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岩手の地域に根ざす塗装店が教える、雪国特有「すが漏れ」対策法

長澤伸一

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冬が近づくと、「雪が積もっている時だけ天井にシミが出る」「雨も降っていないのに水が漏れてくる」というご相談が増えてきます。これは雪国ならではの現象で、「すが漏れ(すがもり)」と呼ばれるものがほとんどなのです。

この地域で長く仕事をしていると、雪と気温差が住まいにどれほど大きな負担をかけているかを毎年痛感します。今日は、岩手の冬に多い雨漏りの正体と、大切なお住まいを守るために知っておいていただきたいことを、現場での実感を交えてお話しします。

雪国特有の「すが漏れ」という雨漏り

多くのお客様に驚かれることなのですが、冬にだけ起こる雨漏りは、屋根が壊れていなくても発生します。

すが漏れとは、屋根に積もった雪が室内の熱で溶け、軒先で再び凍って氷の壁となり、行き場を失った水が屋根の継ぎ目から室内へ入り込む現象のことです。

普通の雨漏りは、屋根材の割れや経年劣化といった「目に見える傷み」が原因です。ところがすが漏れは、屋根そのものに大きな破損がなくても起こります。そのため、「まだ新しい家なのに、なぜ?」と戸惑われる方がとても多いのです。

ここ紫波町のように積雪があり、昼と夜の気温差が大きい地域では、この冬特有の条件が重なりやすく、毎年この時期に決まってご相談をいただきます。

私が現地調査で大切にしているのは、その水漏れが「普通の雨漏り」なのか「すが漏れ」なのかを、まず正確に見極めることです。原因が違えば、直し方もまったく変わってくるからです。表面だけを塞いでも、原因が屋根の構造や断熱にある場合は、翌年また同じ場所から漏れてしまいます。

見極めのひとつの目安は、雨漏りが起こる「時期」です。雨が降るたびに漏れるなら通常の雨漏り、雪が積もっている冬にだけ症状が出るなら、すが漏れの可能性が高くなります。すが漏れは屋根の勾配が緩い家、日当たりの悪い北向きの屋根、軒先につららができやすい家などで起こりやすい傾向があります。

厄介なのは、雪が解けて春になると症状がいったん収まり、原因を確かめにくくなることです。そのため、症状が出ているうちに一度専門家に見てもらうことをおすすめしています。

構造を知り尽くすからできる、原因究明

家の構造については、中も外も知り尽くしているという自信があります。私はもともと、大手ゼネコンの一次下請けとして、公共工事や大型物件の新築塗装を数多く手掛けてきました。ゼネコンの案件や公共工事には厳しい検査基準があり、どの工程でも高い水準が求められます。そこで培った専門性を、一戸建て住宅の塗り替えや雨漏り対応にそのまま生かしています。

屋根の調査では、目視に加えてドローンを使い、傷んだ場所をお客様ご自身の目で確認していただきます。まさか屋根に登っていただくわけにはいきませんから、破損箇所を映像でお見せしながら一緒に確認できるこの方法は、とても好評をいただいています。

お見積り提出時には、建物の状態をまとめた「おうちの診断書」も無料でお渡しします。塗り替えが必要のない場合は、現状を正確にお伝えし、不要な工事をおすすめすることは決してありません。

雨漏り修理においては、全国130社以上が加盟する「雨漏り119」で技術や実績が評価され、何度も表彰をいただいてきました。万一、原因を究明できなかった場合は料金をいただかない、それくらいの覚悟で、一件一件の原因究明に向き合っています。

紫波町で気をつけたい訪問販売のこと

最近この地域で気がかりなのが、悪質な訪問販売の営業が見られるようになったことです。

「無料で点検します」と近づき、「このままでは雨漏りしますよ」と不安を煽って契約を急がせる、こうした手口によるトラブルは全国で増えており、国民生活センターに寄せられるリフォームの訪問販売に関する相談は、2022年度の10,099件から2023年度は11,861件へと増加しています(出典:独立行政法人国民生活センター、2023年度)。雪や雨漏りの不安が大きい雪国では、こうした営業に心が動いてしまう方が少なくありません。

私がお伝えしたいのは、その場で契約を決めないことの大切さです。外壁塗装も雨漏り修理も、住まいの資産に関わる大きな工事です。「今日だけ」「特別価格」という言葉に急かされず、複数の見積もりを比べ、保証内容を書面で確認し、ご家族と相談してから決めていただきたいのです。

なお当社では、こちらから飛び込みで契約を迫るようなことはしません。ご自身で納得して選んでいただけるよう、写真と診断書でわかりやすくご説明することを何より大切にしています。

地域に支えられ、地域に還元する塗装

私がこの仕事を続けていられるのは、地域の皆様に支えていただいているからにほかなりません。だからこそ、少しでも地元に還元したいという思いで活動を続けています。

私は紫波地区の塗装組合で組合長を務め、岩手県塗装組合の理事も務めています。商工会や職業訓練協会にも加盟し、若い職人を育てる場にも関わってきました。

塗魂ペインターズという、全国の塗装業者でつくる社会貢献の団体にも参加し、毎年地元の中学校で施設や運動器具を無償で塗装しています。これは生徒の職場体験も兼ねていて、この業界を目指す若い人が一人でも増えてくれたら、という願いを込めています。

こうした塗装ボランティア活動は、これから先も末永く続けていきたいと思っています。そして、塗装業の地位を少しでも高め、この仕事の魅力を伝えていきたいと考えています。地元での採用を増やし、次の世代の職人へ「最高の仕事は、感謝という目に見えない対価までもらえる」という経験を受け継いでいく。それこそが、紫波町で創業から20年以上歩んできた私にとって、地域への恩返しだと考えています。

雪の季節は住宅関連のご依頼が減りますが、私はそんな時季こそ現場で腕を磨かなくてはいけないと考えています。同業の仲間との情報交換にも力を入れ、日々知見を深めながら、家のことで困っている方の力になりたいという思いは、創業した頃からずっと変わりません。岩手の冬は厳しいですが、その厳しさを知り尽くしているからこそできることがあると、私は信じています。

まとめ

雪国の雨漏りは、原因を正しく見極めれば必ず手を打てるものだと思います。冬の住まいの不安は、構造を知り尽くした地元の専門家と一緒に、一つずつ解消していきましょう。

・冬や雪の時期だけ天井にシミや水漏れが出る
・突然の訪問販売に不安を感じ、判断に迷っている
・外壁/屋根の塗り替え時期を相談したい


紫波町周辺で住まいのことにお困りの際は、株式会社マルシンまでお気軽にご相談ください。ドローンと目視による現地調査・お見積りは無料です。詳しくはマルシンの公式サイト(https://marushin-toso.jp/)をご覧ください。

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長澤伸一
専門家

長澤伸一(塗装・防水工事業)

株式会社マルシン

大型の新築塗装で培ったノウハウを戸建て住宅の塗装に応用。丁寧な見積もりと下処理、認定施工店の技術で満足のいく塗装を実現します。住まいの構造を熟知し、雨漏り処理、リフォーム、外構工事も承ります。

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