子育てと仕事の両立 ―不登校について―
社員が生き生きと働く職場では…
モチベーションと生産性
社員が生き生きと働く…それは、生産性が上がり、離職率が下がることを意味します。
厚生労働省が発表している『令和6年上半期雇用動向調査結果の概況』において、令和6年(2024年)上半期の離職率は、正規・非正規雇用を合計するとおおよそ9.7%です。
非正規雇用の場合、雇用期間が満期になっての離職もあるため、統計の見方には注意が必要ですが、力のある“人財”に思いっきり能力を発揮して、長く活躍してほしいのは、どの企業においても同じではないでしょうか。
働きがいや、その職場を居心地良く感じるポイントは、人それぞれではありますが、今日はチームで働く際のモチベーションと生産性について心理学の観点から触れてみたいと思います。
“ゾーン”を生み出す心理学
大きな社会的反響を得る商品開発の場では、チームメンバーが独特のゾーンに入っていることが多くあります。
彼らは、ひとつの目標を共有し、寝ても覚めても開発に夢中になっている状態です。
M. チクセントミハイ氏(心理学者.米シカゴ大学.1934年9月29日 - 2021年10月20日.ハンガリー出身)が『フロー理論』を提唱しています。
禅でいうところの「三昧」の境地に近い状態だと思います。
フロー状態にあるとき、人は創造的になり、疲れや苦痛が薄れ、深い集中と喜びを感じます。
職場に生かすフロー理論
フロー体験には、いくつかの構成要素がありますが、個人的なフロー状態だけでなく、チームにおいても、このフロー状態を出現させることができる(グループ・フロー)と、M. チクセントミハイ氏は語っています。
職場のチームが「開発」や「営業」に生き生きと夢中になっている姿は、会社全体を活性化させます。
また、フロー体験は心地が良いため、一度、体感すると、次の企画にも好循環が生まれやすくなります。
グループ・フローの実例は、MacやiPhoneの開発秘話であるとか、ドラマでいうなら『下町ロケット』などに見られます。
iPhoneのような世界的なヒット商品でなくても、グループ・フローは、学校の文化祭や皆さまの職場でも、実は起きているものです。
フローに達する条件としては、以下のようなものが挙げられています。
・活動を制限しない創造的空間(窮屈な会議室の「真逆」をイメージしてください)
・大きなホワイトボードやアイデアをポストイットで自由に貼れるスペース
・心理的安全性が保たれた場※心理的安全性=アイデア、質問、間違いを率直に話しても責められたり見下されないと信じられること
・メンバーの一定以上の熱量
・連携し組織的な作業
・明確な目標設定
・アイデアの具現化など、見て分かる進捗状況
・活発なディスカッション
これらが全て満たされなくても、グループ・フローを生じさせることは可能です。うちの職場では、全部は満たせそうにない…と思わず、叶えられそうなものはどれでしょうか。
また、叶えられにくいとしたら、どの点で、どうすると実現に近づきそうでしょうか。
今は、「労働基準法」や「働き方改革」などもありますので(笑)、帰宅時間は守れると良いかもしれませんが、大人が生き生きと何かに夢中になっている姿は、子どもたちにも希望を与えます。
また、他部署への「熱量の伝播」も職場全体を活性化させる好循環になります。
今回は、グループ・フローという切り口で、モチベーションと生産性についてお話させていただきましたが、仕事のベースになるのも「こころ」です。
ぜひ、職場にも「心理学」を取り入れていただけたらと思います。
社員様お一人お一人がますます生き生きと働き、生産性の高い仕事をすることで、働きがい、生きがいを感じられる職場になりますように…
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