外部講習に頼る前に。自社の現場課題を「最高の教材」に変える、実践型教育プログラム。【前編】

木戸伸英

木戸伸英



年間385コマの授業を担当する専門学校講師が提案する、現場直結型の教育デザイン

【前編】「研修は受けた、でも現場は変わらない」 ―― 知識を“置きっぱなし”にしないための『専門性ブースター』

こんにちは。
動物園や動物病院の現場を歩いていると、多くのスタッフから「もっと勉強したい、専門性を高めたい」という声を聞きます。しかし、同時にこうも言われます。
「研修に行っても、戻ってきたら日々の忙しさに忙殺されて忘れてしまう」
「学んだことが、今の現場のどの作業に役立つのかわからない」
研修が「聞いて終わり」のイベントになってしまい、肝心の現場の苦労が少しも減っていない。これこそが、多くの専門職組織が抱える「学びの空文化」です。

知識は「現場の悩み」に繋がってこそ輝く

私は48歳になり、多くの若手や学生の指導にも携わってきました。そこで確信したのは、「何を学ぶか」以上に「どう現場に接続するか」の設計が欠けているということです。
高度な医学知識も、最新の飼育技術も、それが「明日からの作業をどれだけ楽にするか」「動物のQOLをどう具体的に上げるか」に直結しなければ、現場のモチベーションには繋がりません。

専門家の「静かな増殖」を目指して

私が目指すのは、派手な大改革ではありません。
一人ひとりの専門職が、自分の知識を「道具」として使いこなし、日々の業務が少しずつ、しかし確実に改善されていく。そんな専門家が静かに増えていく環境をデザインすることです。

後編では、6か月という期間をかけて、どのように知識を「現場の成果」へと変換していくのか、その具体的なブースタープログラムについてお話しします。

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専門家

木戸伸英(獣医師・中小企業診断士)

獣医師と中小企業診断士の専門知識を生かし、動物の専門用語と経営・行政の用語を両立し、現場の声を意思決定に変換。組織内外の摩擦を減らし、職員が本来の専門業務に集中できる環境をつくるお手伝いをします。

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