高い技術力と多彩な経験で、塗料を知り尽くしたプロ
髙橋昌喜
Mybestpro Interview
高い技術力と多彩な経験で、塗料を知り尽くしたプロ
髙橋昌喜
#chapter1
髙橋昌喜さんが代表取締役を務める株式会社髙昌は、住宅塗装、リフォーム、外構工事などを手掛け、住まいを素敵に変身させることを得意とする会社です。この仕事に魅了された髙橋さんは、「塗装」を原点に、事業のフィールドを広げてきたのです。塗装は、キレイな状態に保つだけでなく、素材の劣化が進行するのを食い止める役割もあります。それは、塗料の種類、特徴、塗装の工法を適切に選ぶことによって成せる技なのです。髙橋さんは、それほどに塗装という仕事に惚れ込んでいます。
髙橋さんがこの仕事に就くきっかけは、先に塗装業の世界に入ったお兄さんに影響されたことによります。お兄さんの働きぶりに興味を持った髙橋さんは、就業の場所として、塗装業を選び、同じ親方に弟子入りしたのです。それからは、塗装に関する基礎技術を、みっちりと叩き込まれました。
「毎日、いろいろな現場に行くのが楽しくて仕方なかったです。今日はどんなことを覚えられるのかなとワクワクしました」。
髙橋さんは、日々の仕事の出会いに胸を高鳴らせ、塗装の世界にのめりこんでいきました。さらに、インターネットを通じて、新しいことにチャレンジする塗装屋さんを知るようになりました。元々、凝り性ということもあり、YouTubeやブログを研究するうちに、塗装の奥深さに触れていったのです。
「その頃の自分は建築塗装がメインで、屋根や壁を塗るのがもっぱらでしたが、自分の知らない塗装の世界があることに驚きました。とくに、アンティークっぽい仕上げにする技を見た時は、すごい刺激を受けました」。
髙橋さんは、塗料の使い方次第で、佇まいを大きく変えられることを知ったのです。これから建てる家に、オリジナリティや趣味にこだわりたい若い世代に、きっと受け入れてもらえるはずだと確信しました。
一方で、何も知らない若者を迎え入れ、基本技術を一から教えてくれた親方には、感謝にたえませんでした。しかし、新しいことにチャレンジしたいという気持ちを抑えることはできませんでした。
#chapter2
髙橋さんは、「アレスシックイ」という漆喰と同じ効果を持つ塗料があると言います。漆喰は古くから日本に伝わる伝統素材で、家屋を湿気から守る建物にやさしい素材ですが、塗って押さえて乾かすという作業が必要で、手間と時間がかかってしまいます。一方、その塗料は、自然素材として古くから用いられてきた漆喰と同じ効果を持つ塗料で、本物の漆喰に比べて、工期を圧倒的に短くでき、価格もリーズナブルなのです。もちろん、調湿効果もあるうえに、クロスの上からも塗れるという優れものなのです。
髙橋さんは、とあるイベントに出展したときに、その塗料を紹介しました。すると、あるお客様から、「自分が家を建てる時に、これを知っていたらこんなふうにしたかった」と言われました。需要があるにも関わらず、ハウスメーカー、工務店からお客様に提案されていなかったという事実を実感するとともに、自分の塗装に対する知識に自信を持った瞬間でした。
このイベントで手応えを掴んだ髙橋さんは、塗装の技術力と多彩な経験を武器に、お客さんに提案することを考えるようになりました。まだまだ知られていない塗料は、たくさんあります。塗料が持つ可能性を多くの人に知ってもらうことが、満足する住まいの提供につながると考えたのです。
髙橋さんのオススメに、「スタッコフレックス」という超弾性塗料があります。これは、外壁に使うもので、塗料自体に弾性があるので、クラック防止になります。例えば、外壁にひびが入ったとしても、その上に塗られていた塗料が伸びて、ひび割れをカバーできるのです
他にも、長期間にわたり美しさを維持する「長期美化塗料」、ガラスをコーティングすることで、耐火性能を向上させる「液体ガラス」など。髙橋さんは、塗装の話になると、眼を輝かせて、語り始めます。
家をリフォームする人は、間取り、床、照明などにこだわる一方で、壁にはお金をかけない方向になりがちです。しかし、快適に暮らすことを考えると、壁はとても大事なのです。
「アレスシックイ(漆喰と同じ効果を持つ塗料)」は、壁自体が換気扇の役割を果たすので、部屋の空気をキレイにしてくれます。これは普通の壁紙にはできないことです」
例えば、介護による臭いも、壁を変えることで、劇的に改善できるそうです。リフォーム、新築を考えている方、生活環境の改善を願う方は、髙橋さんの塗装技術がそれまでの悩みを解決してくれるかもしれません。
#chapter3
髙橋さんは、外壁塗装、内壁塗装の経験を生かした、オリジナル家具の製作もしています。木材に特別な塗料を塗ることで、独特な風合いを持つ魅力的なインテリアになるのです。髙橋さんが手がけると、壁と家具を手掛けることによって、デザイン性の高い居心地のよい空間に仕上げることもできるのです。
株式会社髙昌は、作業着を見るだけでも、これまで塗装業とは違うことがわかります。黒いパンツ、ジャケット、キャップという出で立ちで、ストリートファッションを思わせます。髙橋さんは塗装業、そして塗装職人の位置づけを変えていきたいという思いがあるのです。
「塗装業に興味を持つ若い人を増やしたいです。そのために、自分たちが面白いこと、新しいことに挑戦する姿を見せていくことが大事だと思います。その一つが、若者たちが着たくなるようなユニフォームです。塗装業のイメージが変われば、今まで目を向けてくれなかったお客さんも注目してくれるようになるでしょう。そういうサイクルにつながることを願います」。
塗装業界は、いまでも師弟関係が根強く残っています。髙橋さん自身も、厳しい修行を積んできた一人です。基本となる塗装技術は、師匠となる親方から、徹底的に仕込まれました。それは日本特有の「文化」であり、職人の心構えを学ぶ大事な時です。その伝統を学びながら、時代に合わせた変化を遂げていきたいと語ります。
そして、髙橋さんは、岩手の職人としてのプライドを大切にしています。以前、関東方面で仕事をした時、岩手県出身の職人は真面目で勤勉な職人だと、一目を置かれていることを感じました。これは、職人の先輩たちが関東で仕事をし、築き上げた評価なのでしょう。これを汚すことなく、さらに高めていきたいと髙橋さんは語ります。その思いは、株式会社髙昌のスタッフが着用するキャップに込めました。
「誰にも言われていませんが、勝手に岩手を背負っていくという決意を込めて、キャップへ岩手県の地図をあしらえました。前へ前へ出ていき、今までなかった新しい道を開拓したい。それが自分たちの会社の役割だと思っています」。
株式会社髙昌は、技術だけでなく、志の高さがあります。
(取材年月:2020年4月)
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Profile
高い技術力と多彩な経験で、塗料を知り尽くしたプロ
髙橋昌喜プロ
塗装工事
株式会社 髙昌
塗装に関する新しい知識を常に吸収しており、最先端の技術でお客様のニーズに合わせた施工を提案。塗料の種類、特徴、工法を知り尽くし、クロスにはできない内外壁改修には定評があります。
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