住まいの見えない部分に潜むトラブルを解決するプロ
山口恒司
Mybestpro Interview
住まいの見えない部分に潜むトラブルを解決するプロ
山口恒司
#chapter1
山口恒司さんは、家屋の見えない部分に潜むトラブルを解決するプロです。防水、断熱、地盤調査、気密調査など幅広い分野を手掛けていますが、特に自信があるのは、「害虫駆除」と言います。元々研究熱心な山口さんは、駆除の対象となるシロアリやハチなどの生態も調べてきました。ここで、見逃して欲しくないシロアリ被害の「サイン」を教えてくれました。
「床がぶかぶかするとか、歩き心地が悪くなってきたとか、これはシロアリ被害のサインだと思ってください。さらに羽アリが出てきた時は要注意です」。
その家で暮らしている方が、これに気づいたら、シロアリの食害がかなり進んでいる場合が多いそうです。
山口さんのシロアリ駆除方法は、対象となる家屋、ご家族によって、複数パターンから選ばれます。約20坪の家であれば、半日程度でシロアリを駆除できるそうです。
一番リーズナブルな方法は、薬剤処理です。最近は、人体・環境に優しい薬剤も増えていますが、住んでいる方に、アレルギーがないかどうかの確認をします。ご自身でわからない場合には、病院で診断してもらうこともあります。シロアリ駆除の薬剤の効果は、約5年です。よって、この期間を目安に家屋の調査をしてほしいと言います。
また、薬剤を使用することに問題がある場合には、別の方法を取ります。最近は、築10年未満でも、シロアリの被害に遭ってしまう家が増えています。
「シロアリが食べるのは木材だけ。日本全国どこにでも棲息しているだけにどうにもたちが悪いです」。
さらに、山口さんが駆除するのは、シロアリだけではありません。ハチ、ねずみ、こうもり、ハクビシンなど様々な害獣を相手にします。
#chapter2
「ハチ、ネズミ、コウモリ、ハクビシンなど様々な害獣の駆除を依頼されますが、その方法はそれぞれ違います」。
中でもハチは、種類や場所によっても駆除方法が異なります。蜂の巣は夏から秋にかけて大きくなります。ポイントは、巣の中にいるハチすべてを一挙に退治することが重要です。その絶好なタイミングは、夕方以降だそうです。
「暗くなってくると、外に出ていた働き蜂が巣に戻ってきます。そこを見計らって一網打尽するのです。女王蜂を逃してしまうと、別のところにまた巣を作ってしまいますし、働き蜂を逃してしまうと、自分の巣がなくなることで攻撃性が増します。それによって近隣で暮らす方々に、迷惑をかけてしまいます。よって、すべてを一度に済ませるというのはとても大事なのです」
また、蜂の巣が作られる場所は、軒先だけではなく、床下、壁の中など様々です。害虫・害獣それぞれの生態を研究している山口さんは、複数パターンの駆除方法を持ち合わせています。
そして、最近の注目されている被害は、ハクビシンです。ハクビシンは、中国から来た外来種ですが、日本各地に棲息の範囲を広げています。
「ハクビシンは、生命力、繁殖力ともすごいです。寒さに強いですし、電線のような細い場所など、活発に動き回ります」。
さらに、盛岡のような住宅街にも、当たり前のように現れるようになっています。とくに困るのが、糞尿被害です。頭のよい彼らは、いつも同じ場所をトイレにします。すると、カビ・ウイルスなどの衛生的な問題が発生しますし、腐った天井が落ちてくるケースもあります。
また、ハクビシンは、夜に騒ぎ出す困り者です。とくに暖房の熱で温められる天井裏が居心地良いのです。人間が生活している空間の近くに棲みつくため、大抵の人は走り回る音で気づきます。ハクビシンは個体ではなく、家族で住んでいるときもあります。オスとメスから、どんどん子どもが増えてしまうのです。60センチくらいの大きさになるハクビシンは、大きめの捕獲器を使います。
ネズミや、コウモリの被害に遭う家は、昔から多いそうです。とくにコウモリは、屋根の小さな隙間から侵入してくるのです。そして、ハクビシンと同様に、糞尿などの衛生的な被害に悩まされます。
最近の家屋は、高断熱、高気密の工法が増え、防鼠工事なども徹底されているので、こうした動物被害をある程度防ぐことができています。しかし、建築から長い年月経過した家屋は注意が必要だと山口さんは言います。「屋根裏に、動物が潜んでいるのでは?」と疑う方にとって、山口さんは強い味方になります。
#chapter3
K’s工房は、お客様から依頼を受けたら、きちんと現地調査を行います。そして、これからどのような作業をするかを説明し、納得いただいた上で仕事に取り掛かることをモットーにしています。この企業姿勢は、多くの方々の信頼を集めており、シロアリ駆除の依頼がキッカケで、壁の修繕や、屋根の塗装などの依頼を受けることもあります。
「住宅関連の困りごとは、ほぼすべてのことに対応できる。これがK’s工房をご利用いただくことのメリットだと思います」。
山口さんは、現在の仕事に出会うまでは、様々な仕事をしてきました。接客、事務など、現在従事している住宅関連の仕事、害虫・害獣駆除の仕事とは真逆の職歴を持っています。
「自分は元々、机を前にじっと座っているのが苦手でした。今は、外に飛び出していくことが仕事です。苦労は感じませんでしたし、むしろ性に合っていました。仕事を覚えることに積極的になり、楽しいですね」
以前は工務店を通じての仕事が中心だったようですが、最近は一般のお客さんから直接、害虫駆除を依頼されることも増えています。
研究熱心な山口さんは、さらに新しい事業へ踏み出そうとしています。それは、「農業用ドローン事業」です。これは、農家の高齢化を見据えた取り組みでもありますが、子どもたちに興味を持ってもらう事業へ育てていく夢も詰まっています。
害虫・害獣駆除という天職に出会った山口さんは、「地域の子どもたちが元気でいること」を、大事なことだと考えているのです。
(取材年月:2020年3月)
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住まいの見えない部分に潜むトラブルを解決するプロ
山口恒司プロ
シロアリ予防・駆除
K’s工房
シロアリ、こうもり、ネズミ、ハクビシンなどの害虫・害獣駆除はもちろん、防水、断熱など家屋の見えない部分のトラブルを解決します。住まいに悩みがある方は、相談すればその原因を探り、解決の糸口を見つけます。
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