場があることで心が安定し、生徒や保護者とも、落ち着いて関われるようになりました。」(教職員)
4-5. 実りの森からのメッセージ
急激な社会の変化の中で、子どもたちも、さまざまな軋轢を感じ、疲弊し、SOSを発信しています。不登校もそのSOSのひとつです。
私たち実りの森は、お子さんとご家族に寄り添い、専門的な知識と技術で、今、この時が、より良い未来につながるようサポートします。
「もうお一人で悩まないでください。」
私たちと一緒に、お子さんの笑顔を取り戻し、明るいあしたを拓きましょう。
まずはお気軽にご相談ください。
5. 不登校に関して多く寄せられる相談
不登校と一口に言っても、その背景にある事情は、お子さん一人ひとり異なります。抱えている悩みや困難も様々で、解決への道筋も一つではありません。ここでは、不登校に関してよく寄せられる相談の傾向をいくつか紹介し、それぞれに対し、実りの森ではどのようなサポートを提供できるのか、その概要を解説します。
5-1. 不登校の悩みは一人ひとり違うからこそ、個別対応が大切
「学校に行きたくない」という言葉の裏には、友達との関係で傷ついた経験、勉強についていけない焦り、漠然とした将来への不安、あるいは家庭環境の変化など、様々な要因が隠されていることがあります。
不登校をより良い方向に改善していくには、画一的な対応ではなく、お子さん一人ひとりの状況に合わせた、きめ細やかなサポートが不可欠です。実りの森では、豊富な経験を持つ専門家が、お子さんとご家族、そして学校の状況を丁寧に把握し、最適な支援策を一緒に探していきます。
5-2. 多く寄せられるご相談と、実りの森のサポート例
以下に紹介するものは、あくまでも「多く寄せられるご相談」の例であり、すべての不登校がこれらのケースに当てはまるわけではありません。また、実りの森のサポート内容は、個別の状況によって異なります。
5-2-1.成長途中のゆらぎ(例:ホルモンバランスの乱れ/自己像の崩壊/自信喪失/情緒不安定)
10歳頃、子どもは前思春期に入り、徐々にホルモンバランスが変化していきます。
前思春期から思春期になると、子どもも、自分がどんな人間なのか自己像を描き始めます。周りが見えるようになることで、人と自分を比較し、自信を失ったり、自己像と現実のはざまで悩むようになったり、心のバランスを崩しやすくなります。
最近は気象の変化も大きく、自律神経が疲れやすくなっているため、子どもの心身にも影響が出ています。
実りの森では、お子さんの心身の状態を適切にアセスメントし、これから先のロードマップをお子さん自身と、そして、保護者さまと共有します。
お子さんも、保護者さまも、何が起きているのか分からないことで不安が強まり、出口がないような焦りの感情に飲み込まれてしまうことがあります。
ロードマップによって、今、どんなケアが必要なのか、どのくらいの期間で、どんな様子の変化が見られそうなのかを共有できると、お子さんにも保護者さまにも安心感が生まれます。
不登校から動き出すためには、その安心感が大切です。
後は、そのロードマップを確かに進んで行けるよう、実りの森のスタッフが、お子さま、保護者さまの杖となり、状況の改善まで共に歩んでいきます。
ホルモンバランスや自律神経の過度な乱れが見られる場合は、医療機関のご紹介なども行います。
以下に示すのは、一般的な対応のステップであり、必ずしもこの通りに進むわけではありません。
1.お子さんの心身の状態を詳しく把握します(心理検査、生育歴の確認など)。
2.今後の見通しとケアの方針をお子さん、保護者さまと共有します。
3.お子さん、保護者さま、それぞれに必要なカウンセリングを行います。
4.定期的な面談を通じて、状況の変化に合わせたサポートを提供します。
5.必要に応じて、専門の医療機関をご紹介します。
5-2-2. 学校に行きたがらない(例:友人関係の悩みのケース)
小学校高学年や中学生に多く見られる傾向です。クラスメイトとの行き違いや、いじめ、仲間外れなどがきっかけで、学校に行きたがらなくなることがあります。朝になると、「お腹が痛い」「頭が痛い」と体調不良を訴えることもあります。
実りの森では、まずはお子さんと保護者さまから、詳しい状況を伺います。臨床心理士・公認心理師などの専門家が、カウンセリングを通じて、お子さんの気持ちに寄り添い、安心して話せる場を提供することを大切にしています。
状況に応じて、心理アセスメント(心理検査)を行い、お子さんの心の状態や発達の特性を把握することも可能です。これにより、不登校の背景にある問題をより深く理解し、適切なサポートにつなげることができます。
保護者さまへのサポートも重視しています。子育てに関する悩みや不安を解消するためのカウンセリングや、家庭での対応方法に関するご相談に応じています。
学校との連携も、ご希望に応じて行います。担任やスクールカウンセラーと連絡を取り、情報共有や連携をしながら、学校復帰を目指しているお子さんに関しては、お子さんの学校復帰が円滑に進む体制を保護者・学校と話し合い、整えていきます。
以下に示すのは、一般的な対応のステップであり、必ずしもこの通りに進むわけではありません。
1.お子さんの気持ちを受け止め、安心できる居場所を提供する。
2.友人関係の悩みの原因を探り、解決策を一緒に考える。
3.必要に応じて、学校と協力し、クラスでの関係修復をサポートする。
4.少しずつ学校に慣れていけるように、段階的な目標を設定する。
5.保護者と連携し、家庭でのサポート体制を整える。
5-2-3. 昼夜逆転、生活リズムの乱れ(例:ゲーム・ネット依存のケース)
中学生や高校生に多く見られる傾向です。オンラインゲームやSNSなどに熱中し、昼夜逆転の生活を送るようになることがあります。学校には全く行かず、部屋に引きこもりがちになることもあります。
実りの森では、まず保護者さまからのご相談を丁寧にお伺いします。ゲームやインターネットの使用状況、成育歴、生活リズム、家庭環境など、詳細な情報をお聞きすることで、ご本人の心理状態や背景、そして改善の道筋を探ります。
保護者さまとのカウンセリングでは、親子関係や家庭環境について話し合うことを大切にしています。保護者さまの悩みや不安に寄り添い、共に解決策を模索します。
ご本人の同意が得られれば、オンラインや訪問での面談も検討します。
状況に応じて、心理アセスメント(心理検査)を行い、ゲーム依存の背景にある心理的な問題を探ることも可能です。
以下に示すのは、一般的な対応の例であり、必ずしもこの通りに進むわけではありません。
1.保護者との協力体制を築き、ご本人に達成可能な「家庭内でのルール作り」をサポートする。
2.ご本人に適した「生活リズムを整えるための具体的な方法」を提案する。
3.ゲームやインターネット以外の楽しみを見つけるためのサポートをする。
4.必要に応じて、専門機関(医療機関、カウンセリング施設など)と連携する。
5.少しずつ学校やご本人が居場所と思える場とのつながりを持てるように、段階的な目標を設定する。
5-2-4. 発達障害の疑い
授業中に落ち着きがない、忘れ物が多い、友達とのコミュニケーションがうまくいかないなど、発達障害の特性が、不登校の背景にある場合があります。
実りの森では、まず保護者さまから、お子さんの生育歴や家庭環境、学校での様子などを詳しくお伺いします。
ご希望に応じて、WISC-VやWAIS-IVなどの発達検査を実施し、お子さんの知的能力や発達の特性を客観的に評価することが可能です。
検査結果に基づいて、お子さんの得意なこと、苦手なこと、支援が必要なことなどを明確にし、保護者さまに詳しく説明いたします。
必要に応じて、専門医療機関(児童精神科医など)をご紹介することも可能です。
保護者さまへのサポートとしては、カウンセリングや、家庭での具体的な対応方法に関するご相談に応じています。
学校との連携も、ご希望に応じて行います。担任や特別支援教育コーディネーターと連絡を取り、情報共有や連携をしながら、お子さんをサポートします。
以下に示すのは、一般的な対応の例であり、必ずしもこの通りに進むわけではありません。
1.お子さんの特性を理解する。
2.家庭での対応方法を工夫する。
3.学校と協力し、学習環境や支援方法を調整する。
4.必要に応じて、専門機関(医療機関、療育機関など)と連携する。
5-2-5. 家族関係の悩み
親子関係の悪化や、家庭内の不和などが、不登校の背景にある場合があります。
実りの森では、まず保護者さまから、詳しい状況を伺います。家族関係の悩み、家庭環境、親子間のコミュニケーションの状況など、詳細な情報をお聞きすることで、手当を必要としている部分がどこかを探ります。
ご希望に応じて、家族カウンセリングを提供することが可能です。保護者さまとお子さん同席、あるいは、それぞれと個別に面談を行い、互いの気持ちや考えを理解する機会を設けることを大切にしています。
状況に応じて、コミュニケーションの方法を改善するためのアドバイスや、関係修復のためのサポートを行います。
以下に示すのは、一般的な対応の例であり、必ずしもこの通りに進むわけではありません。
1.家族それぞれの気持ちを受け止め、安心して話せる場を提供する。
2.互いの立場や考え方を理解するためのコミュニケーション方法を練習する。
3.家庭内でのルールや役割分担について話し合う。
4.少しずつ関係を修復し、安心して過ごせる家庭環境を整える。
5-2-6. 進路、将来への不安
中学校3年生や高校生など、進路選択の時期が近づくと、将来への不安から、不登校になることがあります。また、不登校の期間が長引くにつれて、進路への不安が大きくなることもあります。
実りの森では、まずご本人と保護者さまから、現在の状況や悩み、将来への希望などを詳しくお伺いします。
ご希望に応じて、キャリアに関する相談も可能です。本人の興味や関心、適性などを把握し、将来の進路について一緒に考えることを大切にしています。
さまざまな職業や進路について情報提供を行い、自己理解を深めるためのサポートを行います。
状況に応じて、自己分析ワークや適性検査などを実施することも可能です。
保護者さまには、お子さんの進路選択をサポートするためのアドバイスや、進路に関する情報提供を行っています。
以下に示すのは、一般的な対応の例であり、必ずしもこの通りに進むわけではありません。
1.本人の興味や関心、得意なこと、苦手なことなどを整理する。
2.さまざまな職業や進路について情報を集める。
3.学校見学や体験入学などに参加する。
4.将来の目標を設定し、その目標を達成するために必要な進路を選択する。
5.保護者や学校の先生と協力し、進路実現に向けて準備を進める。
5-3. まとめ:一人ひとりに合った解決策を見つけよう
繰り返しになりますが、不登校の悩みは、一人ひとり異なります。そして、解決策も一つではありません。
実りの森は、お子さんとご家族の状況を丁寧に把握し、心理学の専門知識と豊富な経験に基づいて、最適なサポートを提供します。
「どこに相談すればいいのかわからない」「どんなサポートが受けられるのか知りたい」
そんな方は、ぜひ一度、実りの森にご相談ください。私たちと一緒に、あなたに合った解決策を見つけ、お子さんの笑顔を取り戻しましょう。
6. 不登校の保護者さまに伝えたいこと(心構え、対応方法など)へ続く…
文字数がオーバーしてしまいまいしたので、後編に続きます。
後編では、不登校の保護者さまにお伝えしたいこと、お話のまとめをお話させていただきます。
「不登校」過去最多の今、こころの専門家と解決へ 後編