現場の経験を、制度につなぐ。 畜産経営が「話せない」「伝わらない」で止まってしまう理由と、経営の「橋渡し役」という選択。
【前編】「忙しいのに、進まない」のはなぜか? ―― 現場の空気を軽くする『ワークフローリデザイン』の思想
こんにちは。
これまで私は、数多くの動物園や動物病院といった、一分一秒を争う「命の現場」を見てきました。そこで働く方々は皆、使命感に燃え、懸命に動いています。しかし、同時にこう漏らすのです。
「なぜこんなに忙しいのに、状況が良くならないんだろう?」
その原因の多くは、個人の能力不足ではありません。長年の「古い習慣」と、後から増え続けた「新しい業務」が整理されずに積み重なり、現場が渋滞(ボトルネック)を起こしていることにあります。
「紙と消しゴム」で引く、新しい線
私は48歳になり、改めて現場を客観的に見つめ直す時間を持ちました。そこで痛感したのは、今の現場に必要なのは高価なITツールではなく、「一度立ち止まって、仕事の線を整理し直すこと」だという確信です。
私は、最新の経営理論を振りかざすコンサルタントではありません。 現場を歩き、皆さんの手の動きを追い、使い古されたメモ帳と消しゴムで「今の本当の動線」を書き出す。そして、そこにある矛盾や無駄を削ぎ落としていく。
それが、私の提案する「ワークフローリデザイナー(業務整理リデザイン)」としての仕事です。
現場の「空気」は、仕組みで変えられる
「雰囲気が悪い」「余裕がない」という職場の背景には、必ずと言っていいほど「誰がどこまでやるのか不透明」「想定外の事態にルールがない」といった仕組みの不備が潜んでいます。
後編では、8〜12週間という期間で、どのように現場の「渋滞」を解消し、そこに流れる空気を軽くしていくのか。その具体的な処方箋についてお話しします。




