口の中からあなたの健康にアプローチ（3/3）

栄養バランスを整えて、病気の根本から治していく

　むし歯を予防し、健康な歯を維持するために食事指導にも取り組んでいる金子先生。「人間そのものが栄養素でできているから、口内炎ができるとビタミンBが不足しているとか、歯周病や腫れが治らないのは鉄分不足とか、何か足りないものがあれば、それなりの症状が出てきます。食事指導もしますが、食べ物で全部のビタミンと摂ることは難しいので、ビタミンとかミネラルのサプリメントを勧めています」。同院では歯や歯茎の症状を診ることに加え、血液検査も行い、身体に不足している栄養素を調べます。患者さんの状態に合ったサプリメントも販売。体の中から歯の健康を維持する取り組みに力を入れています。「歯周病が治らないとか、むし歯の治療をしたのに、定期検診をするとむし歯を作ってくる患者さんがいました。そこで、食生活の指導をすると出てきたのが炭水化物。それまでは甘いものしか考えていなかったのですが、炭水化物が糖に変わっていくことを改めて知らされて。そういうことを勉強していくと、病気が治らない理由が分かりました」と金子先生。炭水化物を抑える大切さは理解したそうですが、金子先生自身も“麺好きな炭水化物人間”なのだそうで「特に外食するときなど、摂らないということはできないと思うので、定食を食べるときに、野菜から食べるとか、ご飯を半分にするなどしてほしい」とアドバイスしてくれました。

　「歯医者で栄養指導。お門違いに聞こえますが、そこをしっかりしないと歯を治すだけになってしまいます。健康な身体なくしては健康な歯はならないし、逆に口の中が健康にならないと身体も健康になりません。もちろん、心も健康も然りです」。金子先生は歯の診療を通して、皆さんの健康な身体作りをサポートしています。

（取材年月：2013年12月）

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