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銀行員から行政書士へ。経営者の本音をくみ取り、事業承継やM&Aを支援

法人と経営者双方の視点で事業承継やM&Aを支える行政書士

吉田喜一

吉田喜一 よしだきいち
吉田喜一 よしだきいち

#chapter1

世代交代の相談にワンストップで対応し、会社と経営者の未来を共に考える

 事業承継やM&A(合併・買収)を支援する「行政書士あざみ野ワンストップ法務事務所」および「あざみ野ワンストップ合同会社」の代表・吉田喜一さん。融資や企業法務、許認可などの実務経験を持ち、中小企業庁の認定を受けた経営革新等支援機関として経営者をサポートしています。

 「後継者不在などを背景に、事業の引き継ぎや経営権の移転に対する関心が高まっています。私の強みは、法人の利益を守りながら、経営者個人の資産についても幅広く相談に応じられることです。中小企業では、会社と経営者の資産が実質的に一体となっているケースが大半です。この関係を整理しなければ、『家族への財産移転』『経営に携わる親族との交渉』といった個人的な事情にはなかなか向き合えません」

 会社の譲渡先や、自社の価値を左右する株価、買収に先立って財務や法務などを調査するデューデリジェンスは、事業承継やM&Aを進める上で重要な要素です。その上で吉田さんは、経営者が抱える悩みや葛藤にも目を向けます。

 「経営者の皆さんは日頃から『従業員を守りたい』『優秀な人にバトンタッチしたい』などと考えていることでしょう。しかし一人の人間として、家族や親族のことも気に掛けていると思います。だからこそ、私と一緒に個人資産も含めて課題を整理し、準備を整えていきましょう。公私両面に寄り添うことが私の役割だと考えています」

 法人と個人の相談にワンストップで対応できることも特長です。銀行員時代に融資と審査に携わった経験を通じ、財務面を含めて細部まで確認する力も培ってきたと言います。

#chapter2

語学への興味から東京外国語大学へ。銀行勤務、大使館赴任、企業での経験を経て行政書士に

 新潟県三条市出身の吉田さんは、高校時代に語学への関心を深め、東京外国語大学英米語学科に進学。帰国子女の同級生が持つ英語力に刺激を受け、フランス語の習得にも力を注ぎました。

 「外交官を夢見て、当時の外務省上級職員試験に挑戦しました。筆記試験には2年続けて合格しましたが、面接では若気の至りで熱く語り過ぎてしまい、最終合格には届きませんでした。その後、就職活動に切り替え、1983年に都市銀行へ入行。融資担当者として経験を積み、1988年には外務省へ出向し、在アラブ首長国連邦(UAE)日本大使館に二等書記官として赴任しました」

 銀行への復職後は、国内外の大口融資先の審査を担当。1994年にはロサンゼルス支店に赴任し、不動産関連の融資などに携わりました。担保の入れ替えや売却を重ねて債権回収を進めた手腕が評価され、ニューヨーク支店で南部支店の統廃合プロジェクトを任されます。

 2001年に帰国し、東京本部のストラクチャードファイナンス部で仕組ファイナンスの融資管理やコンプライアンス業務を担当。何事にも挑戦したいという思いから、2003年にプラント建設を手掛けるエンジニアリング会社へ転職しました。人事や企業法務、不動産管理など幅広い業務を通じて、企業内部での実務経験を積み、従業員教育を率先垂範する立場で通信教育を受けたことを機に、行政書士の資格を取得しました。

 資格取得を通じて行政書士業務へのニーズを感じ、独立を決意。2018年に退職し、行政書士事務所を開業するとともに、企業向けの業務を担う合同会社も設立しました。

吉田喜一 よしだきいち

#chapter3

複雑な相談にも対応し、年間500人との面接で培った傾聴力を生かす

 起業初年は好調だったものの、翌年からのコロナ禍で厳しい時期を迎えた吉田さん。人脈を広げようとしていた矢先に、コミュニケーションの大半がオンラインへと移行しました。

 「それでも先輩の勧めもあり、およそ140人の経営者に支援金申請のお手伝いをしました。直接仕事につながるものではありませんでしたが、非常に感謝されました」

 苦労を乗り越え、現在の行政書士としてのやりがいは「頼る相手が見つからなかった人の力になれた時」です。ある創業家一族からのご依頼では、5代にわたる相続関係を整理し、離島にある不動産の相続を決着しました。

 「深く感謝していただいたことが、今も心に残っています。また、外資系企業に勤めておられた夫を亡くされた女性から、会社に残された米ドル建てのストックオプション(定められた価格で自社株を取得する権利)について相談を受けました。同企業および米国証券会社とのハードな交渉の結果、権利行使による株式取得から売却、送金までを約10カ月かけて完了。銀行員時代の知見も生かせた案件です。『本当にありがとうございました。吉田さんと出会えなければ、ここまでたどり着けませんでした』という言葉が大きな励みになります」

 今後は、企業人として培った経験を生かし、経営コンサルティングを軸に、法人と経営者個人の両面から中小企業を支援していくのが目標です。

 「人事部門の責任者を務めていた頃は、年間500人の従業員と面接を重ね、要望を聞き取ってきました。事業承継に関する知見に加え、相手の思いを丁寧にくみ取る傾聴力にも自信があります」

(取材年月:2026年8月)

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吉田喜一

法人と経営者双方の視点で事業承継やM&Aを支える行政書士

吉田喜一プロ

行政書士

行政書士あざみ野ワンストップ法務事務所/あざみ野ワンストップ合同会社

主に中小企業を対象に、会社と経営者個人の資産が関わる事業承継やM&Aを支援。銀行勤務の経験も生かし、経営者のプライベートな事情にも目を向け、経営者が納得できる選択肢を共に探します。

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